表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

54/70

マリアナ沖海戦 4

連載のモチベーションにつながるので、面白いと思って頂いたら、作品のページの下の方の☆の評価をお願いいたします。ぺこり (__)

6月19日の攻撃は日本軍の一方的なものになり、米軍は航空攻撃もできず、潜水艦の攻撃も完封された。今の処、日本軍の完勝だ。最も、日本軍の航空機の損害はとても看過できるものだは無く、この戦いの後はしばらく空母戦力は使い物にならないだろう。


あくる日6月20日、小沢機動艦隊は索敵機を発進させるも敵艦隊を発見できなかった。そこへ、敵機襲撃の報がもたらされる。史実では慌てて逃げた小沢艦隊だが、空母を一隻も失っていなかったので、逃げる事も無く、迎撃戦になった。今度はこちらが万全の状態で迎撃の準備ができた。前衛艦隊にも無線で連絡した。


この頃に日本軍は信頼できる電探を運用できる様になっており、50浬も手前でかなり正確な情報が手に入った。それに航空無線も改良されており、かなり信頼性が増した。それで、前衛艦隊からの救援要請に僕達祥鳳の零戦隊と魔法小隊が駆り出された。


「不知火中尉、旗艦より入電だ。前衛艦隊を救援されたしだ」


「わかりました。しかし、味方に魔法小隊を敵と間違えて撃たない様に厳として言ってください」


「わかっている。もちろん伝えておこう。頼んだぞ!」


「はい、了解しました」


僕は直ぐに魔法小隊に無線連絡を入れた。


「レイ、紫電改、聞こえる? 前衛艦隊に迫る敵機を祥鳳の零戦隊と撃破してくれ!」


「命令は聞きたくないわ。駄犬には懲罰を与える方が先ね」


「いや、レイ、今戦闘中だから!」


「そんな事より、精神的に痛いのと、物理的に痛いのとどちらがいいのかしら?」


「いや、それは精神的なヤツの方だよ」


「流石、下僕、良くわかっているのね。正しくドMの鑑ね」


「レ、レイ! な、何するつもり?」


「もちろん、鞭で討つつもりよ」


いや、それ、物理的にも精神的にもどちらにも痛いヤツじゃないですか?


「そういう事を言ってるんじゃなくて、なんで僕に罰を与える方向なの?」


「フッ……下僕を躾するために決まっているじゃない」


僕はレイを無視して、紫電改に魔法通信を送った。レイはほおっておくと多分、この後、ドMを発症する。その前に紫電改に指示を伝えておかないと。」


「紫電改、艦隊上空より前衛艦隊上空へ展開、レイと合流して敵機の迎撃と味方の零戦隊の誘導を頼む」


「愚かな…これだから葵は…救えないな。下等生物が我がサンクチュアリを汚すのではない」


「いや、紫電改、いいから前方に展開してきて!」


「これも運命か…我にはかなり堪えたぞ。ふふふ…み、認めてやろう。お前の能力『三回回ってワン』を…」


「えっ? どういう意味?」


「踊り狂う暴風が我を呼んでいる。私の右目が疼いているのだ。もはや黒龍の力を解放するより他にないか? だから、葵は我の首輪を掴んで三回回ってワンをすればいいのだ!」


「わかったから、早く行って!」


「闇が浄化されていくのだと?! そして光の声が聞こえる。また我ら闇は光に呑まれるのか!」


良くわからんが、理解して迎撃に行ってくれたらしい。変態プレイの約束をさせられた様な気もするが、今はそれはいい。


そして、数分後、紫電改より、入電した。


「フハハハハハ、ついに見つけたぞ!!! 我はついに敵機を発見した!! これでだれも我を止めることはできない!!フハハハハハ」


いや、普通に報告してよ。僕は使い物にならない紫電改に見切りを付けて、レイとの魔法通信を開いた。


「私を無視するとはいい度胸ね? 鞭では無く、袈裟固を希望しているのかしら?」


「レイ…無理やりキスされるのと、無理やり抱きしめられるのと、どちらがいい?」


「わ、私に乱暴な事しようというの? 乱暴にだなんて…ご褒美が過ぎるわ! それにキスもして抱きしめてくれるのだなんて! その後、玩具の様に扱われるのね!! 両方して!! いや、むしろお願いします!!!」


「い、いや、玩具みたいにはちょっと扱えないけど…」


面倒だからドMモードにしたけど、良く考えたらドMモードも面倒だった。


「レイの体を、玩具の様に好きなように使ってください! だから、どうかこれからも末永く玩具として所有してくださ!」


レイは僕のものという自覚はあるが、モノというかましてや玩具としてなんて見れないよ…


「レイ、普通のレイも見せてくれないと、僕の所有物にはできないよ。僕のペットなら当然できるよね?」


僕は段々レイの扱いがわかってきた。ご主人様として、普通に行動しろと命令しているのだ。


「葵、わかったわ。普通のレイを見せてあげればいいのね? でもどうすればいいの?」


「簡単だよ。僕にキスされて、強く抱きしられた処を想像してごらん」


「ええっ!? そんな!? 恥ずかしいわ!」


もっと恥ずかしい事言っているよね? 普通自殺ものの事をたくさん普通に話しているよね?


「レイ、キスするシーンを浮かべて…」


「あ、葵がレイにキスを、あわわわわわわわっ!? そんなに近くに顔を急に寄せて、そんな強引にレイの唇を吸って、ええぇっ! そこからぎゅっと抱きしめるの? 駄目よ! 未だ早いは、そんな!? そこからベッドに押し倒す気? 私、ガードは硬い女の子なのよ! ああぁ! でも、葵には抗しきれない! 駄目! 葵! ちゃんと結婚するまでは駄目よ! ええぇ? 今すぐ結婚しようって? ええええぇ! もう婚姻届けは提出済って? 駄目よ、葵! 物事は順番があるのよ! 私、結婚の了承なんて未だ…ええぇ! したって? だから、葵は妄想と現実を区別できなくなるから! 葵、落ち着いてください! レイと葵は愛し合っているし、どこから見てもお似合いの二人で、前世からの縁としか思えないけど、順序がきちんとできてないです! 葵の勘違いです! たぶん!!」


久しぶりのレイの妄想が心地良い。レイの妄想は可愛いな。僕キスと抱きしめる以外は何も言ってないよ。それに妄想と現実の区別できないのレイの方だよね。


「はぁ、はぁ…」


レイは荒い息を吐き出して、こう言った。


「仕方ないです。レイは葵のお嫁さんになります」


だから、僕は何も言ってないって…僕が婚約とかの話しをしないうちに結婚の承諾しないでよ…




こうして、レイ達は米軍第58任務部隊の攻撃機216機の半数を瞬く間に迎撃し、残りは祥鳳と前衛艦隊計80機の零戦隊に迎撃された。前衛艦隊に辿りつけた攻撃機は僅か3機だった。


米軍の攻撃を受けている頃、日本軍も米軍を発見していた。しかし、攻撃隊が編成される事はなかった。出撃可能な攻撃隊は僅か40機だったのだ。19日の攻撃から機体のほぼ全てが再出撃不能だった。出撃可能だったのは、補用機や元々出撃していない機体だけだった。そもそも攻撃隊の半数以上が撃墜されていたのだ。


日本軍も米軍も気がつき始めていた。敵機動部隊上空に攻撃機が存在する事はリスクでは無い、自殺行為だ。電探を装備した機動部隊を撃破するには圧倒的な物量による攻撃、つまり飽和攻撃をするしかない。そして、その代償は多量のジュラルミンとオイルそして人の血だった。


損害


日本軍


潜水艦20隻


米軍


沈没:正規空母バンカーヒル、ワスプII 、重巡ミネアポリス、 軽空母2隻


小破:戦艦インディアナ 、重巡ウイチタ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
読んで頂いた読者様ありがとうございます☆ 本作について、 「ちょっと面白かった!」 「島風の新作を読んでみたい!」 「次は何を書くの?」 と思って頂いたら、島風の最新作を是非お願いします。リンクがありますよ~☆ 読んで頂けると本当にうれしいです。 何卒よろしくお願いいたします。ぺこり (__)
『連載版こうかい』~幼馴染に振られた上、サッカー部を追放されたら、他の幼馴染がドン引きする位グイグイ来た。えっ? 僕がいなくなって困ったから戻って来てくれって? 今更そんなのしりません~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ