第二話
新作投稿してから早くもランキング入り!
皆さんありがとうございます!
これからも頑張ります!
ゴブリンとソファを挟んで向かい合っていると、ゴブリンが俺の目の前にあるソファの背もたれに足をかけてこちらにこようとしている。
よし、今だな。
ゴブリンの行動が制限されると同時に、俺はリビングの奥に行き、棚の上に置いてある金が結構入った重い豚の貯金箱を持つ。
「うぅりぁ!」
そして、その重い貯金箱をゴブリンの頭目掛けて投げ、それは見事にゴブリンの側頭部に直撃し、ゴブリンはそのまま頭から血を流して倒れた。
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
「え!? い、今のでレベルが四つも上がったのか?」
ゴブリン経験値良すぎないか?
それにしても、レベルが上がると頭の中にアナウンスが響くのな。わかりやすいけどめっちゃゲームっぽいな。
「てか、このゴブリン消えないのかよ……」
俺の視線の先にあるのは今倒したゴブリン。どうやらこっちはゲームみたいに消えてはくれないみたいだ。
そして、ドロップアイテムもないようだ。
いや、棍棒が落ちてるな? これって貰っていいものか? いや、いらないけどさ。
「はぁ、床が血塗れだし……ゴブリンの死体とか触りたくないけど片付けるか」
ゴブリンの死体を玄関から外に出すと、家の中へ戻る。
外に出た時モンスターらしきものがいなかったから出るとしたら今だろう。
「幸い、カーペットには血がついてないから後で帰ってきても掃除できるな」
家の掃除は後でするとして、先にやるべきことは奏を連れて帰ることだ。モンスターが現れた今、奏と合流するのは絶対だ。
「まずは斧だな」
裏口から庭へ出ると、倉庫を開けてキャンプ用品が並んでいる棚から斧を取り出す。
「この位のサイズだったら大丈夫かな」
俺が手に取ったのは、全長38センチ、重さ約一キロの手斧だ。これだったら振り回せるからモンスターを狩れる。
「後はサバイバルナイフと炊事セットも必要だな」
倉庫から必要なものをリビングに置くと、自分の部屋に戻って動きやすい服に着替ると、いつも登校に使っているリュックサックを持ってリビングに戻る。
そして、リビングに集めたものをリュックにしまうと、キッチンから缶詰とカップラーメン、水を持ってきて入れる。
「よし、これぐらいあればいいだろ。テントとかは……必要ないな」
なにより、テント持ったら重いし。
「さて、準備出来たし奏を助けに行きますか!」
まぁ奏だったら普通にこの状況で対応してるかもしんないけどさ、俺の方が心配過ぎて気が気じゃないんだ。
玄関に行って運動用の靴を履いて外に出ると、先程外に投げたゴブリンがいなくなっていた。
「あれ、ちゃんとここに捨てたよな? 血の跡もしっかり残ってるし……消えたのかな?」
消えるならもっと早く消えろよな。わざわざ死体を運ぶとかしたくなかったわ……。
「今度から死体はそのまま放置だな。どうせ消えるんだし」
そう言えば、移動手段はどうしようか。自転車に乗れば早いが……ゴブリンとかに襲われたらやばいな。うん、歩きで行こう。
「さて、頑張って行きますか!」
目的地は奏が向かったかもしれないショッピングセンターだ!
家から数分くらい歩いていると、道の先にゴブリンを見つけた。
「よし、さっきは突然の事だったから反応遅れたけど、今度はこっちの番だな」
斧の刃に着いているカバーを外し、ゴブリンに向かって走る。
ゴブリンがこちらに気づいて棍棒を振りかぶって攻撃してくるが、その棍棒に思いっきり持っている手斧をぶつけた。
結果、手斧に押された棍棒がゴブリンの頭にあたり倒れる。死んではいないがダメージは負っているようだ。
やっぱ手斧の重さが乗っかった攻撃は威力が違うなぁ。
手斧を構え直すと、倒れたゴブリンに近づいていきトドメを刺そうとする。
だが、先程は焦っていたからか容赦なかったが、よく考えてみれば相手は人型のモンスターだ。
そして、今俺を見ているゴブリンの表情も怯えている。
「あーもう、嫌だなぁ! 人型、それも表情のあるモンスターとか戦いづらいわ!」
そうやってゴブリンのトドメを刺すのに戸惑っていると、ゴブリンが唯一身につけている藁で出来た腰巻から、木の実を取り出して俺に投げてきた。
「おまっ! どこから取り出したやつを俺に向かって投げてきてんだよ! 汚ぇだろ!」
あーダメだ。よし、今度から容赦なくトドメを刺そう。こいつらは人間じゃない。
俺は手斧を構えると、気合いを込めてゴブリンの首へ目掛けて振り下ろした。
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
「はぁ、精神的に疲れた……ゴブリンとか人型のモンスター相手にしたくねぇな……まぁまだゴブリンとしか戦ってないけど」
それにしても今度はレベルが2つも上がったな。俺のレベルどうなってんだろ。
「……てか! 俺まだステータスとかはっきり見てないじゃん!」
俺、バカかよ。自分のステータスをよく理解しないでモンスターと戦ってたのかよ。ゴブリンが強くなくてよかった……。
「まぁいいや、今確認して今度から気をつけよう」
辺りを見回してゆっくり出来る場所を探すと、ちょうどいい裏路地があった。
「お、ここならモンスター来ても分かるな」
裏路地へ入ってみると、ベンチのようなものがあったのでそれに座る。
「さーて、ステータスを開きますかー」
俺がそう呟くと、ウインドウが現れた。
どうやら、このウインドウは開きたいと思うと現れるようだ。とても便利だな。
────────────────
名前:上村 蓮哉
年齢:17
種族:人間
職業:無職
Lv.7
HP:400
MP:4000
SP:160
STR:48 36up
VIT:36 27up
DEX:44 33up
AGL:52 39up
INT:56 42up
LUK:87
スキル
・速読 Lv.2
・調理 Lv.3
・記憶 Lv.1
・斧術 Lv.1 NEW
ユニークスキル
なし
魔法
なし
称号・加護
なし
次のレベルまで残り71経験値
────────────────
「おー、斧術が手に入ったな。これで武器系のスキルを手に入れたけど……「SP」ってなんだ?」
さっき見た時より確か60上がってるけど……。
そう思いながらつい「SP」の項目を押すと、「SP」の説明といくつかの項目が出てきた。
SP……SPを使用して基礎ステータス値の増加、スキルの取得などができる。
「へぇーなるほどな……って、スキルの取得できるのかよ!」
まじか! これで新しいスキル手に入れることができるぞ! てか、基礎ステータス値? んーなんだか分からないなぁ。でも、ステータスを上げれるんだよな? あれ? そう言えば俺のステータスってどうゆう増え方してるんだ?
そうして、俺はそれをしばらく考えるのであった。
皆さん、知ってましたか?
感想、ブクマ、評価貰えると作者はめっちゃ喜ぶのですよ!
エタる可能性だって下がるのですよ!
皆さん、ぜひ応援よろしくお願いしますね