過酷でゆるい異世界生活!〈2〉
第三話「不運と悪運」
「楓!」
「カエデ?カエデって誰?」
「わかんない、」
楓に向かって走り出したとき、空から何やら大きな魔物が降ってきやがった、
「チッ」
クソ!こっちは時間がないっていうのに、、、
〈敵個体を分析…名前:不明 ランク:sk&s$"q1■ptr 概要:jwuw*`w@ow おそらくドラゴンの一種〉
なんだこれ、文字化けして何も見えない、、、でもやるしかない!
「[ストームボルテッカー]!」
ピキンッ!
何!?はじかれた!?
〈装甲があるため、攻撃してもダメージが通らない模様。装甲の無い部分から内部に攻撃を仕掛けるのがおすすめです。〉
クソ、どうしたらいいんだよ!?装甲がない部分なんて、、、
「装甲が邪魔してるんだったら目を狙えばいいんじゃない?」
そうか!目には装甲が張られていない!でも目からどうやって、、、
〈戦闘によりスキル:神の眷属 が強化。無属性魔法 [毒魔法:ポイズン][拘束魔法:ネットフィーチャリング][身体強化魔法:タイプ パワー][身体強化魔法:タイプ ディフェンス]を獲得。ステータスを表示します。〉
ステータス
名前:ソウキ=サキガシラ
冒険者ランク:D
Lv :102
体力:191
攻撃:191
防御:191
魔力:175(レベルアップにより魔力が回復)
俊敏:132
知能:70
器用:121
幸運:40
スキル:水魔法Lv11,雷魔法Lv22,無属性魔法(込める魔力量によって性能が変化)
固有スキル:神の眷属Lv29、空間転移(魔力量によって転移できる距離が変わる)
特殊スキル:経験値効率上昇Lv23
ッ!毒なら目から侵食することができるかもしれない!
〈現在の魔力をすべて込めても侵食はそこまでしない模様〉
なんだと!?どれだけ頑丈なんだよ、、、
〈しかし、装甲の毒化、及び侵食は可能。〉
その言葉を聞いて、もはや考えている暇なんかなかった。
「[ポイズン]!」
魔力を170まで込めたポイズンを放つ、刹那、敵の装甲が侵食され、剥がれ落ちる、同時にめまいが襲う。
「ジーク!ミズハ!装甲は剥がした!後は頼んだ!」
そうしてそのまま意識が遠のいていった。
「…ここは?」
視線の先は雲一つない青空、そして右手のほうから魔力を感じる、、、
「ッ楓!」
意識が一気に覚醒する。
「うっ!?」
体におもりがつけられたような負荷がかかる。
何が原因だ?…
〈魔力枯渇状態です。ステータスを表示します。〉
ステータス
名前:ソウキ=サキガシラ
冒険者ランク:D
Lv :102
体力:191
攻撃:191
防御:191
魔力:7/175
俊敏:132
知能:70
器用:121
幸運:40
スキル:水魔法Lv11,雷魔法Lv22,無属性魔法(込める魔力量によって性能が変化)
固有スキル:神の眷属Lv29、空間転移(魔力量によって転移できる距離が変わる)
特殊スキル:経験値効率上昇Lv23
〈動けるようになるまでの時間…およそ50分 異世界人が都市と一体化するまでの猶予…およそ1時間〉
10分であいつをしとめるのか、、、できるか…?
〈現在、ジーク=ファルシオンとミズハ=タキが戦闘してる模様〉
あぁ、、、大丈夫かな、、、
そのまま、何もできない自分を恨む50分間が過ぎていった。
「やっと動けた…」
おそらくアイツ…ドラゴンもどきは体力は少しは減っているはず…
〈装甲が外れた敵個体を分析…名前:不明 ランク:なし 概要:異空から紛れ込んだドラゴンの魂。〉
なるほど、分かった。
「後は俺がやる。」
サポート頼めるか?
〈了解、攻撃の範囲増大と消費魔力の軽減、視界拡大、移動速度上昇のアシストを行います。〉
片手剣をもって戦闘態勢に入る、
「[ネットフィーチャリング]!」
刹那、拘束されたドラゴンを片手剣で袈裟斬りを放つ、だが肉に食い込むだけで斬りきれない。
「くっ!」
相手が暴れたせいで片手剣を離してしまう、片手剣はまだ食い込んだままだ。
「[ポイズン]!」
毒で緩んだ肉から片手剣が落ちる。
急げ!早く回収しないとまた奴の攻撃が!
「!?」
気づいたときはもう遅かった…がギリギリ避けることができた。神の眷属のアシストすげぇ…
〈異世界人が都市と一体化するまでの猶予が3分を切っています〉
まずい、何か方法は?
〈毒により弱っている模様、今から現時点で最も強い魔法を剣と服用することで討伐可能と推測。〉
ん?剣にまとわせる感じでいいのか?でもやるしかねぇ
「[ストームボルテッカー]!…ッ!?」
そうか、剣が金属製だから感電するのか、でもこれしかないんだ!
「いっけーー!」
そういって水平に剣を振る、刹那、ドラゴンの首が血しぶきを出しながら地に落ちた。
「おわったの…?」
「…おわった…」
「そういえばカエデって人は?」
「ッ!?まずい!」
〈異世界人が都市と一体化するまで残り…10秒〉
10秒!?この距離は…いけるか…いや違う、やるんだ!
楓が光に包まれていく
俺は全速力で楓のもとへ向かう、このままじゃ間に合わない!
〈移動速度上昇のアシストに魔力を集中させます〉
その言葉で速度が一気に加速する。これなら間に合う!と思うのと同時にとてつもない頭痛が襲う。
〈残り…10,9,8…〉
楓に向かって手を伸ばす、
〈2,1…〉
「届けぇぇぇ!」
〈0〉
…俺の手にはしっかりと、楓の手が握られていた。
第四話「崩壊」
楓と都市の一体化を阻止したせいか、都市が崩壊し始めた。
「チッ!崩壊し始めやがった!この下は街だぞ!?…とりあえずお前ら二人は逃げろ!」
「[オーバーグラヴィティ]!」
「!?」
楓の声がした。気が付くと俺の手を握っていた楓の手はいつの間にかどこかに行っていた。
そして楓の声と同時に崩壊が止まり、空に都市が昇っていく、その際、楓はずっと飛んでいた、ゑ?
その後、都市は消えていき、俺はともかく他のやつらが落下し始めた。
「ッ楓!」
「創輝!?」
意識が戻ったか、
「楓!俺はともかくこの2人を助けてくれ!話はあとだ!頼む!」
「!?わかった![ノットグラヴィティ]」
ふう、何とかなった、、あっ着地…
「ぐへぇ!」
さすがに1kmはきつい…
「創輝!…だ…大丈夫?…」
「あぁ…ダイジョブダイジョ…ガハッ」
「ちょっと大丈夫!?血出てるよ!?血!」
「うん…ダイジョブダイジョ…」
そのまま意識が遠のく
「創輝が死んじゃった!」
いや、死んでないから……たぶん
今回も読んでくださり本当にありがとうございます!
今回は楓が異世界に登場してきました。楓はなぜ異世界に来たのか、原因は何なのか、ぜひお楽しみに!以上です!