元英雄 ワンワンとご飯
ゲートの先は懐かしい光景が広がっていた。
八雲が力を求め、リーム先生に弟子入りし
精霊闘気を習得するために過ごした村だ。
「懐かしいな~変わらないや!」
「たかが2年程度で妖精の村は変わらんのじゃ、
ちなみに100年前もこんな感じじゃな!」
「なんか人の規模からは理解できない領域だね」※凛
「ま~そうだな、あまり変わる必要性が
無いくらい良い村ってことさ!」※八雲
八雲達はほのぼのとして話をしていると
「リーム様だーわーーーー」
多数の妖精が飛来リームの回りを囲む。
「ば、ばかもん落ち着かんか~」
この村の妖精達がリームが帰ってきたことを
喜んでいるようだ。
…
……
「ふ~まったく疲れたのじゃ」
しばらくリームを囲んでいた妖精が落ち着くのを待ち
やっと、家に行くことが出来た。
「これが妖精お前の家か?」※赤城
「そうじゃ、なかなかじゃろう」※リーム
「う~ん随分立派だと思うぞ!」※赤城
リームの家は妖精が住む家ではなく、人が
住む為の大きさだった、その上、豪邸と言っても
良い豪華さだ!
「びっくりしたか赤城、この家は妖精の為ではなく
人間を向かい入れる為に作った家なんだ。
中にはホテル並だから、ゆっくり休めるぞ!」
「しかしなぜ人に合わせて作る必要性がある?
妖精族は人とは基本関わりを持たない種族の
はずだか?」
「先生はいわゆる変人だったのかな、皆は
理解できなかったみたいだけど、人間が
どんなものなのか知りたかった。だから
関わりを持つため、この家を立てたらしい」
「まずは誰が変人じゃ(#゜Д゜)」
八雲の左頬にリームの拳が刺さる。
「い、痛い………」
「ま~確かに、我くらいかこんなことを考えるのは、
当時の我は人が何なのかを知りたかった。
だから、人が住める場所を作ったが、最初は
上手くいかなかった。正直人間とはろくな奴が
おらんと感じた。欲に任せてこれが欲しいだの
あれをして欲しいだの、自分の事ばかりじゃ
周りの妖精が言うように、関わってはいけない
存在と感じ始めた頃だったかの~八雲が来たのは、
正直相手をするのをやめていたのだか、諦めずに
いつまでも居った。聞くと自分の力不足で
今のままでは仲間を守れないと、だから力を
貸して欲しいと、正直信用できんかった。
だがそれを覆したのは他でもない妖精族であった。
多くの妖精が八雲に助けられたとだから
協力して欲しいと我に言ったのだ、今までに
無いことが起こっておった、これは面白いと
思い試しに弟子にしてやったわ」
「アッハハハ、そうでしたね、あの時は
弟子にして頂きありがとうございます。」
「それでは久しぶりの我が家に帰るとするのじゃ」
リームに続き家へと入るのだ。
「まったく随分待たせてくれたものだ!!」
とてもダンディーな声が響く。
奥に入るとソファーに誰か座っていた。
「よ、おかえり、リーム、八雲」犬が座っていた。
「ポチ、久しぶり」※八雲
「相変わらす偉そうに家主は我だぞ
このアホ犬が……『ストーム』」※リーム
「わっ!?」
ポチはくるくる宙に回りソファーに落下した。
「わうううー」ポチは目を回し何故か2足歩行で
よたよた歩いている。
「何だよ、ひっさすぶるなにょにゅ(久しぶりなのに)
乱暴なのは変わらね~な~」
ポチは目が回って呂律も回っていなかったが
徐々に合うようになってきた。
「犬が喋ってる!!凄い!Σ( ̄□ ̄;)」※凛
「あちらの常識はこちらでは通じない、
喋れる犬の種族もいる。」※赤城
「ポチが家を守ってくれていたんだな、
隅々まで綺麗じゃないか、さすがポチだ」
「八雲、そう言ってくれるのはお前だけだよ~」
ポチはワンワン泣きながら周りに訴えた。
※犬だけに(・ω・`)ワンワン
「でも、確かに綺麗だよね、埃ひとつない」
「ポチはこの家の番犬兼家政夫さんだからね」
「凄い、犬さんが掃除するんだ!」※クク
「犬が掃除?私の部屋より綺麗………ガク」※凛
「俺の家にもぜひ欲しいものだ!」※赤城
「久しぶりにポチのご飯が食べたいな~」
「任せておけ、お前達の帰還祝いだ!!」
メラメラと気合いを滾らせキッチンへ
向かう…………犬!!」
「八雲…………大丈夫なんだよね?」
「うん?……ポチに任せておけ、うまいぞ!」
八雲は自信満々に答えた。
居間で今後について話をしていると、
なにやらいい匂いがしてきた。
ククはよだれを垂らしている。赤城もクールな
顔して口の端に光るものが、凛は「くぅ~」
腹の音がなって、「はう」と言って頭を下げる。
「お待ちかねだ!ポチ様のフルコースだぜ!」
その後獣の如く皆は食べた。一心不乱に食べた為
記憶がないと皆が言う。ポチ恐るべし!
「お腹一杯じゃ……ではそろそろ八雲の寿命を
伸ばしてやるかのう」
「先生すいません、いつもいつも貴重なお薬
ありがとうございます」
リームは暖炉の上にある宝石に触れると、
「ガタガタ」と音がし暖炉が迫上がり、
小さな壺が現れた。
「さてさていくつあるかの~」
リームは壺に入り薬を探す。
「!!!…ない、ない、ない、どこにもな~い
なぜじゃ、またいくつか保管していたはず
……………ポチよ!ここの薬を知らんか?」
「わん?…………わん!!おもいだしたぜ~
ルームが持ってったわん」
「お前は番犬じゃろうが~」
渾身の右ストレートがポチに刺さる。
「なぜ?ルームが持っていった。そもそも
あいつにこの場所は教えておらん!」
「あー、イタタ、ルーム曰くリームは
この辺になんか隠してそうね~って言って
色々開けてたぜ!」
「!!!」
「!!!」
「!!!」
「!!!」
「!!!!!!!!!!!!!!あーーーーーーのやろ~」
どうやら先生が大切にしていたものを
根こそぎ持っていかれたようだ。




