48話 エーテルの泉限定品
エーテルの泉限定品
モクが調子よく人形を動かしていたレミに念話を送ります。
(『レミ、仕事よ。ミニレミ10体追加で作るのよ。』)
レミが驚いた様に上を見ます。
(『皆に、二体づづ人形を増やすわ。貴方はミニレミを作るの。
他の子達は人形の制作ね。貴方の分の人形は、
ペーシュ様が作ってくださるわ。』)
レミが手を上げて、了解の意を示します。
ごそごそと、泉の畔から持って来た小枝を出して、
ポキポキと長さをそろえて、魔力を込めます。
レミが首を傾げて、もう一度。駄目です。
一本を両手で持って、集中します。
小枝が、ポウと光りましたが、普通の人形の核には成った様ですが、
ミニレミには成りません。
レミが首を傾げて、困っていると、モクが
(『核がミニレミに成るには、
エーテル様の泉の力が必要なのではないかしら。』)
レミがポンと手を打ち、枝を持って、
エーテル様の所に走って行きます。
(『そう言えば、レミ、貴方テレポート出来ないの?
あら、練習した事が無いのね。
え?ララ様には内緒にしてほしいでですって?』)
(『それがばれると、また特訓しなければ成らないから、
勘弁してほしいの、ふ~ん。』)
何やら、モクが思いついた様です。
不穏な雰囲気に気が付いたレミが立ち止まり、
膝を付いて、頭の上のモクに両手を合わせて、お願いです。
(『本当に大変なんだから、勘弁してくださいですって?
大丈夫よ、そんなに大変な事には成らないと思うから。』)
やっぱりララ様に言うのかと、
レミの足取りが重く成ります。
(『レミ、テレポートはララ様の眷属としては必須事項だからね。
大丈夫、私に任せておきなさい。』)
モクに何か考えがある様です。
そうこうしている内に、泉のほとりに着きました。
レミが先ほどの小枝を取り出さし、魔力を込めると、
小枝に手足と頭が生えて、ミニレミに成ります。
(『やっぱり、そう言う事なのね。
前にエーテル様が言っていた通りだわ。』)
(『じゃあ、レミ、貴方はミニレミ核を10個、
いや、20個作って置いてね私は祠を掃除してくるわ。』)
そう言うと、レミを残して、
祠の方に飛んで行き、ほうきや雑巾を取り出し掃除を始めます。
あらかた終わった頃、祠がポワンと光るとエーテル様が顕現します。
次話:モク、エーテルの加護を貰う