第五十二話 二度目の訪問
たまに設定を忘れていることがあるかもしれませんが、あまり気に…………しますね、はい。気をつけます……。
第四王国に来るのはこれで二度目だ。王国の中心にはあの城がある。俺達は城門の前で足を止めた。
「お疲れ様です隊長!」
兵が敬礼をする。今までただの高校生だと思って生活していたから、こういうのはどうも落ち着かない。
「女王様にお会いしたいので開けて頂いてもよろしいですか?」
つい丁寧な言葉で言ってしまった。ここに来るのも二度目のはずなのに……。まだ慣れないみたいだ。
兵は頭の上にハテナを浮かべている。
「あ、あのー。どうされました隊長?」
やばい、前回はどんな感じで話したっけ? てか話したっけ? とにかく怪しまれたりしたら面倒なことになる。何か言わないと。
「うるせぇ。んなこたぁどうでもいいんだよ、さっさと開けろ。脊椎引き抜かれてぇのか?」
なるべく声を低くして言った。
これで少しは隊長っぽさを出せただろうか。疑われなければいいが。……ていうか唯果がいたから怪しまれることなんてなかったんじゃあ?
顔を真っ青にして頭を下げる兵。……少しやりすぎたようだ。
門が開いた。
「たいちょーさいてー」
「硬大くん、今のはちょっと……」
二人からのブーイングを受けながら俺は門を潜った。
玉座の間へ着いたときには既に神がいた。王様と女王様は座っている。
神が姿を見せているせいか、女王様は兵を一人も付けていない。
天井は高く、眩しいくらいに明るい。
「久しぶりだね」
「だな」
頭からつま先まで右半分が男で、左半分が女である異様な神を梓は無言で見つめていた。……いや、立ったまま気絶していた。
「おい! 大丈夫か梓!? 戻って来い!」
「元気そうだねぇ~」
前回来たときの途中からほとんど空気と化していた王様が口を開いた。
「なんだ、いたのか」
「酷いよポリンちゃん!」
そして、いい年してベソをかく王様。
しばらくして目を覚ました梓は慌てて頭を下げた。
「はは、初めまして! お、おはようございます!」
「うむ、違う」
「申し訳ございません!! えええと、おおお会いできて光栄です!? 恐悦至極に存じます!?」
そして混乱する梓。しかし女王様はあまり気にしていない様子だった。
「うむ? まあよい。大変だったみたいだな、緑髪種族の少女よ」
緑髪種族という名称を初めて耳にしたのか、梓の頭の上にハテナが。
と思ったらいきなり焦りだし、また頭を下げた。
「申し訳ございません!! わわ私は、西谷梓と申します!」
「うむ?」
首を傾げる女王様。別に自己紹介を求めていたわけではないし、なぜ謝られるのか分からないからだろう。
そういうことは気にしないタイプなのだろうか。女王としてその辺の適当さはどうかと思うが。
梓が落ち着きを取り戻した頃、本題に入った。
「まず気になったのだが、コロシアムで怪我をしなかったのか?」
神の言葉で気付いた。自分の体を見てみるが、どこにも傷がなく、痛みもない。いつの間にか治っていた。
何をどうしたらこんなことになるのだろうか。
「いや、死にかけた。傷だらけのはずだったんだが、なぜかもう治っている」
女王様と王様の顔が険しくなったと思ったら、同時に口を開いた。
「「カナンと梓ちゃんは廊下で待っていてくれないかな?」」




