性欲編 ②
すんごい美少女、切咲裂病。
男殺し、切咲裂病。
生粋のシリアルキラー、切咲裂病。
彼女は今、両手両足に手錠を掛けられ、牢屋の中にぶち込まれていた。
ついでに、切咲裂病の友人的っぽい立ち位置の人、桜峰小太郎も、何にも悪い事していないのに、同様に牢屋にぶち込まれていた。
「こらぁぁぁぁ!!裂病はともかくなんでアタイまで逮捕されてんだ!!どういう事か説明しやがれ!!ジョセフィーヌ!!」
小太郎の怒声に、この刑務所の看守長、合法ロリの金髪ツインテール少女が、半笑いになりながら答える。
「おもしろいから(笑)」
「ザッケンナコラァ!!!てめぇふざけてっといい年こいて未だにオネショしてる事言いふらすぞコラァ!!!」
「ハァァァァァァァ!!!?なぶっ!?なななななななねな何言ってんのよこの腐女子は〜!!!?名は体を表すっていうだけあってマジで脳みそ腐ってんじゃないでしょうねぇぇぇ!!!?オネ、オネショなんかしてるわけわけななないしぃぃぃ〜!!!?」
「めちゃくちゃ動揺してんじゃねぇか」
「今のウソ!!ウソだからね!!私はオネショなんかしてないからね!!」
ジョセフィーヌは、自分の後方で待機するガチムチ黒人看守に、必死で己の体裁を取り繕うが、ジョセフィーヌの言葉を聞いたガチムチ看守は、無言でオムツを差し出す。
「だからしてねぇつってんだろが!!なんだそのオムツはぁ!!?どういう意味じゃワレェ!!?」
「ぎゃーはっはっはっは!!!こりゃ傑作だ!!!ひ〜!腹いて〜!死ぬ〜!」
「小太郎てめぇぇぇ!!!取り消せ!!!私のオネショ発言を取り消せぇぇぇ!!!」
強い語気で小太郎を睨むジョセフィーヌだが、小さな子供のように舌ったらずの可愛らしい声は、迫力のかけらもない。
「うっせばーか(笑)死ね(笑)」
「ぬぐぐきさまぁ!!!」
「あのさ、ジョセフィーヌ」
そのやりとりを見ていた裂病が、続いてジョセフィーヌに話しかける。
「冗談はこの辺にしていい加減ここから出してくんない?ここ数日ヤッてないから溜まっちゃってさ〜、そろそろ新しい男を嬲り殺したいんだよねー」
「なに言ってんだこの快楽殺人者が!!!てめぇの場合はガチで牢屋に入っとかないといけないだろうが!!!」
「はぁぁー!?なに言ってんのよこのクソ女!!あんたそれでも友達!?ふざけてると細切れにするわよ!!」
「いやお前が言うとシャレにならんからな、てゆーか友達だから逮捕すんなとか言ってるけど、相手の過ちを正してこそ本当の友達なんじゃないの?私は裂病が大切だから、断腸の思いであなたを逮捕したのよ?」
ジョセフィーヌの言葉に、小太郎が突っ込む。
「という建前は置いといて、本音は?」
「おもしろいから(笑)」
「ぬがぁぁぁぁぁ!!!殺す!!!バラバラにぶち壊す!!!ここから出せゴラァ!!!」
獣のように吠える裂病だが、手足についた錠によって、ぴょんぴょんと
コイキソグのようにはねることしかできない。
「あっはっはっは!!殺せるもんな殺してみろ!ばーかあほーはげーおたんこなすー」
『『『子供か』』』
ジョセフィーヌを除くこの場3人の心が期せずして1つになる。
「はぁ、まぁ、この異常性癖女は置いといて、マジで出してくれよジョセフィーヌ、即売会の締め切りが近いからこんなところで油売ってる場合じゃねぇんだけど」
小太郎の言葉にジョセフィーヌは
「言っとくけど、あなたを捕まえたのは冗談の類いじゃないわよ?これにはちゃんとした理由があるんだから」と答えた。
「は?理由?」
「小太郎の分の食費やらなんやらの経費をちょろまかして私が労せずして儲けようって理由よ」
「ザッケンナァァァ!!!このオネショ女!!!守銭奴!!!人間の屑!!!野獣先輩!!!てめぇマジでぶっ殺すぞ!!!?ここから出せオラァ!!!」
「おことわりしまーす(笑)」
「くっ!!この汚職野郎め!!、、、、おい!そこの後ろのデカブツゥ!!てめぇらのボスが汚職に手ェ染めてんぞォ!!なんとかしやがれぇ!!」
「コトワル、ボスノオショクナドココノカンシュナラゼンインシッテル、オレラモイチマイカンデイル、ロウセズシテシフクヲコヤス、コレコソサイシンノビジネススタイルネー」
「ダメだこいつら、清々しいまでに腐ったミカン理論を体現してやがる」
「という訳だからどうぞお達者で(笑)私は部屋でサボってくるわ」
そう言って、ジョセフィーヌがその場から去っていく。
「あっ!ちょっと待てコラ!せめてこの手足の錠くらい外してけや!これじゃあろくに動けねぇ!」
「あー暴れられたら面倒だからパス」
「フザケンナゴラァ!!!それらしいセリフで油断させて、本当はアタイに乱暴するつもりだろう!!エロ同人みたいに
乱暴するつもりだろう!!そうはいかねぇぞてめぇコラ!!てめぇらに乱暴される前にこの刑務所の汚ったない壁や床や便所をベロベロに舐め回してなんかヤバイ病気にかかってその病気を移してやる!!!てめぇらの思い通りにはならねぇぞオラァ!!!」
「そうよそうよ!!!私は男を効率的にぶち殺す強さを維持する為にあらゆる筋トレをこなしているのよ!!!私に乱暴しようものなら、私のマ◯コでてめぇらのフニ◯チン引きちぎんぞゴラァ!!!かかってくるなら死ぬ覚悟決めろよオラァ!!!」
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裂病と小太郎が牢に入って5時間後。
「くっそ、あのオネショやろう、ここから出たら石動先輩(マフィア編の人)に頼んでロリ◯ンの奴隷商人に売り飛ばしてやる」
「これからどうしよっか」
「脱獄するに決まってんだろ」
「どうやって脱獄するの?」
「んなことアタイが知るかよ、それを今から考えるんだろうが」
2人は考えた。
ひたすらに考えた。
ただひたすらに、脱獄の方法を考えた。
「あ」
1時間は経っただろうか、何かを思いついたかのように、小太郎が言葉をもらす。
「なになに!?なんかいい方法考えたの!?」
「裂病、ちょっとお前バンザイしてみろ」
「バンザイ?」
裂病が両手をあげたその瞬間。
「おらぁ!」
「うげぇ!?」
小太郎の両拳が、裂病の腹に直撃する。
「うげぇぇぇ!!!ゲホっ!!!な、なにを!?」
「何かで見た事がある、胃液は鉄を溶かすらしい、とゆーわけで、お前の胃液でこの手錠を溶かすんだ」
「ちょ、ちょっと待ってこた」「問答無用ォォォ!!!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、昼食のパンを吐き出す。
「おらおらぁ!痛いのが好きなんだルルォ!?こんなふうにされてころされてぇんだろお前ぇ(狂気)」
小太郎は裂病の腹を容赦なくぶん殴る。怖い。
「うげぇ!」
裂病、朝食のパンを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「どんだけアイスティー飲んでんだお前はぁ!!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐き出す。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、アイスティーを吐ききる。
「おらぁ!」
小太郎、裂病の腹を殴る。
「うげぇ!」
裂病、胃液を吐き出す。
「よっし!!でかした裂病!!さぁかけろ!!アタイの手錠に胃液をぶっかけろ!!多少、手にかかるのは我慢するから、アタイに胃液をぶっかけろ!!」
胃液を手錠にかけるものの、手錠はまるで溶ける様子が無い。
「なんでだ!?全然溶けねぇんじゃねぇかよ!!」
「ゲホ、、、ウェ、、、、あ、、、当たり前じゃない、、、、そんな速攻で溶けるわけないでしょ、、、胃液で鉄を溶かそうとするなら、、、もっと時間がかかるに決まってるじゃない、、、、」
「ぐ、具体的にどれくらいかかるんだ?」
「そこまでは知らないわよ、、、ゴホ、、、、ウゲェェェ、、、、」
「し、仕方ない、作戦変更だ、オォーイ!ジョセフィーヌ!出てこぉぉい!」
「なにをするつもりよ」
「まぁ見てなって」
5分ほどしてジョセフィーヌが姿を現した。
「んだ!?おぉ!?負け犬どもぉ!?なにがあろうがてめぇらこっから出さねぇぞおらぁ!」
「ふ、もちろんタダとは言わないさ、お前は金が目的なんだろ?アタイにいい儲け話があるのさ」
「そんな嘘に頼るだなんて随分と参っているようねぇ、まぁいいわ、聞くだけ聞かせてもらおうかしら?」
「いや儲け話っつか、ぶっちゃけアタイのBL本の即売会の話なんだけどさ、ここから出してくれたら売り上げ金の幾らかをお前に分けてやろうかって話だ」
「ふーん?それって具体的にどれくらいになんの?」
「100でどうだ?」
「へっ!?100万もくれんの!?うっそまじ!?わかった今すぐ出したげる!」
ジョセフィーヌが檻を開けて中に入り、小太郎の手足の錠を解いた瞬間
「嘘だよバァァカ!!!死ねオネショやろう!!!」
手錠をメリケンサック代わりにした小太郎の右ストレートがジョセフィーヌを撃ち抜く。
裂病『初めからこうすれば良かったのでは?』
〜完〜