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収集家のゲーム攻略  作者: iz@9
36/42

修行。初日

『ユーヒは基本的に格闘訓練ってことになるのかな。使いたい武器はあるのか?』



そう問いかけると



『盾と相性を考えると長剣ってことになるかな。』


『俺もそれで良いと思う。マヤはどうする?』


『私は色々な環境でのジョージさんとかと戦闘してみたいかな。もちろん、スピードスターに頼らないで。』



少し悩んでジョージは


『マヤはライと鬼ごっこだな。ルールとしてライに触られないこと。魔法の攻撃ではなく直接触られないことを条件かな。攻撃をすることは自由。スピードスターの使用も自由。時間は一時間くらい。これでどうかな。』


『わかった。ライ君はそれで良い?』



するとライも頷く。



『ユーヒは俺と繰り返しまずは長剣の扱いに慣れてジョブの習得をすることを優先する。』


『了解。ジョブを手に入れない事にはこの先も無い物ね。』



こうしてマヤ・ライ組、ユーヒ・ジョージ組に分かれて修行をする事となった。




=====================

(マヤ視点)



ジョージとも分かれて、ライと森の中に入っていく。



『それじゃライ君、お願いね。』



『ギェッ』


叫びながらライは頷く。


こうして1分、ライは動かずマヤは移動をする。



1分後



『ギェッギェ』




ライの鳴き声を合図に鬼ごっこが開始する。





マヤは周囲を警戒しながら木陰に隠れている。



ゴォー



風切り音が聞こえているが、静かに耐えている。



『鬼ごっこ。つまり隠れていて見つからなければ勝ち。見つかったら、スピードスターで逃げて距離を取る。』




そうマヤは考えていた。



しかし、相手はモンスターのライ。



感知能力が人間より鋭い事にまだ気がついていなかったのである。




マヤがライを見ているということは、ライにも居場所がバレているということになる程の差があった。




ライは位置を把握しているため、ウィンドの魔法を使い揺さぶる。



しかし反応もないので、ライは隠れている木に対して落雷を発動する。




(ゴロゴロ)



マヤは風の音で雷が鳴っていることに気がついていなかった。




ドゥッカーン





マヤは光に包まれたのであった。





その後周りを見ると、木が倒れ周りには白煙で周囲が見えなくなっていたのであった。



これはヤバい。



マヤはスピードスターの力を使って移動を行おうとするが・・・・





ドーン





『いったーい。』




すると上方からライの手により頭を叩かれていたのであった。




『ギャッギャ?』



まるでもう終わり?と聞かれている様な感じであった。


『まだまだ。次もよろしくね。』



再び、ライとマヤの鬼ごっこが始まったのであった。







=====================

(ユーヒ視点)


マヤとライが離れるとジョージは早速、ユーヒに長剣を貸し出す。



『一番安い長剣だからあれだけど、まずはコレを使ってくれ。壊れても気にすることはない。』



『じゃあ、ありがたく借りるね。』




そうして、ユーヒは装備を変更する。

右手に長剣、左手に盾の形をとっている。


『長剣のジョブを獲得するのには、攻撃回数だけでなく、防御時に使うことで習得スピードを早めることが出来る。そのため、指定範囲内から出ないでの打ち合いをして行こう。』



そう言うとジョージは直径10メートルの円を描いていた。


描き終えると



『これで良し。この枠内から決して出ないでの打ち合いをしよう。俺は短剣を使う。』



2人が輪の中に入ると


『開始。』



ジョージの声でユーヒとジョージの試合が始まったのであった。



ユーヒは打ち合いをすると言っていたこともあるため、ジョージは直ぐに間合いを詰めてくるのかと思っていた。



しかし、ジョージはゆっくりとした歩きでユーヒに近づいてくるのであった。




ジョージの動きに対してユーヒも左右に動き出す。




動いて行くのだが・・・・・




気がつくと輪の外側の線を踏みそうになっていた。




相手に先手を取られない様にしていたと思ったんだけど、まさか追い詰められるとは。


そう思いながら攻撃のタイミングを伺っていると森の別のところでドゥッカーンという大きな音が鳴っていた。




その音と共にジョージが勢いよく間合いを更に詰めてくる。



ユーヒはジョージが前に出てきたので、先手を取られたくないと思い、間合いを詰める。





短剣の動きに注目していると



ユーヒの目の前に何か物体が飛んできたのであった。



咄嗟に反応し、避けるとそれが手裏剣である事が分かった。



分かったのだが、その時ジョージから眼を離してしまった。





気がつくとユーヒは地面に倒れていたのであった。



『剣の打ち合いをするからと言って、それだけに注意してはいけない。闘いは何が起こるか分からないから、その訓練を兼ねて何でもありで行うから。』




そう言われながらジョージはユーヒに手を差し出す。



ユーヒはジョージの手を握り、起き上がる。




『これでこそ修行って感じがするわ。』



ユーヒは静かに闘志を燃やしていたのであった。




=====================

4時間後・・・・・徐々に周囲は暗くなっていたのであった。



『疲れた。』



『もうダメ。』



マヤはライに連れられ、ユーヒと合流してユーヒと話していた。




『ジョージとライはいつもどんな修行してるのよ。ライ君の追い詰め方凄いんだけど。』



『それを言うならジョージさんの攻撃もあり得ないよ。対人様に多くの手段持ちすぎ出し。』




ジョージは2人を見ながら



『じゃあ今日はここまでにしよう。この後、俺は少しライと遊んで来るから。』



そう言って、再び暗くなった森の中にジョージとライは入っていったのである。




『『凄すぎー』』



マヤとユーヒはハモりながら声をあげ、森を後にしてライラットの町に戻っていったのである。




















2015年初です。


今年もよろしくお願いします。

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