4話 ウインディーネ様
ウインディーネ様
「お前は、蛍玉で、力も召喚する資格も無いから
無理だと言われたのね。そりゃそうね。」
「でもどうしてウインディーネ様?
あんたは風の精霊神、シルフ様の眷属でしょうに。」
「ふんふん、シルフ様にはお会いした事がない、
今までの失敗を考えると、怒られるに決まっているので怖い。
ウインディーネ様なら、一度お会いして、
面白い子と言って頂いたので話やすかった。」
「なる程ねぇ。でも、駄目と言われてからがあんたの真骨頂よね。
で、どうして、闇御津羽神、エーテル様とのご縁が出来たの?」
「助けて頂いた?誰に?
ウインディーネ様に????。断られたんじゃないの?」
「無理と言われて、大泣きしたら、
ウインディーネ様にお前が生まれた所はどんな所か聞かれたのね。」
「なんて答えたの?自然が豊かで、小さいけれど綺麗な泉が有って、
そこに優しい涼やかな風がそよいだ時に生まれたと答えたんだ、
私も知らなかったわ。」
「で?その環境を作れる神様を紹介するから、
そこに行っておいでと。そこでエーテル様を紹介されたのね。」
ララがエーテルを見ると。
〚今度は私が説明するのね。〛
「はい、宜しければお願い致します。」
〚良いわ、ウインディーネから面白い子が行くから
気に入ったら願いを叶えて。なんて言われて、
ウインディーネが誰かを紹介するなんて珍しい事も有るもんだ、と、
楽しみにしていると、この娘が来たのよ、あれま。と思ったけど、
話を聞いてみると、ララとシルフの眷属でララのお役に立ちたいと、
泣きながらすり寄って来たのよ。〛
〚でも本気で貴方の事を考えているのが解ったから
助けてあげようと思ったのよね。〛
「それで、此処を作って頂けたんですね。」
〚作ったと言うほどじゃあないわ、
私の庭の一部に、この娘が入れる権能を与えただけよ。
あぁ、それから縫い包み作る空間も作ったわね。〛
あっ。あのおもちゃ箱をひっくり返した様な、
ちぐはぐな縫い包みが一杯ある気持ち悪い空間ね。
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