カースト遺跡にて・前編
どうも、はじめましてのかたははじめまして。久しぶりのかたは…ごめんなさい。リアルが忙しす。
−−−−トール視点
「ちょっ、てめぇこっちくんじゃねぇよ!」
「うるせー、死なばもろともや!お前だけ助からせるかい!」
オレは今走ってる・・・何故かって?後ろからデカイケンタウルス・・・上半身が人で下半身が馬・・・みたいなのが追いかけてくるからだよ!
会話からわかるようにこいつはけっしてオレを追いかけてるわけじゃない。このオレの隣でオレについて来るバカ野郎が狙われているんだ。
−−−−3時間前
オレは今カースト遺跡にいる。今日もみんなと都合が合わなかったためこの前部長がソロにいい場所としてススメてきたこの遺跡にきた。
この遺跡に出てくるモンスターはゾンビなどのアンデッド系ではなくこの遺跡の設定である古代人の遺産がモンスターとして出てくる。基本的には普通のモンスターと変わらないが種族が『未知』となり弱点の属性がないのが特徴だ。
簡単に例を挙げるなら、カーストウルフという種族『未知』モンスターがいる。こいつはよく倒していたチャイルドウルフの外見の形と攻撃パターンが同じの弱点属性がなくなった感じだ。
で、事前の(部長が教えてくれた)情報ではアンデッドナイト・・・まんまだな・・・騎士甲冑の中身がない大きな盾と長い槍を持ったモンスターが原型のカーストナイトがいるそうだ。ここまでで察したかもしれないがここのモンスター名は『遺跡の名前』+『モンスターを象る名前』である。
今回はこいつに用がある。部長の言うかぎりであれば連戦しても勝て、かつ経験値がいいそうだ。
−−−−カースト遺跡1F
このカースト遺跡は上に5F下にB3Fがあり目的地はB2Fだ。行き方、敵の情報も把握しているのでさくさく進める。
「・・・あれは、カーストドッグか・・・スルーしていこう」
俺は犬のようなものの横を通り過ぎた。カーストドッグはノンアクティブ・・・こちらが攻撃しないかぎり向こうから襲ってこない・・・モンスターなので1Fはすぐに抜けた。
−−−−カースト遺跡B2F
という訳でB2Fなんだが・・・え?B1はどうしたって?語るまでなかったから省略だ。いや、B1を下りたすぐ近くに下に落ちる穴があるんだけどそこからわざと落ちることでショートカットできたりする・・・というかした。
で、目的地に着いた。このB2にいるモンスターは三種いる。ひとつは今回のメインターゲットのカーストナイト、あと二種は触手ウネウネの植物モンスターが原型のカーストテンタクルとカーストナイトの上位種のカーストガーディアン、ナイトの時は魔法は使わなかったがガーディアンになると火属性の魔法を使うようになる。あとはナイトより武装がごつくなる。まぁこのガーディアンはB3へ行くための門番のような存在でB3へ続く階段手前にあるフロアに三体ぽつーんといるそうだ。近寄らなければ害はない。でもってテンタクルについても・・・こいつもほとんど害はないだろう床に生えていて自分で自律して動くことができない・・・植物系モンスターによく見られる特徴だ。
と、実質お目当ての敵以外はほぼ害無しとかなりいい狩り場なのである。だが余裕があればガーディアンに闘おうとトールは考えていた。
「・・・っと、いたいた」
いたのはカーストナイト三体、テンタクル一体。テンタクルは無視していいがカーストナイト三体が編成を組んでいるようにいた。
情報通り槍と盾を持った騎士のようなモンスターだ。
「さてと、どうしようか・・・」
トールはこのモンスターが経験値においていいモンスターでたいして強くない(はず)とだけ部長に教えられた。攻撃パターン、モーションは教えてくれなかった。
部長が言うには「そこまで教えたらおもしろくないでしょう(トール訳:まぁ苦しんでください)」。くそっ、あの部長め!
思考した結果まず大技で先制攻撃をすることにした。1番近くにいた騎士目掛けて走り距離を詰めた。
「ぶっつぶれろ!」
『ヴォルフファング』で騎士一体を狙った。本当は『エクスプロージョンソード』の方が威力があるのだがこいつには火属性に抵抗を持っている。だから属性のない『ヴォルフファング』の方がおのずとダメージが高い。
狼が牙を向けたように上からと下から蒼い斬撃が騎士を襲った。それと同時に『閃撃:大剣』−大剣による居合斬り−も蒼い斬撃と同時に繰り出した。
「え?」
トールが間の抜けた言葉を出した。自分がやったことに驚いている。
ナイトをアーツニ撃で倒した。その後は他二体も同じように倒した。かなりあっさり倒してしまったトールは自分の経験値、APの消費量を確認した。
まずAPは大剣スキルや蒼狼スキルで威力が高いがAP消費が大きいスキルを使ったので三分の一は消費していた。そして経験値は三体で全体の約10%の経験値が入っていたようだ。
「おいおい、いいのかよこんな簡単に経験値入って・・・」
さらに言うならば他に人がいない。狩り場を独占できるのもいい。APを保持していればまず負けないということがわかったので次はアーツなしで闘ってみることにした。
ちょうどよく一体だけ騎士がいたので斬りかかった。奇襲は見事に盾や槍を抜けて斬撃が通った。騎士をじっくりと見HPを見るとこれだけで二割を削っていた。
そこからは剣撃のラッシュ、まともに入った振り下ろした剣を今度は同じように振り上げてまったく同じ場所に斬りかかった。これも攻撃が通ったがさすがの騎士もこれ以上はやられないように槍でトールを貫こうとした。
しかしトールはこれを読んでいたのですでに間合いをとっていたため槍は虚空を貫いた。そして、この虚空を貫くという隙を見逃さなかった。騎士の左よりに距離を詰めた。騎士は左に槍右に盾をもっており槍を前に突き出している今左側は隙だらけだ。
騎士のがら空きの左半身に大剣をフルスイングして横腹に当てた。体勢を崩すどころか吹き飛ばした。最後に吹き飛ばしたあとに追撃として『ソニックエッジ』でとどめを刺した。
「ふぅ・・・・・・あっ!」
トールは『ソニックエッジ』でとどめを刺していたことに気づいた。アーツなしの検証だったことを倒してから思い出したのだった。
「・・・・まっ、いいか」
トールのこの検証は通常の斬ることがどれくらい効くものなのか知るものだったので斬撃が効くことがわかったので結果オーライということでまとめた。
ここからのトールの狩りは順調かつペースアップした。攻撃パターンは槍で突くのと構えてから槍を前に突撃することと盾によってPCも使用するアーツ盾系スキルにある『シールドバッシュ』−盾を使って相手に攻撃する。当てた部位に一定確率でスタン(麻痺)する効果をもつ−の三つでとくに『シールドバッシュ』さえ注意すればもう相手にならなかった。
狩りは順調で一時間続きレベルもひとつ上がり34となった。ここでナイトと戦うのに飽いてきたトールはガーディアンと戦うことにした。
「・・・っとあれか」
さらに下の階層に下りるための階段の前でナイトと同じ形状で色が朱色がかっている甲冑が左腕の盾を前に右手の剣を矛先を天井に向け前に片膝を立て祈るような格好で三体いた。
その三体からは異様な威圧感があった。ナイトのようにはいきそうにないとトールは直感でそう感じた。
階段前は広い部屋となっており入ったら戦闘が始まることは明白だった。
「・・・よし、いくか!」
部屋に入る前に『ソニックエッジ』を放ってから部屋に突撃した。
案の定トールが部屋に入ったすぐにガーディアンが動き出した。ソニックエッジの衝撃波は盾で防がれた。
だがそれがトールの狙いだった。ソニックエッジの真後ろを追いかけるように這っていたため衝撃波を盾で防ぐ行動でできた隙ですら大きな隙になるぐらいガーディアンに接近していた。
トールはガーディアンの左側にまわり左腕の盾で衝撃波を防いだためすぐにガードはできずがら空きとなった左側の腹あたりに大剣を振り上げるように剣撃をいれ、続いてアーツをいれようと思ったが嫌な予感がしたのでそこからバックステップして退いた。
ある程度距離をとろうと下がっているとさっきまで斬り掛かっていた場所に火柱がたった。忘れていたがこのガーディアンは火魔法を使う。今のは『ファイアラビリンス』-地点指定の魔法、指定した地点から10mぐらいの火柱をあげる。各属性にラビリンス系魔法有り-中心でくらったら逃げ切れず死んでいただろう。
そして、ガーディアンと間合いを空けたのはミスだった。槍によるリーチ、盾によるガード、魔法による遠距離攻撃、そして連携。大きな一撃を当てることができなくなった。初めにいれた一撃も1割削ることもできなかった。防御力が上がっているのかHPが上がっているのかもしくはその両方か、どれにしても防御力を犠牲にして攻撃重視にしているトールにとって回復してくれる味方がいない状況で長期戦はじり貧である。
「さて、どうしようか・・・ッッ!」
《シールドバッシュ》を使わずに盾で攻撃してきた。今までにない攻撃に大剣でガードせざるを得ない状況になった。このガーディアンに限らず敵モンスターは長時間戦闘することでAIが学習し今までにない行動パターンを出したりする。おかげで今以外盾を攻撃するものと認識されていなかったが盾も使って攻撃してくるようになった。
これで近距離戦闘では盾での攻撃が戦闘パターンに追加されたわけだ。
「くそっ・・・・・・こうなったら・・・・・・」
一か八かの大技連発で一体できればニ体倒す!
「『一匹狼の勇気』」
溜めてから使用するほうが強いが今回もすこしでもステータスが上げるために使用。ここからアーツの連発が始まる。
トールはまず狼二匹を召喚し、その後すぐに三体いるガーディアンのうちニ体に一体ずつ《ウルフバレット》で突撃させニ体の抑止力にしガーディアンと一対一に持ち込んだ。
まずは、厄介な盾を破壊するため『レイ・エッジ』-光属性付加の斬撃-、つづいて『ヴォルフファング』でガーディアンにダメージを稼ぐ。
一対一に持ち込んだガーディアンは盾を無くし、手に持っている槍も一緒に吹き飛ばしたので全くの無防備となった。
「ここで決める!」
隙だらけとなったガーディアンにもう一度とどめのヴォルフファングを叩きこもうとした時、背後から何かが近付いてくる気配がした。見なくてもわかった他のガーディアンが背後から攻撃しようとしていることを…。
トールは確信して、「ああ、負けたな」と思った時
ズドン!
その音とともに何かが固いものにぶつかる音がした。トールに衝撃がくることがなく『ヴォルフファング』が隙だらけのガーディアンに当たり破壊した。
《質問回答コーナー》
トール「わーぱちぱち…この原稿はどうかと思うんだけど…」
シルク「深く悩んだらだめだよ。たぶんこれはこの原稿を書いた人の思うつぼだと思う」
トール「…そう、だな。よし、気持ちを切り替えて!」
シルク「今回はどこかでとられていた質問を回答します」
トール「えっとまず…『部長の成績は良い方なんですか?』」
シルク「部長ってラインさんだっけ?どうなんだトール?」
トール「残念なことに馬鹿じゃない…学校内での成績としては上の中ぐらいはある」
シルク「そんな悔しそうな顔するなよ…じゃあ気を取り直して次の質問『シェイドさん、私もかつて某MMOでギルマスしてました。ついでに面倒みがよかったためか、複数の方から言い寄られギルド内の雰囲気が・・・』…」
トール「…はい、じゃあ質問コーナー終わりとします。またこういう質問があらばいいなー」
シルク「…そうですね。僕やトールについての質問が無いのが残念ですが…いや、僕はいらないですけど…」
トール「さて、オチがないのもひどいから何かしないか?じゃんけんとか」
シルク「いいですが、負けませんよ?」
トール&シルク「最初はグーじゃんけん」
シルク「チョキ!」トール「パー!」
トール「うああああああああああああああ!!!!」
シルク「…こんなオチは誰も望んでないですね」