2/2
うだつがあがらない-2
二人で笑いあいながらも談笑を続ける。
「それにしても、そんな都市伝説を信じてるなんて珍しいね?都市伝説とか心霊とか否定しそうなのに」
「まぁな。俺も興味無いけど、彼女がこういうの好きでさ。というかチヅは彼女できたのか?」
そんな話題を振られるもカイは苦笑いをして否定する。
「ううん。全然だよ。仕事も忙しいし」
「まぁ、他の奴のフォローしてりゃ女と遊ぶ暇もないか…チヅ位、優しけりゃモテそうなのにな?」
実際、カイは部署内でも優しい社員として有名であったし顔立ちも中性的で女性社員受けは悪くない。ただ、要領が悪く受身過ぎるのだ。女性や上司受けも、『イイ人、イイ奴』止まりで終わってしまう。
同期の社員も、そこは分かっており何度か女性を紹介したが、カイには誘ったりする度胸や時間もなく。
「んじゃ、俺は片付けて帰るけど、チヅも早く帰れよ」
そう言って同期の社員は給湯室から出て行った。
(白い部屋かぁ…。まぁ、俺には関係ないな…)
ただの都市伝説だろう、そう思って自分のデスクへ戻ると封筒が置かれている。