サイガとリョウガ
あいつは突然現れた。
リョウガ………頭が良く誰からも慕われどこか自分勝手
そして……………『強い!』……誰よりも
リョウガに会ったのは龍人武闘会だった、
龍人武闘会はエンシェントドラゴン、人の姿
なれないと参加ができない大会
俺は村の同年代で最も強く負け知らずだった、
この大会も毎回好成績を修め、今年こそ優勝する
そんな意気込みで出場した。結果は1回戦負け
俺はあっさり倒されてしまった。
「何故だ、俺がこんなにあっさりと負けたのか?」
俺を倒した男は楽しそうに言った。
「君、強いな!すっげ~楽しかった。
名前聞いてもいいかな!」
「サイガだ………あんたは?」
「僕はリョウガって言うんだ。宜しく!」
そう言ってリョウガと握手をした。
その大会はリョウガが優勝した。
他を寄せ付けない圧倒的な強さだった。
俺は憧れた。あの強さに、それから俺は
追いつくためにより苛烈な修行をした。
そしてとうとう俺は龍人武闘会で優勝を
する事が出来た。ただあまり喜ぶ事ができなかった。
あいつがリョウガがいなかったからだ!
一回の負けただけだったが、俺にとって
優勝する事が目的ではなく、リョウガに勝つことが
目的に代わってしまっていたのだ!
俺はリョウガに会いに行くことにした。
村に着くと、
「リョウガか?う~んしばらく帰らないかもな~」
どうやらリョウガは放浪癖があるようで
突然いなくなり、いつの間にか帰ってくるらしい
俺は待つことにした。それから20年後……
村の皆は俺を暖かく迎え入れてくれ、
ここでの生活を好ましく思い始めた頃、
リョウガが帰ってきた。
「リョウガ!俺と勝負しろ!」
「…………すいませんどちら様でしょうか?」
「な!?何~俺を覚えていないのか~」
「おい、リョウガ~、サイガはお前と
闘うために、わざわざ来たのに忘れるとか
ないわ~」※村人
「なんで僕がこと人と闘わないといけないんですか?
ぼくなんかやらかしましたっけ?」
「これは一から話さないと進まなそうだな!」※村人
俺がショックを受けている間に、村人の方が
リョウガに事情を話してくれた。
「そっか~あの時の人でしたか、すいません
100年くらい前の大会だったんで忘れてました」
「まぁ、そうだな少し前の話だ。忘れるかも知れん
………そんなことはどうでもいいー
リョウガ勝負だ!!」
「サイガ悪いんだけど、後にしてくれる。
腹減っちまって、まずはなんか食べたいんで」
「確かに腹が減っては戦はできぬと言うからな
良しわかった!
俺が飯を作ってやる。俺の家に来い!」
「え!?家あるの?」
それから、リョウガと飯を食べた。
こいつ細身の割によく食べるではないか、
何故か闘いの前に負けるわけにはいかんと思った。
「サイガ~大丈夫か~」
「おぇ~うぷっ」
食い過ぎた。
こいつどこに食べた物が入っているんだ、
なんでへっちゃらなんだ。ドラゴン一匹くらい
食べたんじゃないか?………おっと失敬、
同族食べたらいかんわ………
「お~ししょうおえ~」
「……………止めるか?」
「ま、待て逃げるつもりか~」
「いや、そんな状態で闘えないでしょう………」
「ウグッ」
確かにこんな状態で勝てるわけがない
「良いだろう、闘いは明日の朝だ!
遅れずに来るんだぞ!」
「分かった。今日はご飯ありがとな~」
そう言ってリョウガは帰っていった………
次の日……俺は負けた!あっさりと……
リョウガはさらに強さを増していたのだ
「サイガは、強いよ久しぶりに楽しい闘いができた」
「今回は負けたが次は負けん!」
俺はいつか必ず勝つことを心に誓った。
それからリョウガにどうすれば勝てるか
ひたすら考えた。………なかなか思い付かない。
「サイガ~狩りに行くけど一緒に行かないか?」
………待てよ。まずは敵を知ることから始めるのは
どうだろうか?もしかしたら弱点が見えるかもしれん
「おう、リョウガ行こうではないか!」
こうして俺はリョウガの側をついて廻るように
なった。
リョウガは良いやつだった!
強いだけではなく頭も良い、外の世界で
人と関わり色々な知識を持っている。
いつも村人の困り事を率先して解決している。
皆に頼られる訳だ。
「サイガサイガちょっと町に出ようぜ~」
「リョウガ、確か今日は大事な会合がある日では
なかったか?良いのか?」
「良いんだよ。俺なんかいなくても!行くぞ~」
リョウガはいずれこの村の長になるべく
重要な取り組みがある際呼ばれるが、
基本的にリョウガは逃げる!
リョウガはまだまだ外の世界を見て廻りたい
らしい、そのためには村の重鎮になるわけには
いかない。その為逃げる。
こういうとこだけは自分勝手である。
でもそんなリョウガを俺は尊敬し好きに
なってしまった。
リョウガにはあれから何度も勝負を挑んだが
一度も勝つことは出来ていない。
すごい奴だ、勝つことを諦めるつもりはないが、
今までと違い清々しく感じていた。
そんな、ある日だった あいつと会ったのは!




