大会に向けて。
今回のアップデートのせいで多くのプレイヤーはジョブやスキルの獲得に勤しむようになった。
影響があるのはジョブツリー作成組とスキル研究組である。
また、最前線組も一時中断してスキル上げを目指している。
各々が所属している組への加入も多く、また各サーバーのアクセス数が異常に増加しているのである。
相変わらずのマイペースのジョージには関係はないことなのだが。
やる事が何も変わらない。
ひたすらジョブとスキルのレベル上げを行うだけである。
今日もライラットの近くの森でジョブのレベルを上げていると、後方から素早い動きをしてこちらに向かってくる物体に気がついた。
ジョージは戦闘態勢をとり、スキル【高速移動】にて一撃を加えようと接近する。
すると両方の間に何かが飛び込んで来たのであった。
『ジョージさん、まだここに居たんですね。』
両者をよく見ると、マヤとユーヒであった。
『そんなに急に近づいてくると敵かと思うじゃないか。』
『どこにいるか分からないからスキル使って探してたんですよ。』
マヤがため息をつきながら返答をする。
『それなら連絡すればいいんじゃないの?登録してるし。』
『メール送ってますが、返答なかったからこうなったんじゃないですか。』
ジョージはジョブのレベルを上げている最中にはメールの連絡などは受け取らないようにしている。やるときはひたすら集中してやりたいからだ。
それでつい、確認を忘れてしまう事も何度かあったのだ。
特にヒロからの連絡に対しては忘れてしまう。
『それはすいませんでした。』
ジョージは深々とお辞儀をする。
『で、何か用?』
ジョージは顔を上げながら二人に質問をする。
『メールにも書いたけど、アップデートで今度大会があるっていうから、その練習を一緒にしないかって誘いなんだけど。』
2人は大会にもちろん出る予定らしい。
今まではモンスターに対して行ってきたのだが、ここに来て対人用に鍛えないといけないのである。
今までにPKはほとんど行われてなかった。
なぜならPKしたとしてもアイテムや経験値が手に入ることはないのである。
所有権があるため、プレイヤー同士の場合も一方的に奪えないのである。
もちろん、街の中では戦闘禁止ではあるが。
今回のことで戦闘訓練と称してとPKが大量に行われてしまう風潮もあるが・・・
一方で、ジョブのレベルを上げるために鍛え合うという流れも生まれていたのである。
『私とマヤではあまり練習にならないんで頼みたかったんです。私はマヤのメイドなんで。』
『高速移動できる敵がいたら闘いにならないから、同じスキルあるジョージさんと練習しようかと。』
確かに、高速移動する敵がいないとも限らない。
『そうだね。一緒に練習してみようか。』
久々にマヤとユーヒと共に行動することとなった。
戦闘訓練ということもあるためパーティには登録はしないでいる。
以前に比べ、マヤもユーヒもステータスが変わっていた。
GN:ユーヒ
Level:56
main job:メイドLevel16
sub job:盾使いLevel4、魔法使いLevel9
GN:マヤ
Level:67
main job:スピードスター Level16
sub job:投擲使いLevel7、魔法使いLevel5
確実にレベルが上がっている。
俺よりレベルが高いのになんで?とそう思うことはあるものの大会に向けて練習をする事となった。
ちなみに大会の詳細に関しては公開された情報として、3つの大会は別の時期に開催をするため、複数に出ることも可能である。その他としては以下の情報が公開されている。
・武闘大会
個人バトル。20人1組として参加者を振り分け、生き残りが次のリーグに進むことができる。
・モンスターバトル
ブリーダーや召喚などのモンスター限定。
一対一で行う。
・バトルロワイアル
個人でもパーティでも可能。
リーダーがつけている腕章を一番多く手にしたプレイヤーが勝利とする。
参加者の受付は案内所にて行います。
となっていた。
現在のジョージのステータス。
変化点のみ記載。矢印後は修得スキル。
Level42
main job:収集家Level13
sub job:
影薄の者Level10→無の存在Level1
幽霊Level10→打撃キラーLevel1
Level10以上
暗殺者Level10→サイレントキリングLevel1
瞳力遣いLevel10→視野拡大Level3
魔法使いLevel10→各種解放。詳しくは書に記載。
スピードスターLevel11→高速移動Level3
模倣師Level12→コピーLevel5
その他
ブリーダーLevel4
占い師Level3
薬師Level8
鍛治職人Level7
ちなみにその他のLevelは1。
格闘系のジョブもLevel1。
遅くなりました。
年末で仕事が増えなかなか話を作れなくてすいません。
今後とも楽しんでいただけるよう頑張っていきますので来年もよろしくお願いします。