第三十七話 話
だいぶ遅れてしまってすみません。
たまたま……です。
もっと早く投稿できるように頑張ります。
「どうしよっかなぁ~」
キルトは死んだし、次は誰と闘わせようか。
四部隊長は想像以上に強かった。
火星の中でも上位に入るほど強いキルトが相手だから少しは苦戦すると思ってたけど。これは相当強いぞぉ~。
キルトより強い子かぁ~。やっぱあの子かな。
「ファン、ちょっと」
前を向いていたファンは、私が呼ぶ声にビクッとして振り返り、こちらに向かって歩いてきた。
何に怯えているのか、ファンの体が震えていた。もしかしたら私の考えていることが分かってしまったのかもしれない。
「ど、どうかしたの?」
うふふ、声も震えちゃって可愛いぃ~。
「うんうん、どうかしちゃったのぉ~。ファンはコロシアムに行ってみたくない?」
「い、いや……」
「大丈夫よ、ファンは強い。火星の中では上位、しかもキルトの2、3倍は強いんだからぁ~」
持っている杖でファンの肩を軽くトントンと叩く。
ファンは意を決したのか、体の震えが止まり、力強く頷いた。
その顔だ。その顔をしているときのファンの強さは群を抜く。
前にも何度か同じ顔をしているときがあった。そのときは闘いを止めるのにかなり苦労をした。
「分かったよ母さん。コロシアムに行くよ」
「さすがお母さんの息子よぉ~。別にファンに死んで欲しいわけではないの。ファンなら必ず優勝すると信じてる」
そう、これでいいのよね、神さま……。
「梓が火星人……?」
驚きが隠せなかった。
ということは、梓はlockerの存在を前から知っていたことになる。まあ、だからどうというわけではないが。
「そうなんですか。でも私は気にしませんよ! 梓ちゃんが火星人だとしても、友達は友達です」
叶未が微笑む。
「そうですよー! 梓先輩が何者でも私は親友ですよー!!」
唯果はニヒヒと笑っている。ずいぶんと仲良くなってるんだな。だが親友はないと思うぞ。一応先輩だし。
梓は二人の言葉が嬉しかったのか、静かに泣いていた。
俺は何も言わず、梓の肩に手を置いて笑った。
「う……ぐす……。みんな、ありがとう……」
本当なら俺と唯果の正体も話すところだが、近くに敵がいるかもしれない。友達を疑うわけではないが話が周りに拡がる可能性はある。
この学校に火星人がいないとは限らない。梓がそうであるように。
そういえば、梓が本当に火星人ならこれのことを少しは知っているかもしれない。今度聞いてみよう。
俺はズボンのポケットに手を入れ、あらためてそれの感触を確かめる。
「さあ、今日はもう帰ろうぜ。誰かに見つかったら停学になっちまう」
光翼が歩きだし、みんなもそれに続く。
だが、みんなの足はすぐに止まった。
「お前達! こんなところでなにしてる!!」
最悪なことに、教師に見つかってしまった。




