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locker  作者: いつわ
一章
4/77

第四話    火星人部隊長の強さ

今回はなぜか長くなりました。

いいペースで更新できていると思います。はい。

 この人の言っていることがわからない。わかりたくない。


 火星? じゃあ俺とこの人は地球人じゃないっていうのか?

 そんなわけないだろ……。


 俺は何も言えなかった。


「それより隊長、カナン様を見かけませんでしたか?」

「カナン……様?」

「まさかカナン様のことまで忘れたのですか? 二年の間に一体何があったのですか」

「知りませんよ。二年前までの記憶が全くないので。理由を帰ってから妹に聞こうと思っていたんです」


「妹? 隊長に妹はいませんよ……多分」

「血はつながってないそうです」

「ということは隊長はそこに拾われたっということでしょうか?」

「でも、前から兄妹だったかのような感じで」

「カナン様の仕業かもしれません。あの方は人の記憶を変える能力があります。火星ではその能力を封印されていますが、地球は関係ないみたいですね」


「じゃああれですか、カナン様がいろんな人の記憶を変えて俺に妹を与えたり、学校に通わせたりしてるってことですか……てか、カナン様って誰だよ!」


 もうわけがわからない。帰りたい。

 でも今の話が本当なら唯果は赤の他人ってことになる。


「とりあえず今日はこれで帰ります。さようなら」

「隊長! 今日一日お疲れ様でした!!」

 大げさだな。

 俺は副隊長? と別れ、家に帰った。



「ただいま~」

「お兄ちゃんお帰りー!」

 聞いてみるか。


「唯果、俺ってなんで二年前までの記憶がないんだ?」

「急にどうしたの?」

「ちょっと気になった」

「交通事故だよ。お兄ちゃんは車に撥ねられたの」

 本当だろうか? わからない。

 カナン様が唯果の記憶を変えたのかもしれない。


「そうか、それ以外に大怪我とか負わなかったのか?」

「なんでそんなに気にするの? お兄ちゃんは死ななかった。それだけでいいじゃん!!」

「ごめん、もう聞かないから怒るなよ」

「……わかればよろしい」


 結局何もわからなかった。

 まあ、カナン様の仕業だという可能性は高い。


「ご飯は俺が作るよ」

 毎日カップラーメンはさすがにきついからな。

「やったー!」


 とは言ったが俺も料理は上手くない。ごはんをフライパンでカシャカシャしながら、塩こしょうをかけて、さらにポン酢をかける。

 これを間隔をあけて二回やるだけ。意外においしい。

 おかずは冷凍食品だが……。


「おいしい~。お兄ちゃん料理人になれるよ!」

「塩こしょうとポン酢かけただけなのにか?」


 唯果が赤の他人……か。考えたくもない。

 確かにこいつはいつも俺にベタベタして甘えてくるし、料理もできないような困ったやつだが、今まで俺の妹だったんだ。


 そう、たとえ赤の他人でたった二年の関係だろうと――――唯果は俺の妹だ。




 朝になり俺は起きた。

「おはようございます隊長」

 家の中で聞こえないはずの声が聞こえた。

「いやいやいや! おかしいでしょ!? なんであんたが家にいるんだ……ですか!?」


「用があってきました」


「今三人分のご飯作ってるから待っててー」

「すみません」

「はぁ~、三分したらできると思うので待っててください」

「今日のは四分だよー」

 ……どうでもいい。


「隊長の妹さんに聞きたいことがあります」

「んー?なんですかー?」

「二年前に、知らない女の子に触られた事ありませんか? 髪型があなたと同じで、髪の色もあなたと同じような茶色です」


「あー、あの子かなー?」

「心当たりがあるのか?」

「確かその子と髪型と色が同じで、家で遊んだことあった―」


 カナン様か。

「それから会ってないのか?」

「うん。……あ! そういえばその子が身に付けてたネックレスがあるよ! 大事なものだろうから今度会ったとき渡そうと思ってたんだけど……」


「そのネックレスを見せていただいてもよろしいですか?」

「いいですよー」

 唯果は部屋の引き出しから、見るからに高そうなネックレスを取り出した。

 形は変だが高級感がすごい。


「これはあの方のネックレスですね。……おかしいです」

「何がですか?」

「あの方はこのネックレスを常に身に付けています。外したとしても、忘れて行くなどということは今までありませんでした」


「唯果、その子は帰るとき急いでなかったか?」

「あー、なんかとても急いでたような急いでなかったような」

 

 なにがなんだかさっぱり分からない。


「私は引き続きあの方を探してみます」

「お兄さんまたねー!」

「失礼します」

「もう家に入ってこないでください」

 副隊長は頭を下げて出て行った。


「お兄ちゃん、何かあったの?」

「唯果ー、急いで準備して学校行くぞ」

「おっけー」


 そういえば副隊長にlockerのこと聞くの忘れてた。次会ったときにでも聞こう。



「lockerって誰の仕業だろうな」

「そんなの知らないよ。でも、地球人にはこんなことできないよね」

 教室に入ると光翼と梓が何か話していた。


「宇宙人か!?」

「光翼気持ち悪い」

 多分火星人の仕業だろうな。

 でも火星に生き物はいないって聞いたことあるのだが。

「あ、硬大くんおはよう!」

「おはよう」

「さっきから光翼がlocker出してるやつは宇宙人だって言ってて気持ち悪いからなんとか言ってあげて」

「そういうのは無視がいちばんだ」

「おいおいそれはひどいだろ」

 ほんと、誰の仕業なんだろうな。




 学校帰りに俺達三人は寄り道していた。

「そのおいしいパンが売ってるとこってどこなの?」

「あと少し歩いたところだよ。きっと梓喜ぶよー」

「あっそ」

 光翼は梓に嫌われてるのか? とたまに思ってしまう。

「近道とかないのか?」

「あ、そういえばあるぞ。こっちだ」

 俺と梓は光翼についていくと人通りが少ない道路と、公園が見えてきた。

「へー、こんなところに公園あったんだ」

「帰りにこの公園でパン食べよう!」

「そうだな」

「光翼でもたまにはいいこと思いつくんだね」



 俺らはパンを買ったあと、公園に戻ってきた。

 いつの間にか公園はヤンキーの溜まり場になっていた。

「うわ、こりゃあれだ、帰ろう」

「確かにやめといた方がいいかもな」

「うんうん」

 俺らは公園から出ようとした。

 

 しかし、公園から出る直前に――――ヴォン と音がした。


「…………え? 嘘でしょ?」

 梓が小さい声で言った。


 出された条件は――――二グループに分かれて、どちらかのグループ全員を気絶させることだった。


「ちょ、ばっ! 無理に決まってんだろ!!」

 確かにそうだ。相手はヤンキー5、6人だ。

 ヤンキー達がこっちに近づいてきた。


「よくわかんねーけど、どちらか全員気絶しなきゃならないみたいだから少しの間だけ我慢してね君たち」

「俺達も別にそんなことしたいわけじゃないからさ。絞め落とすくらいにしてあげるから」


 なぜかヤンキー達は最初に梓をやろうと手を伸ばした。

 しかし俺はその手を払った。友達が絞め落とされるところを見たくなかったからだ。

 だが相手はヤンキーだ。抵抗したら何をされるかわからない。


「あ? なにすんだよ。絞め落とすくらいで済ませてやるっつただろ。それとも俺とやるつもり?」

 ヤンキーが俺の胸倉を掴もうとしたが、俺はその手を払う。

「調子のってんじゃねぇよ!」

 なにやってるんだ俺は。勝てるわけないのに抵抗して。


 ヤンキーが殴りかかってきた。

 しかし当たる寸前で俺が腕で受け止めていた。

 そして俺は相手に蹴りを入れていた。


 どういうことかわからなかった。

 なぜか体が動く。

 俺は蹴りを入れたあと顔面を思いきり殴った。

 周りにいたヤンキー達も殴りかかってきたが、俺はすべてかわして殴り、蹴り飛ばし、投げ飛ばした。


 たった十秒ほどでヤンキー達全員気絶して倒れていた。

 なんで俺はこんなに強いんだ……?


 そのとき俺は副隊長の言葉を思い出した。

 『あなたは火星第四王国の部隊長です』

 

 そうか、俺は部隊長だったのか。

 だから二年経った今でも体が動いていたのか。

 俺は自分の強さに気づき、驚いていた。

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