出会い。
「うっわー…。」
飛鳥が驚く。
「…。」
いつもはクールを演じてきた私だが、さすがに声がでない。 「いくよ!」
「まって明日香!」
今。
オーディション会場。
かなりでかい。
さすが東京。
埼玉県と田舎生まれの私達はビックリ…。
ところが。
入ってみたらこれまたビックリ!
美女だらけ!
「う…。」
またまた言葉がつまる。
不安と緊張で押しつぶされそう…。
「明日香…?」
「へっ!?」
「大丈夫?」
「あっうん。」
「あすらしくないね。」
飛鳥が笑う。
でも。
無理して笑ってる。 分かる。
飛鳥も同じなんだ…。
「2人で協力してやれば大丈夫!」
私も出来るだけ笑う!
「うん!」
コツコツ…。
「?」
「あの。」
うわっ!超美女!!!私と飛鳥。
2人とも絶句。
だって。
超美女が話かけてきたんだもん…。
「あの…。」
「はい?」何と飛鳥。ライバル心を持ったのか堂々と胸をはって言った。
確かに飛鳥と似てるかも。
そう思うと。
飛鳥ってすっごくきれい…。
黒いさら髪。
足の長さ。
目のおっきさ。
二目。
…私やっていけるかな…。
「私。心細くて…。」 か…かわいい…。
そう思ったのは2人とも同じだった。
「私もー!」
飛鳥が言う。
意気投合したのか話はじめた。どうやら美女は三咲という名前らしい。
ドンッ!
「きゃっ!」
「邪魔」
三咲につんとしたショートカットの子がぶつかった。
きっと。
ライバル意識を持ったんだと思う。
「三咲大丈夫?」
いちおう言ったほうがいいよね。
「うん…。」
この時…出会ってはいけなかったんだ…ー。三咲とも…ショートカットの子も…