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locker  作者: いつわ
四章
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第四十四話    二回戦

今更ですが、もしかして読者様が期待している方向と全然違う方へ進んでしまっているのではないのかと思っているのですが、どうでしょうか? 

……それにしてもバトルシーンを書くことがこんなに難しかったとは……思ってました。

 一通り一回戦が終わり、二回戦が始まった。ダンというおっさんは勝ち進んでいた。

 この戦いに勝てば、次はそのおっさんと当たる。もちろん負けるつもりはない。


 次の相手はトマト。…………いやいや、名付け親誰だよネーミングセンス最悪だろ。どんな人なんだろうトマトさん。

 戦場に出ると、すでにトマトさんはそこにいた。長い黒髪でかなりの美人だった。

 ……トマトさん女性なのかよ、可哀想。

 トマトは俺が戦場に入った途端、何も言わず走ってきた。両手にはナイフが握られている。

 あれで斬られたらお終いだ。痛みで戦いどころではなくなる。斬られたことはないが、相当痛いはずだ。

 トマトの斬撃を躱す。しかしその攻撃は止まらない。それに、少しずつだがスピードが上がってきている。このまま後手に回っていてはいずれ斬られる。

 隙を見つけられればいいんだが……難しいだろうなぁ。

 

 躱して、躱して、躱す。まるで踊っているかのようだ。そんなことを五分程続いていたときに、トマトが口を開いた。

「お前何者」

 斬撃は未だ止まらない。そのスピードは速いどころではない。何も知らない人が見れば、俺達が何をしているのか分からないだろう。そう、一つ一つの攻撃が見えないのだ。それくらいの速さ。そしてそんな攻撃を掠りもせずに躱し続けている俺に疑問を抱いたのだろう。

 しかし躱すだけで精一杯の俺には返事をする余裕がなかった。

 トマトは気にせず続ける。

「私の斬撃を躱し続けられる奴は、王国部隊の隊長か副隊長しかありえない」

 逆にトマトさんが何者なのか気になるところではあるけど……。

 

 それからさらに五分程経ったとき、斬撃のスピードが徐々に落ちてきていた。

「……くっ!」

 ……トマトさんがどうやら疲れてきているらしい。どんな超人だろうと人間は人間だ。疲れるのは当然。……なのだが、俺はなぜか疲れていなかった。そんなに体力あったっけ。まあ、躱してるだけだしな。

 最初の斬撃と変わらないスピードにまで落ちたトマト。今では動きが遅く感じるその腕を、硬大に当たる直前に掴んだ。

「……っ!!」

 瞬時にもう片方の腕が振り下ろされる……が、硬大に当たることはなかった。

 俺はトマトさんの両腕を掴んだ状態で、トマトさんにお願いした。

「諦めてくれないか? 女性を殴りたくはない」

 トマトさんは俺を睨んでいた。

「じゃあ蹴れば……」

「そういうことじゃないんだよなぁ……」

 トマトさんは本当に疲れたのか、その場に座り込んで大きく溜め息を吐いた。

「……私の負け。あなたの勝ち」

「ありがとう」

 トマトさんはナイフを仕舞って戦場から出て行った。死ぬかと思った。いやホントに。


 俺の二回戦が今終わった。

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