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矢文  作者: 美春
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第2話 微妙な関係、事の始まり

あたしと先輩の関係は、ただの先輩後輩関係じゃなく・・・


「ひろひろ〜♪おはよ〜」

むぎゅー

先輩が、スカート履いてる?!って、思うくらいそっくりな女の子。ただし、背は低め。

はい、先輩の妹さんです。兼友達です。

「朝から、抱きつくなって!!しかも、ひろひろ〜って何だよー」

「えー?ひろひろ〜、朝駄目なら夜でもいいよー」

「ええ加減にしろ!そしてまだ、抱き付いてんじゃねー」


はい、こんな感じで

先輩の妹=友達

先輩=友達の兄貴

なわけです。

うわー、改めて考えたら凄い微妙過ぎる関係だな・・・。

こいつに変なことはなしたら、筒抜けじゃん!!今更ながら、思う。


ああ、どうしてこうなっちゃたんだろう?

あたしは、平穏無事で楽しい高校生活を送る予定じゃなかったのかなー?

空に問い掛けてみたが、無論返事は無し。

ただ、突き抜けるような青空が広がるばかりでありました。



そもそもの始まりって何だったんだろう?この学校を志望したことから、間違っていたのかもしれない。

名誉か不名誉か、変人の多い学校として有名な我校。

中高一貫教育で、新設校。

ついでにいえば、県内トップレベルの進学校。


志望理由、弓道部が強いから。


家から、直線距離50キロ離れた高校に誰が行こうと思うか?


はい、ここにいました!(笑)


寮完備ってことで、寮決定。


一人娘を離す両親は、

さぞや悲しむだろうと思いきや

「可愛い子には、旅をさせろってことでー」

「お父さんは、嬉しいぞ。お前が、弓道をやってくれるって言うので。弓買ってあげよう」

案外悲しまず。

ちなみに父は、弓道家です。

娘は、悲しく思いました。


まあ、そんな感じで

高校入学決定。


はい、入学式。

真新しい制服に身を包み

高校生になったんだなーなんて実感。

ただ、異常に長いスカートには閉口。

中学時代、膝上だったし。

昔のスケバンじゃないのか?と突っ込んでみる。


クラス分けを見、喜んだり悲しんだりしている中学組を横目に見つつ我クラスへ。

はい、そこで出会った子が

大崎真奈美

先輩の妹。


出席番号が近いこともあり、話し掛けられた。

「井淵実尋さん?初めましてー。高校組?よろしくー」

やたら、フレンドリー。


「どこの部活はいるとか決めた?」

「うん、弓道部に入ろ・・・」

「弓道部にだけはやめとき。いかん、いかん」

「何で?弓道部に入るために、この学校来たんだけど」

「だって、性格悪い先輩がいるよ、・・・だけど」

「えっ?」

「うちの兄、弓道部なんだー」


思えば、最初の始まりはここだったのかもしれない

など後から思う。

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