50話 モクの影移動
モクの影移動
「やっぱりモクね。エーテル様。」
〚ララ、言いたい事は分って居るわよ。
モクが時々祠をお掃除してくれるんだって、
ララ、後でモクに闇魔法、特に影移動を教えて頂戴。〛
「??。影移動?何か生き物でも運ぶの?」
「この前あげた、精製魔石の中にプロテクトルームがあるから、
そこに入れれば、移動できるけど・・・」
モクがレミの事に気が付くとまずいと思い、話を変えます。
(『ララ様を驚かそうとして、レミーズが何やら計画をしております。
今は言えませんが、その移動の為に必要とお考え下さい。』)
「そうか、戦いや演武の中で、
一瞬にして出たり消えたりするのは影移動の方が便利だね。」
モクが表には出しませんが、
そう言う使い方が有るのかと驚いています。
(『流石ララ様です。何も言わなくても気付いて頂けました。』)
何とかごまかせたようです。ララ様はおだてれば乗りますからね。
「じゃあ、モク、知識転送した後で、遣ってみよう。」
(『うっ。これはあまり気持ちの良い物は有りませんね。
でも分かります。出来そうです。』)
モクが目を瞑って、魔力を練っている様です。
と、トプンと言う様にモクが自分の影に落ちました。
ララが慌てて。『やばい、迷子に成る。』
ララも近くの影に飛び込みます。
影の中で、モクを見つけて確保出来ました。
「モク、説明不足でごめんね。影に入る時は、
周囲の影を確認しないと、迷子に成る事が有るから、
気を付けてね。」
(『ララ様有難うございます。今、影に入った途端、
何処に居るのか判らなく成りました。』)
「今度は一緒に入ろう」
そう言って、影の中で、そこはどの様な世界で、
迷子に成らない為にはどの様にすればよいかを学びます。
影から出ると、
「モクのプロテクトルーム広げておくね。」
そう言うとララが1,2秒目を瞑り、
「一辺100m位の大きさに成ったわ。AIマステ―に頼んで
備品を届けてもらうといいよ。」
「それから、影魔法はみんなに教えてあげてね。
じゃあ、私は部屋に戻るからね。」
そう言うとテレポートで消えました。
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