ヤッピー
「こ、こ、はどこ………周りが真っ暗…………
身体がう、ご、か、な、い?」※セシリア
周辺は暗くて寒い、
セシリアは闇の中をゆっくりと墜ちていく。
何故かわからないけど、
寂しくて…………悲しく…………怖くて
お願いここから出して
セシリアの心が少しづつ欠けていく。
『誰か 助けて!』
…
……
………
「う~んこれは探すのは骨だぞ!」
八雲は闇の中に居た!
どこまでも広く先が全くわからない
この中にセシリアが居るらしいがまともに
探しても絶対に見つからない。
「セシリア~どこだ~返事をしてくれ~」
「……………」
大声で叫んでもやっぱり反応しない。
さて、どうしたものか?
……………………………………………考えた………
方法が一つしか思いつかない。
しかし、いい方法じゃない。
出来れば避けたい!
「は~あ、やりたくはないが時間もないか」
八雲は嫌々ながら準備をする。
「我に秘められし光よ、具現化せよ」
「精霊魔法 亜種「光」
『幻影光』 」
八雲の身体からスーッと白い影が真横に現れる。
白い影は徐々に実体化する。
「う~ん!相変わらずきつい!」
八雲の心が欠けた様にざわつく………
その間にもより形をなしていく白の影
「はーイライラしてきた~~けど我慢だ!」
白の影は安定し一つの姿になった。
その姿はもう一人の自分
「OK、成功だ!頼むぞセシリアを探してくれ!」
もう一人の自分はニコっと笑い
光が集束し白いカラスに変身した。
周りを照らし白いカラスは飛んでいく。
八雲はカラスを追って走る。
「セシリア~どこだ~返事をしてくれー」
声は虚空へと消える。
「くっそ~近くにはいないのか?」
突然目の前に男が現れた!
「うぁっー………ビックリした」
「何て言えばいいんだ。………あの~大丈夫ですか?」
八雲はその男を見て生気のようなものを
感じなかったので、心配になりやんわりと
声をかける。
しかし、全く反応がない。
八雲はゆっくりと彼の顔を見ると………
目がない!
正確に言うと、目がある位置が真っ黒になって
なにもない。覗き込むように見るが反応無し
これは………
「死霊と言えるかなんともたが、肉体がある死霊
それが一番しっくりくる。こいつは何だ!?」
八雲がその男を見ていると、す~っと側に女が
現れた。八雲は咄嗟に構えるが、見ると
男と同じく目は真っ黒になっていた。
その女の後ろに又違う男が、そうして時間につれ
次々と人が現れる。全て死霊だ!」
そいつらは気味が悪いが何かするわけではない。
どうしようか考えていると、
死霊は一斉に大口を開け
「ヴォォォォー」と叫び
口から魂が抜けそれは上昇していく。
魂達を追って見ると、上にあれがあった!。
眼が巨大なあの眼、黒い玉に入る時に見た眼
魂は眼に向かい吸収されていく。
「こいつ魂を食ってやがる!」
八雲は気味が悪くなり吐き気がした。
あの眼は精神を汚染する。防御用のアイテムが
なかったらただではすまなかったと感じた。
「不愉快極まりね~な!」
八雲が見た先には他にも大勢の死霊がいる。
彼ら彼女らは苦悩の顔で苦しんでいた。
あるものは剣で切られ、あるものは火に焼かれる、
またあるものは串刺しになっていた。
まるで地獄だった。一体何の為にこんなことを
八雲は死霊達をよく見ると
負のオーラが増えより濁りを感じる。
「まさか!」こいつ自分は好みの魂に変えるために
あえて苦痛を時間をかけて与えている…………!?
『ヤバい!急がないとセシリアが危ない」
…
……
………
「ごめんなさい、私に……私に力がなかったから」
一人の少女が息を引き取る姿があった。
かつてセシリアが聖女になる前に崖から落ちて
大怪我した友達、セシリアは回復魔法を覚えており
様々な人を治していたが、この頃のセシリアでは、
治すには力も技術も足りなかった。セシリアに
取って後悔している出来事である。
少女はスーッと消え、今度は野盗に襲われている。
父娘が現れる。セシリアはすぐに走り出すが野盗が
セシリアの邪魔をしてなかなか進むことが出来ない。
父親が切られ、娘は叫ぶ。「待って……ダメ」
娘の後ろに野盗が現れ剣を振り上げる。
「お願い間に合って……」野盗は剣を振り下ろした。
セシリアの前に転がってきた。娘の頭が………
立ち尽くすセシリア
「ね~何で助けてくれなかったの………」
生首となった娘は怒りの形相で喋る。
「何でお父さんを助けてくれなかったの!!」
セシリアは顔を歪ませ
「ごめんなさい、ごめんなさい」と言って
自分の力の無さに後悔し涙を流す。
またスーッと父娘は消え、兵士の男が現れる。
男は血だらけで立っている。
次々とセシリアにとって救うことが出来なかった
後悔の出来事が目の前で再生されていく。
………セシリアの心は傷つき弱っていく。
それに呼応するようにセシリアが纏う
聖なるオーラはどんどん弱くなり濁る。
スーッとまた現れた。よく知る男の子が!
「やくも………」
異世界から召喚された少年、自分のことを
かえりみず困っている人を見つけると助けずには
いられない心やさしい少年
またスーッと現れた
「魔王!?」セシリアは戦慄する。
セシリアは何も考えず走りだす。
しかし、目の前に魔王軍幹部の男が現れ
「そこを退きなさい!!!」
叫ぶ様に怒鳴るセシリア
魔王と八雲は闘いを始める。
セシリアは幹部の男に阻まれ進むことが出来ない。
「ダメダメダメ……このままじゃまた………」
何のために修行してきたの……この時のためでしょ!
セシリアは自分を奮い立たせ今度こそ
八雲を救ってみせる。
セシリアは幹部の男を殴り飛ばし
八雲のもとへ
八雲と魔王は激しい闘いを繰り広げていた。
「やくもー」
八雲はこちらをニッと笑いこちらを向く。
「ドスッ」
八雲の胸には巨体な剣が刺さっていた。
八雲は目から血の涙を流しセシリアを見つめる。
「イヤァァァァァァー」
セシリアの中で何かが弾けた。
「アッアッアッアッ」
セシリアの心が今、閉じようとしていた。
セシリアの真上には
巨大な眼がニヤりと細め見つめる。
食べ時といわんばかりに!!
「嘘ついてるんじゃね~よー」
上空から飛んできた物体が魔王が蹴り飛ばした。
そこに降り立つのは……………八雲
セシリアは目を見開き見つめる。
八雲はセシリアを見てホッとした顔をして、
腕をあげ、ピースをする。
「セシリア…………………『ヤッピー』……」




