元英雄 何故か牢屋に入る
「1人の剣士ですか?」
「そう、私が直接見たわけではないから
分からないが、多数のドラゴンを同時に
相手にしたうえに無傷で倒された。………」
そんなすごいやつが………自分が知る限り
そんなの魔王クラスの強さじゃないと
無理なんじゃないか?
「ただ可笑しなことがある。その男は
同胞のドラゴンを誰1人として、
致命傷を与えていない。
つまり生かされた。
同胞の皆が生きていたことは嬉しいが、
正直モヤモヤした気分さ!」
「確かに変ですね。
つまり手加減されたと言うこと」
「そう言うことです」
「リョウガさん、さっきスルネさんが
何かを盗まれたって言ってましたけど
何を取られたんですか?」
「は~それなんだよ。困りました。」
リョウガさんが見せたことがないくらい
顔を歪ませた。
「盗まれたのは『魂の勾玉』です。」
「………何ですかそれ?」
「私も実は詳しきないんですが、
とある蛇龍の魂が封印されていると
言われています」
「なんかやな感じですね。
そいつは盗んでどうするつもりなのか?」
「それは分からないが、
絶対に取り返さないといけない」
「だがその前にどうやら数人の
同胞がバカやろうと村を出たらしくてな」
「ギロ」っとスルネを見る。
スルネは視線に気づきビシッと背筋を伸ばし
直立不動となり再度冷や汗をかく。
「と言う訳で、ゆっくりと話をしたいんですが、
止めにいかないと」
リョウガさんはお辞儀をしてスネルのもとに行き
スネルを人蹴り入れてから、スネルに乗って
飛んでいった。
「……………あれこの後
どうすればいいんだ!ここどこだ!」
八雲はスネルにかなり飛ばされた。
どこにいるかさっぱり分からない
「何にしても戻らないとな
心配かけてるだろうな~」
八雲がボケ~と考え事していると
「確保~」四方から同時に声がかかる
『火』『水』『風』『土』
『四属性結界』
四つの属性の柱が立ち上った。
「あれ!?何か俺囲まれてな~い」
1人に男が近づいてくる。
「逃げられはしないぞ!
大人しく投降願おう!」
「あの~何で捕まらないといけないんですか?」
質問した瞬間「ガシャン」
「うん!?」
八雲の腕に手錠みたいなものが付いていた。
「拘束完了しました」
先ほどの男の横に別の男が現れ報告
「ドラゴンですら引きちぎることの出来ない
魔術で生成したウロボロスの手錠です。」
「良くやった。下がれ」
スーと男は消えた。
「それでは話をしようじゃないか」
男はなかなかの体格で騎士のような装備を
している。ただ装飾品は聖職者を
思わせた。
「私はホーリー騎士団団長のバッカスだ!
貴様は一体何が目的だ?」
『ホーリー騎士団』
神ガイアを崇拝する宗教国家アルクを守る
特別な騎士、特に守りに関しては鉄壁で
他の国や魔物の侵入を絶対に許さない強者揃い
「特に目的はないんですけど!
さっきの闘いには巻き込まれただけです」
リョウガさん達の
案件を無闇に話すと訳がわからなくなりそうだし、
俺は普通の人だから知らないでいけるだろう。
「ふ~ん、どうやら素直に話すつもりは
ないようだな」
「え!?何でそうなるんですか」
「それは、俺のギフト「ライア」が
お前が嘘をついているか判断してくれるからだ!」
「……………う~んヤバ!」
…
……
現在牢屋の中である、俺は無実だ~
「貴様、不振な動きをするなよ」
監視人が何人もいるが、
どうやらビビっているようだ。
恐らく僕のことをドラゴンだと思っている。
「お、大人しくしてるな。えらいえらい」
最初にあったバッカスと言う男が現れた。
「バッカスさんそろそろ出してくれません?」
「そう言う訳にはいかねいよ。
だってお前怪しいもん」
「それはさっきの嘘付きましたけど、
怪しくないですよ。悪いことしません。」
「本当か~」
バッカスは八雲をジィ~と見る。
バッカスは笑顔になり
「そうか、名前なんて言うんだ」
「八雲です」
「八雲お前は暫くそこで待機だ、我慢しろ」
「ガーン!Σ( ̄□ ̄;)」
八雲は今の雰囲気とバッカスのギフトから
すぐ出してくれると思っていた。
暫くするとまた誰か来た。
今度は初老の男で随分と豪華な格好だ
一応聖職者か?
「こいつが例の男か?
私は教会で司祭を勤めている
ヤーガイと言う。お前に話があってきた。」
ヤーガイは監視人を下がらせ話をしだした。
「話?ドラゴンの件か?」
「良い話がある。私の部下にならんか!」
「部下?何を言ってるんですか?」
「な~に勿論ただとは言わん、
良い思いをさせてやる。」
勧誘されているみたいだが、
何をしたいんだこいつ
「ヤーガイ司祭、悪いんだが
僕はドラゴンじゃないから
何をさせたいかは知らないが、
お役に立てないよ」
「嘘はいかんよ、目撃者の情報でドラゴンと
会話をしている姿は確認済みだ!
しかもエンシェントドラゴンだ
これ程の力をみすみす逃す訳にはいかんのだよ」
「あ、いや、本当違うんですよ!」
「ま~良いここからは逃げることは出来ん
ゆっくりと考えるのだな。アッハハハ」
ヤーガイ司祭は笑いながら出ていった。
「いるんだよね~どこの国にも野心家さんが
良からぬこと考えていそうだよ」
…
……
「腹へった~」
僕のことをドラゴンと思っているのか
一向に飯を持ってこない。
ドラゴンなら一週間くらいは
訳なく活動できる。
「僕は人間だぞ~」
独り言がついでてしまう。
「おう、待たせたな」
バッカスが飯を持ってきた。
「お~ご飯~」
「悪かったな、遅くなった」
バッカスがご飯をくれた。
「ありがとうバッカスさん
危なく餓死するとこでしたよ!」
「いやいや礼は不要だ、牢屋に閉じ込めて
悪いな。簡単には出すことができなくてな
ドラゴンの可能性があれば国の危機だ
国を滅ぼした話は良くあるしな」
「でも、僕が、ドラゴンじゃないのは
バッカスさんのギフトでわかったでしょ」
「それはそうなんだが、一度疑うと簡単にはな、
ドラゴンと話している。目撃情報もあるし」
「そうですか」
確かにドラゴンなんてでたら国の危機だからな~
「それに今タイミングが悪くてな~
この国に聖女様が来てるだ」




