11話 猫レミ
猫レミ
そう言うと〔バインド〕蛍玉の中に念糸を滑り込ませ、
ララの加護を持って居る部分をからめとり、引っぺがします。
(『ウギャ―!』)
「なに殺された様な声を、念話を出しているんだい、
痛くも痒くもないはずだよ。」
引っぺがした部分を猫の縫い包みに居れ、
縫い包みをララの魔力で満たします。
レミの中の引っぺがして、空いた部分にはララの魔力を染み込ませた
精製魔石を入れて置きます。
お座りしてい居る猫の縫い包みの苗に行き、ぽこんと頭をたたくと、
猫レミがびっくりして飛び上がります。
何すんだとでも言いたげにララを見上げます。
「おまえ、本当に緊張感が無いね、うとうと居眠りは無いだろう。居眠りは、
何?猫の縫い包みの中に私の魔力が一杯で気持ちが様くて、
力を抜いたら、寝てしまったって、緊張感なさすぎでしょう・・・・。」
「でもどうやったらリーダーに成るような教育が出来るんだろぅ。
レミがレミらしさを損なわずに、あいつらをまとめて、
う~~ん、マリオネッターのスキルで従わせる?
何にしても精神的レベルの向上が必要だけど・・・。」
見るともなく、縫いかけの縫い包みの山を見ていると、
「あれ?」何か見つけた様です。
近寄って、小さな縫い包みを摘むと、しっぽが付いていない、
耳も左右大きさが違う、鼠の尻尾無し。ハムスターですね。
「この子、白くて、丸顔で、いいねぇ。可愛いねぇ。」
はっと何か思いついた様です。
魔石型のメモリチップに必要事項を記入し、
ハムの縫い包みと一緒にマジックポシェットに入れます。
「さて、AIマスターに送ったけど、どれくらいかかるかな?、
一時間は見ないといけませんね。
向うとこっちでは時間が100倍違いますからね。」
猫レミに向って、
「レミ、あんたらの事に付いて教えて、」
「そんなにおびえる事は無いだろが。何?オシッコ?漏れそう?」
ララが自分のおでこに手をやって、
「おまえ、その手の冗談好きだね。」
と言うとレミが立ち上がって、
自分のスカートをもち上げ、足元を見ます。
「だから、漏らす物なんか出ないでしょう。」
レミが首をかしげています。
「もぉいいよ、座って。」
猫レミを椅子に座らせ、質問を始めます。
次話:レミのリーダー