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たらこのエッセイ集

おいしいペペロンチーノの作り方 ~他人の物語に口を出す人は損~

 今日は皆さんにおいしいペペロンチーノの作り方を教えます。


 まずは鍋たっぷりのお湯に塩を一つまみ。ちょっと多めにつまむのがコツ。

 パスタをゆで始めたらニンニクと鷹の爪をオリーブオイルで炒めよう。弱火でじっくりとね! あっ、鷹の爪は半分に切って種をとっておいてね!

 ニンニクがこんがり焼けて良い匂いがしてきたら、いったんニンニクと鷹の爪を取り出そう。

 パスタがゆだったらざるに開け水気を切っておいてね。ゆで汁は捨てちゃだめだよ。


 フライパンのオリーブオイルにゆで汁を投入だ! 火にかけながらフライパンをゆすってよく混ぜよう。

 ある程度混ざったらパスタを入れてよく絡め、お皿に盛り付けてその上にニンニクと鷹の爪を乗せる。


 はい! これで完成! 簡単でしょう!





 とまぁ、適当に書いてみた。


 意味不明なタイトルでつられてこのエッセイを読んでくれた人。

 とりあえずお礼を言わせて下さい。ありがとう。


 なんでペペロンチーノなのと疑問に思うかもしれないが、まぁ聞いて欲しい。


 かなり前のことになるが、私はペペロンチーノの作り方という動画を見た。その動画の中で、料理系動画でペペロンチーノは鬼門と言われていた。

 不思議に思ったのだが、どうやら作り方にこだわりを持った人が多いらしく、料理動画でペペロンチーノをやると突っ込みが殺到するらしい。

 実際の所どうなのかは知らないが、界隈ではまことしやかにささやかれている。


 さて、ペペロンチーノについてはこれくらいにして(もしレシピを教えて下さる方がいたら感想欄にぜひともお願いします)本題に入らせていただこう。


 皆様は「もっと~してほしい」とか「~しないでほしい」みたいな感想をもらったことはあるだろうか?

 私はそう言った読者に遭遇したことはないのだが、たまーに他の人の作品の感想欄を覗くと、物語や作品の方向性に指示を出す人を見つけることがある。


 小説はこう書くべき。ストーリーはこう。それは間違っている。


 いや……鬱陶しいな。別にアンタに教わろうとは思ってません……と作者様は思っているかもしれない。


 私がその感想もらったわけではないので、作者様がどう感じているかは分からないが……他人の作品とは言え微妙な気持ちになる。

 自分のこだわりを他人に押し付ける人を見て常々思う。自分で読みたいものを自分で書けばいいじゃないかと。


 私が小説を書いている理由の一つとして、自分が読みたい物語を読みたい願望がある。自分自身の需要を満たすがために筆を執っているわけだ。

 自分に合う作品をネットの海からサルベージするよりも、自分で生産してしまった方が手っ取り早いと考えている。


 名作とは思わぬ形で遭遇するのだが、探そうとするとなかなか見つからない。変にこだわってしまうとさらに見つけにくくなる。こうじゃないとダメ。こうしないとイヤ。自分で書いていて思うのだが、私は本当にわがままな読者だと思う。


 こんな私を満足させてくれる作品なんて存在しない。少し前まではそう思っていた。

 なろうに作品を投稿するまでは。


 ブクマポイント目的でエッセイを書き始めて、ある変化が私の中に起こった。私のエッセイを読んで感想をくれた読者様のページに飛び、その方の作品を読むと……面白いのだ!

 それも面白いだけじゃない。すごいのだ!


 具体的にどうすごいのかというと、発想がすごい。私にはとても思いつかない発想や視点で作品を作っている人が沢山いた。

 単純に文章力が高い人もいるし、分析力もすごい。


 他にもいろいろとあるのだが、きりがないのでこの辺で。

 何が言いたいかと言うと……なろうの作者様すごい人多すぎぃ!

 ってこと。


 とまぁ、なろうに出会ったことで新しい価値観に目覚めた私だが、以前のようにこだわり続けていたらこんな風に楽しめなかったと思う。


 なろうに限らず、ネットには自分のこだわりを他人に押し付けようとする人がいるが、彼らはちょっと損をしている。

 他人の価値観に触れて、面白いと思うか、それともやり方が間違っていると思うか、人それぞれ感じ方は違うと思う。しかし、どちらが幸せかと言うと圧倒的に前者であると断言できる。

 自分の価値観とは異なる視点の作品に触れ、新しい見識に目覚めることができれば、それは作家として大きな糧になると思うのだ。


 もちろん、誤った情報を流布している場合や、差別的・反社会的発言については反論したらいいと思う。ペペロンチーノを作ると言いながらケチャップやカレー粉を持ちだしたら、さすがの私も突っ込まざるを得ない。

 他人の価値観を認めるのと、誤りを看過するのとでは意味が違う。


 とまぁ、色々と語ったが、やはり見識を広めるためにも、他作者様の作品に対しては寛容であるべきだと思う。もし文句を言いたくなったら一度言葉を引っ込め、どうしてそう思うのか冷静に考えてみるといい。

 作者にぶつけず心の中にたまったそのフラストレーションを自分の作品の中で解放しよう。もちろん、露骨に否定したり非難するのではなく、誰に見せても恥ずかしくない形に変えて。

 そうすると思った以上に面白いものが書けるようになる(経験者談)。


 自分の価値観とは異なる作品と出会ったとき、何もかもかなぐり捨てて、まっさらな気持ちで受け入れてみてはいかがか。

 きっとすごく楽しいぞ。

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[良い点] 他人の価値観に触れて、面白いと思うか、それともやり方が間違っていると思うか。 他人の価値観を認めるのと、誤りを看過するのとでは意味が違う。 もし文句を言いたくなったら一度言葉を引っ込…
[良い点] >小説はこうに書くべき。ストーリーはこう。それは間違っている。 鬱陶しくてすみませぬ。でも「小説はこう書くべき」ではないかと思います(笑) >なろうの作者様すごい人多すぎぃ! ほんそれ。…
[良い点] 感想欄も面白いです (*´▽`*) [一言] >ネットの海からサルベージするよりも、自分で生産してしまった方が手っ取り早い 全くその通りです! 自分は自分で読みたい物語を適当に描いており…
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