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第11話 行動と姉妹と少年少女
なんだかものすごく短めです…。
章もなんだか話数が多くなってきました(汗)なのでこれからちょっと急展開になってしまうかもしれないです。
それでも読んでやるよという方々、ありがとうございますと申し訳ありません(T_T)
これからもがんばっていきたいと思います!
都会の光に彩られた、真っ黒で真っ暗な夜の空。
とある建物の、小さな一室。その中にはある小柄な人影が、豪奢なソファに身を沈めていた。
黒髪の少女が、一枚の報告書を手に取り、記述された内容を面白そうに読んでいた。
「………へえ、お姉さまとあの方が? あら、まだ動くのは早いと思っていたのですが……。ですが、そう悠長なことは言っていられません。私も、動かなければいけませんね……」
自嘲の笑みを浮かべて、ソファから立ち上がる。疲労に足がふらつき、なんとかソファの背もたれに寄りかかる。
けれど、少女は倒れるわけにはいかなかった。
一刻も早く、この義務を果たさなければ。
「早く会いたいですわ、お姉さま」
誰にでもなく、つぶやく。脳裏に浮かぶのは、優しくて弱い姉の顔。
「有希、お姉さま」