15話 先生はハムスター
先生はハムスター
『ララ様、起きるにゃー』
タマの声で目が覚めます。
「たまぁ、なんじぃ?」
『もう、10時過ぎてるニャ』
いくら何でも少し寝坊が過ぎている様です。
「いけねぇ~、朝ごはんは良いけど、レミの所に行かなくちゃ」
急いで身支度してレミの部屋に向う途中で、
マジックポシェットにAIマスターからの荷が届いているのに気が付きます。
一緒に送られたメモリの記録を再生してみると、希望通りの様です。
荷を開けると、丸顔でかミミ、白ハムスター、小さいです。
ロボ位ですね。手の上に載せてみると、竜宮タイプのメイド服。
シルベニアン~~。堪りません。
「かわいいでぅす~~。」
思わず声が出てしまいます。
レミの御付きにるるのがもったいないです。
思わず立ち止まって、撫ぜてしまいます。
クンクン、ハム吸い「はぁ~。」
(『ララ様、ララ様、お気を確かに。』)
はっと気が付き、
「あっ、ごめんね、名付けをするね。
「我が名はルビ・ヴラド、
友愛の証として汝モクを眷属とし、わが権能の一部を与える」
「貴方の名前はモク。白木蓮のモクだよ。」
モクの体がふわりと一瞬光ります。能力が上がった様です。
「あなた、縫い包みのはずですが、本物に見えますけど?」
(『はい、縫い包みより、本物の方が可愛いと言う事で、
ドワーフハムスターを模して造られました。』)
「わかったけど、今まで動物型アンドロイドって居たかしら、
スッパマンは蜘蛛だし。ま、いいわ、」
ララが考えるのを放棄したようです。
可愛いければ全て許すと言う事らしいです。
「所で、貴方の仕事、分かって居るわね。?」
(『はい、妖精に成りたてのレミさんをリーダーにする為に
指導していく事と伺っております。』)
「そうだね、その為に、私の魔眼の派生系で
軽いヒュプノが使える様にしておくわね。
私が最初にレミに魔眼でモクに従う様に暗示を与えておけば、
この権能を使って、レミとリンクする事が出来ます、
指示をダイレクトに伝える事が出来る様に成ります。」
(『それは念話とは異なるのですか?』)
「念話は会話、や脳の表層の事、伝達レベルだけど、
これは、貴方が手を動かす様にレミを操る事が出来ます。
しかも等のレミは操られている感覚は有りません。
教えてもらっていると認識すると思います。」
「ただ、常時行うと、貴方が壊れる恐れがありますので、
気を付けてください。」
(『それは私がレミさんに操られると言う事でしょうか?』)
「いいや、ブロックが掛かっているから、それは無いと思いますが、
こいつのおバカが移らない様にしてくださいね。」
次話:モクの紹介