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村長の屋敷にて

うひゃぁぁ前回の投稿から一年以上がw

超のろまな投稿だなぁwこんな感じでめっちゃのろま投稿していきますがどうかお付き合いいただけるとうれしいです。

少し時をさかのぼる。


憂羽は戦闘に向かうアネット達の背中を見送るとおばあちゃん達と共に避難所である村長の屋敷まで避難した。憂羽達が着いた頃にはほとんどの村人が避難して来ており、屋敷の中で一番広い大広間が少しばかり狭く感じられた。その大広間の中を鎧を着た大男、ドントルックが狭い人と人の間を縫って逃げ遅れがないかの確認をしていた。憂羽達の姿を確認するとやはり狭い人と人の隙間を縫って近づいてきた。


「お、来たな。1…2…5人か。あんたらここに来る途中でフィブリのばぁさん見なかったか?屋敷中を探しまくったんだが見当たらなくてよぉ」


ドントルックの言葉におばあちゃん達は逃げてきた道を思い返したが道中でフィブリを見ていないと全員が答えた。一人のおばあちゃんが思い出したようにドントルックに尋ねた。


「フィブさんなら孫のアリアちゃんが連れてくるはずじゃないかい?アリアちゃんに聞いてみたらどおだい?」


その問いにドントルックは頭をかきながら苦虫をつぶしたような顔で答えた。


「実はそのアリアも見当たらねぇらしいんだ。あんたらが来る少し前に防衛にあたってるフェイがここまで探しに来たんだ。」


その言葉に全員驚きを隠せなかった。フィブリの孫のアリアは村の中ではかなり強い魔導師で防衛組みの主力戦力の一人でもあった。魔物襲撃の際には祖母であるフィブリを屋敷に避難させてから防衛に向かうのだが今回は二人とも行方知れずなのだ。


「しかたねぇ…。村長!二人を探してくるぜ。俺が屋敷を出たらすぐに結界を張ってくれ。」


ドントルックの提案に村長は少し悩んだ。しかし他に方法もないので許可を出すことにした。


「致し方あるまい。ドントルック二人を頼んだぞ。もうすぐ戦闘になるだろう、急げよ。」


ドントルックは村長の許可を得ると無言でうなずき急いで二人を探しに屋敷を出た。村長はドントルックが屋敷を出た事を確認すると部屋の壁に大きく描かれた魔方陣に魔力を込め始めた。すると魔方陣が光り輝き半透明な膜のような物が広がり始めやがて屋敷全体を包み込む大きなドームになった。


「これが…結界…。」


憂羽ははじめてみる結界に心を奪われていた。簡単な初期魔法はクストフやアネットに見せてもらっていたが結界は見せてもらっていなかった。半透明で淡く光り輝くその結界は憂羽にとってとても神秘的であった。そんな憂羽に結界を張り終えた村長が近寄り結界の説明をしてくれた。


「確かにこれが結界だ。だがただの結界ではない。この結界はアネットとクストフさんが研究に研究を重ねて完成させた特別製の結界なのだ。普通魔方陣で描かれた結界では魔物の攻撃数発分しか耐えられないし発動のために長い詠唱が必要だ。しかしこの結界には詠唱すら必要とせず強度は下位魔族ですら破ることはできないのだ。」


「すごい…。」


村長の説明により憂羽は結界のすごさ、すばらしさを再確認できた。しかしアネットと別れる時に感じた異様な不安感はまだぬぐえなかった。そんな憂羽を察してか村長は憂羽の頭を優しくなでた。


「大丈夫。アネットはこんなすばらしい結界を作れる。必ず無事に帰ってくるさ。」


「…もしかして顔に出てました?」


そんな憂羽の言葉に村長は微笑み返して肯定する。


「私くらいの年になれば顔に出ていなくても分かってしまうんだよ。とくに人の上に立つ立場になればねなおさらね。だが無理もないさ、ユウは初めてだからな。今は顔に出しても大丈夫だが、時には隠さなければならない時もある。その時までにはきちんと隠せるようになっておくように。」


「はい。頑張ります。」


村長の励ましに笑みを浮かべて返事をする憂羽。幼い頃亡くなった祖父に似ていると彼女は密かに思っていた。憂羽の顔から不安が消えたのを確認すると村長は村人達に指示を出し始めた。


「今回の襲撃は今まで以上の規模だ。最悪の場合を想定してそれぞれの担当の脱出経路の確認、食料、武器、薬品の点検を行ってくれ。」


村長の指示により村人たちは一斉に動き始めた。その動きはまるで訓練された軍隊のようであった。実はこのボネット村は昔何処かしらの軍隊や傭兵をやっていた人々が集まってできた村である。今防衛にあたっている者はクストフがスカウトしてきた者、現役を引退したがまだ戦える者、親が元軍人で鍛えられた者で避難してきている者は現役を引退し年老いたもの、前線で戦うには足手まといだが護衛はできる者達なのだ。引退し年老いた者でも新米のギルド員よりも強いのである。実質避難民の中で非戦闘員なのは憂羽だけであった。

村長は皆が作業を始めるのを確認すると憂羽を連れて大広間を出ると長い廊下の奥にある部屋に入った。


「村長ここは?」


「ここは村中に設置された予備の避難場所と連絡を取る場所さ。結界を発動すると外からは入ってこれなくなるからね。発動前には入れなかった人たちはここに避難する予定なんだよ。」


憂羽の問いに答えながら村長は水晶のような物に手をかざして結界を張ったときのように魔力をその水晶に込めた。憂羽のいる位置からでは確認できないのだが予備の避難所と映像通信ができるようである。村長は数ある予備の避難所すべてを確認したがまだドントルック達は避難していなかった。


「フィブさんとアリアはまだ見つかっていないのか…。心配だが仕方がない。」


予備の避難所の確認が終わると村長は部屋の中にあった古く大きな棚の引き出しから何かを取り出し憂羽に手渡した。憂羽は手渡されたものを確認するとそれは石のような玉が連なっているブレスレットであった。


「村長、これは?」


「これは魔晶石で作られた腕輪でこの一粒一粒に魔法が込められている。これがあれば石の数だけユウでも魔法を使うことができる。最悪の事態になれば私たちはここを捨てて王都に向かわなければならなくなる。そうなると私たちだけではユウを守りきれるか分からない。そのためのお守りみたいなものだ。ユウは魔法を使ったことがないと聞いたからな。この腕輪には防御魔法をが込められている。しかし、ここの結界のようには強力ではないから注意するようにな。」


村長はそういうと憂羽の手に腕輪をはめた。薄紫色の石が憂羽の腕できらりと輝いていた。その後使い方の説明をし自分達も脱出経路の確認に行こうとした瞬間…。ドゴンッと大きな音と共に屋敷全体が揺れた。とっさの出来事で憂羽は対応できずに尻餅をつき村長は倒れはしなかったが大きく体勢を崩された。揺れが収まると村長は何が起きたのか確認すべく水晶に魔力を込めて屋敷全体を確認した。正面玄関の映像を確認すると砂煙が激しく周りが見えなかった。何か中心に影が見えたと思ったと同時に二人のいた部屋のドアが勢いよく開き一人の男性が入ってきた。


「村長!ユウ!無事ですか!?」


入ってきた男は村長と憂羽の無事を確認すると二人の返事を待たずに憂羽を抱え村長の腕を引き部屋を飛び出した。


「え…?ちょっ!!」


「何だ!何が起きたんだ?」


二人は屋敷に何が起きたのかまだ理解できておらず村長は二人を連れ出した男性バウンドに状況を聞いた。


「魔族が…魔族が攻めてきたんです。今回の襲撃には魔族が絡んでたみたいなんですよ!!」


その言葉に村長は目を見開いた。憂羽はまだ実感がわかず村長とバウンドの会話についてはいけなかったが、とても深刻なことなのだろうと本能的に感じた。


(これが私の感じた不安だったのかな…?)


再び感じ始める不安を表に出さぬようにしていた憂羽だがその体は少し震えているのであった。


今回は避難所に避難した憂羽ちゃん視点で執筆していきました。実箱はこのボネット村はみんな戦える村人たちでしたー!

どうしてそんな人たちで村を作ったのかというとちょうどボネット村がある位置が魔物の群れが集まりやすい場所だからです。王都に魔物が寄り付かないようにボネット村で食い止めているという寸歩です。もし食い止めきれず村の内部まで侵入され村が壊滅されても村の中にはいくつもの避難経路があり、その避難経路は特殊な仕掛けがしてあるため魔物では開けることができないので村から安全に避難できるのです。避難したら王都に魔物の襲撃を伝えて討伐隊を編成し討伐する。こうやって王都を魔物から守っているのです。

え?村と王都の距離が離れてるしその間にも魔物がいるから意味ないじゃないかって?その魔物たちは群れをなさずしかもそこまで強くないので脅威ではないので放置されているんです。たまに強い個体もいるようですがそれは王都がじきじきに討伐隊を編成して駆除しているので問題ないのです!

それでは次回もお楽しみにー!

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