18話エーテル様の加護
エーテル様の加護
祠の前に行き、
「エーテル様、お聞かせください、レミに加護を、魔核を作って、
縫い包みを操る方法を教えたのですか?」
一拍置いて、祠から、大きな蛍玉の様な光の塊が
ふわりと表れ、地上1m程の所で止まると。
人型に成り、エーテル様に成ります。
「エーテル様、どう言う事でしょう。」
〚あら、分かったのね。ララ、あの娘可哀そうよ。
頑張っているんだけど、要領が悪くて、覚えられなくて、
大好きなララには愛想つかされて、それでも頑張って、
魔力切れで泣きながら、寝ちゃって居たのよ。
気には成っていたのだけど、我慢できなくて、手を出してしまったわ。
でも特別な事はしていないわよ。
加護を与えて、彼女が持って居る
マリオネッターの権能を上手く使う方法を、夢で教えただけよ。
泣いて喜んでいたのよ、これでララ様に捨てられずに済む、
お傍に置いてもらえると言ってね。〛
ララが自分のスカートを握って、下を向いています。
「エーテル様、有難うございます。私が間違っていました。
今後絶対に突き放すようなことは言いません。
申し訳ありませんでした。そして、有難うございます。」
ララが顔を上げると、お目目が真っ赤です。
エーテル様が片手を上げて、ララに何かを渡したようです。
〚私の加護も貰って頂戴。
これからレミの仲間たちを指導するのにきっと役立つわ。〛
「有難うございます、これであの子達を指導するめどが立ちました。」
ララが礼をして、レミの所に戻ります。
〚ちょっと、手を貸し過ぎたかしら、でも、これ位は良いわね。〛
エーテル様が独り言を言うと、光と成って、祠の中に吸込まれました。
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