19話 モクと教育方針の相談
モクと教育方針の相談
ララは、猫レミの所に戻ると、モクと打合せです。
「モクぅ、レミどんな感じだった?」
(『いや、凄かったです。ダンス、スリラーに関しましては、
私が誘導しましたが、片茶猫の縫い包みを操るのは、
自分と同調、と思うだけで、同じ動作が出来ましたね。
操ると言うより、意識を同じにする自分の分身
の様な状態です。本人はトランス状態に近いですね。
私にも少し使える事が出来る様です。応用してみようと思います。』)
ララが少し考えて、
「レミと同じレベルの妖精が後4匹、居るんだけど、
どの様に指導していこうか?」
(『そうですね、最初は、レミと同じ事がみんな出来る様に事と、
レミに従う様にする事が大切だと思います。
みんなてんでんばらばらでは使えませんから。』)
「そうだね、こいつをもとの体に戻せば、能力、
スキルは皆がコピーできるみたいだから、
一旦、レミを体に戻して、
〔魔眼〕で弱い暗示、指揮系を守る事を強制させてから、
全員が同じ事が出来る様にした方がいいね。」
(『そうですね。通常はレミとして、
一つの縫い包みの中で活動する事は魔力量や加護の関係で、
魔法を使うにはかなり有効かと思います。
次は分離、5匹の縫い包みに分けて、個々の能力特性に
合わせた教育を行うと良いかもしれません』)
「確かにね、それぞれが今回の様に複数の縫い包みを使役できれば、
それはそれで使えると思うわ、
集団が一つの意思の元で行動するって、。
最強の軍団に成るかも。』
(『ララ様、ララ様の眷属達は念話でみんな繋がっております、
ララ様の仰る最強の軍団はすでに出来上がっているのでは?』)
「確かにそうかもしれないけど、
今、私の眷属達が外敵と戦う事は出来ないわ、
何故なら、指揮をする者があまりに少ないからね。
マウ元帥、レドマ、レドモ、エレン、アンナ
今ここで修行している者達が育ってくれないと、
軍団としての機能は半分以下、私が想像している敵には及ばないのよ。」
ララが目をつむり、眉間に皺を寄せて居ます。
(『ララ様、みんな順調に育って居ます。焦りは禁物です。』)
「分かって居るわ、
でも敵は今日明日にでも襲って来る可能性が有るのも事実。
皆の成長が間に合うように、祈るしかないわね。
さぁ、ぐちぐち言っていてもしょうがないわ、始めましょう。」
ララが猫レミの所に行って、精製魔石の粉を
猫レミの頭に振りかけ、上から手せ押さえて、
「吸収」猫レミが目を開けて、驚いた様に正座、
片茶猫を引っ張って来て、一緒に土下座。
「ん?どうでしたかって?」
これは褒めて欲しいいのですね。
レミを持ち上げ、ギュッとハグします。
「凄いよ、レミ。これはものすごい戦力に成るよ。
みんなで踊るダンスも、きっと大うけするよ。」
レミが手を顔に当てて、ああ、泣いている様です。
「ん?ララ様に初めて褒めてもらったぁ~~~。
って。私そんなに怒ってばっかりだったっけ?」
顔を隠していた手の間から、
こちらを見ながら、二度三度とうなづきます。
「こういう所がちょっと憎たらしいんだよねぇ。」
レミが慌ててごめんなさいをします。
「レミ、あんたをもとの体に戻すから、
一緒に居る者達にあんたの権能を教えなさい」
レミがちょっとびっくりしていますが、頷きます。
レミ本体の方を見ると、ぼ~~としています。
中に居る4匹みんな表に出るのを嫌がっている様です。
次話:レミの合体