10話 リーダー選別
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 魔法の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
〔バインド〕:
念糸、物理的な物には無効、作用しないが、
精神的、魔法、魂等、実態を持たない物を呪縛出来る。
発動者より魔力が少ない者にしか使えない。
リーダー選別
ララが頭を抱えています。
「あの爺さん、油断も隙も有ったもんじゃないね。
加護って、そんなにポイポイ上げるもんじゃないでしょうに。」
気を取り直して、
「で、元締め、リーダーは誰?ん?そんなの居ない?みんな同じ?
相手によって、担当が違う?じゃぁ、私の担当は誰」
「何、私の加護を貰っているのが、私の担当?。
だれ、貧乏くじって言ったのは!」
何やらレミの中で大騒ぎ、
外から見ると、ただぼ~っとしている様にみえます。
これは駄目だと思ったララが
「気を付けィ!」
レミがびしっと背筋が伸びました。
イメージ的には全員が気を付けしています。
ただ、向いている方向はバラバラですね。ララがため息ついてます。
「みんな、力も能力も同じ、記憶も魔力も共有して、
違うのは加護だけなのね。」
レミが首を縦にブンブン振ってます。
「じゃあ、外に出る時、その体の支配をする時、どうやって決めてるの?」
「ん?手を上げた者が行うと、言う事?そうだけど違う?
何のこっちゃい?私の時はみんな嫌がるから、
私の加護持ちが強制的に担当に成るのね。」
「ん~~。このままでは使い物に成りませんね。
誰かをリーダーとして、その子を中心に纏まって貰わないと、
てんでんばらばらでは、纏まって一つの体に入って居る意味がない、
それなら、ばらばら、各々が違う体を持った方が・・・。」
「うん、それ有も有りだわ、最悪その方針で行きましょう。
取りあえず、一匹引っ張り出して、鍛えますか。」
ららが、縫い包みの中から、割とましな、
猫の縫い包みを引っ張り出します。
「まだ少し、濡れてますね。〔クリーン〕、〔ドライ〕」
猫の縫い包みをレミの前に置いて、
「あんたらの中で、マリオネッターのスキルは全員が持って居るの?
それとも、一人が持って居て、みんなで使ってる?」
レミの右手が恐る恐る少し上がります。
「今、手を上げたのは誰だい?」
「ん、私の加護を持って居る子だね。
あんただけが持って居るのかい?」
こわごわと言う感じで頷きます。
「じゃあ、あんたを、
レミの中に居る妖精たちのリーダーとして、鍛えます。」
レミがビックルした様にララを見て、ちらりと、猫の縫い包みを見ると、
ごくりと生唾を飲んだ様な雰囲気が伝わってきます。
「想像どおりだよ。」
次話:猫レミ