表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/15

第13話 決断のとき

前回のあらすじ

「樹先輩、私たち付き合ってみませんか?」

偶然保健室で会った萌可に、告白される樹。

「……私たち、付き合ってみませんか?」


予想外の萌可の告白に、僕の頭の中は混乱した。


こいつは千尋のことが好きなんじゃなかったのか?


混乱する僕をよそに、萌可は続ける。


「樹先輩、私のことかわいいって思ったから、話してくれたんでしょ?」


萌可はそう言って、あざとく笑った。


その言葉に、僕の怒りがふつふつと湧き上がってくる。


「僕は、お前が千尋の友人だから話していただけで、お前には興味ないよ」


くだらない会話だと、僕は大きくため息をついた。


萌可は髪を指に絡ませながら、僕の感情を逆撫でするように言い放った。


「えーっ、残念です! 学校で一番かっこいい樹先輩と付き合えたら、みんなに自慢できたのに! ダメなんだ。じゃあ、とりあえずの彼氏にするのは千尋先輩でいっか!千尋先輩もまあまあ人気あるし」


その言葉に、僕の全身から血の気が引いた。


千尋をなんだと思っているんだ。冷静を装って言葉を絞り出す。


「お前……千尋に余計なことをしたら、僕が許さないからな」

怒りに言葉が震える。


「こわーい!」萌可はわざとらしく肩をすくめた。


「でも樹先輩ってそんなこと言える立場ですか? 千尋先輩のただの友達でしょ? 関係ないじゃないですか。千尋先輩に、こーんなにかわいい彼女ができたら、とーっても幸せだと思いますよ。ふふっ、例え『想われていなくても』ね !」


萌可の言葉が、俺の怒りを頂点まで掻き立てた。


千尋がどれだけ孤独で、どれだけ愛情に飢えているか、僕は知っている。

その弱みに付け込むような、この女の悪意が許せなかった。

このままこいつを野放しにはできない。


千尋を傷つけさせるわけにはいかない。

千尋を守れるのは僕だけだ。


俺はソファから立ち上がり、萌可の目の前に詰め寄った。


***


この後、物語は二つのエンディングに分岐します。

▶「友情エンド」

 「告白エンド」

お読みいただきありがとうございました。

この後、物語は二つのエンディングに分岐します。

明日は「友情エンド」

明後日は「告白エンド」をお送りします。

よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ