見た目がすべてではない、気をつけろ
あの後、現場を逃走したがバナナを買い忘れ
ややご機嫌ななめの先生を宥める為、
母とチョコバナナを作ってた。
「八雲ちゃんあんまり食べすぎると、
身体に悪いから少し抑えた方がいいわ」
「母さん、八雲ちゃんがおデブちゃんになっても
いいけど、死ぬようなことになったら、
うっ………生きていけない。
母は俺の身体を心配しているが、実際は
少しも食べていないので問題はない。
「の~八雲、前とキャラが大分違う気が
するのじゃが?
「あ~ま~そうだよね~びっくりだよな
母さんな俺を大好きなんだよ」
「???」
「この前の病院では好き過ぎの暴走なんだよ
いつも混乱して何するか、わかんないから
ちょっと怖いけど、好意からくる行動だから
何にも言えなくてさ。」
先生は八雲の母にびっくりしたが、
優しさ母なのだと感じた。しかし
この後、軽く母とのエピソードを聞き、
八雲の大変さに同情もするのだ。
学校の授業が終わり
「帰るか~」と思い立ち上がると、
クラスメートの吉田に声を掛けられた。
「八雲!何かお前を呼んでいるやつが
いるから来てくれ。」
「誰だ?」
「わからんけど、有名な奏音学園の生徒だ!!
しかも………かわいい‼️」
「奏音学園に知り合いはいないけど」
「そんなこと良いから、いくぞ~」
八雲は吉田に引っ張られるように、
校門に連れていかれた。
校門の周りには男子生徒が群がって
ガヤガヤ騒いでいる。
奏音学園はこの辺では有名なエリート校
その上かわいい女性らしいから、
お近づきのチャンスと群がるのも無理は
ないか、さて俺に何の用かな?
「すいません、鈴木八雲ですけど
どちら様でしょうか」
少し離れた位置から声をかけると、
人集りから、ワタワタしながら、
1人の女子高生がでてきた。
さすがエリート校、白と青色のきれいな
セーラー服で、清楚感が強く感じられる。
俺好みだ、しかも確かにかわいい、
アイドルでも簡単になれそうなレベルだ。
「あの~すいません、この前の件で、お話が
ありまして~」
「…………あ、はい……………この前?」
八雲はあまりにもかわいいかったので、
ぼ~としており、やや動揺し返事が遅れ、
さらに身に覚えがない話だったので、
さらに動揺し全く思いだせなった。
「あの~申し訳ないですが、どちらで、
お会いしましたか、思い出せなくて」
「はい、昨日隣町の商店街の近くで、
大女の妖魔から助けて頂きました。
その節はありがとうございました。」
「……………!!!」
八雲は説明を受け、「はっ」となり気づく、
あの時の巫女さんだーと、雰囲気が大分
違ったので気づくのに遅れた。そして
このまま話をされたらヤバいと感じ、
咄嗟に彼女の手を掴み走って逃げた。
近くの公園まで逃げてきた。
振り返り彼女を見ると、顔を真っ赤にし
握っている手を見ていた。俺は慌てて手を離した。
「すいません、咄嗟に手を掴んで逃げて
しまって、申し訳ない。」
「いえ、良いんです。突然でびっくりしただけで、
…………あと男性に手握られたの初めてで、
彼女は「はっ」となり、顔を手で覆い、
羞じらい暫く沈黙が続いた。
「すいませんでした。」と一言、
落ち着いたらしく本題に入れそうだ。
しかし一体何を言われるのか、
秘密をばらさない代わりに何か要求、
脅しを掛けられる恐れもある。
状況によっては、俺の今後の生活の為、
覚悟を決めねばと考え、取り敢えず
話を聞くことにした。けど
「それで話って何、この前のお礼とか
ぜんせ~ん気にしなくて良いから」と
軽くジャブは打っておく。恩を打つべし。
「改めまして、この前は助けて頂き、
ありがとうございました。お話したい
内容ですが、あなたが何者か知りたくて、
…………この辺の担当の方ではないですよね」
「担当?何の、そもそも君こそ何者」
「私は奏音学園3年の神薙 弥恵
妖魔管理クラブ所属、階級は2等級魔術師で
この辺の地域での妖魔が発生させる問題の
対処をしています。
「ガサガサ」………許可証も持っています。」
「えっ、何それエリート高校って、勉強だけ
じゃなく妖魔狩っちゃうの、意味わからん
どう言うこっちゃ~」
話によるとこの世界には妖魔と言う化物が
存在し、色々な機関が日々対処しており、
奏音学園もその一つらしい、びっくりである。
「なるほどね。さてとどうしたもんか」
このまま異世界の話をしても良いものか、
変な疑いをかけられるのではないかと不安に
なり思案する。
「あの、気になってたのですが、
そちらは妖精さんですか!!」
「う~ん、そんなかわいい物をみる感じで、
見られても困るのじゃ」
神薙さんはキラキラした目で先生を見ており、
先生はやや困っていた。
「やっぱり見えるんだね。
妖精は普通の人には見えないけど‼️」
「我の隠蔽魔法を破れるだけの
目を持っていると言うことじゃな」
今まで何事もなく生活できていたのは、
他の人に先生が見えていなかったから、
見えていたら今頃大騒ぎになっている。
「話を戻すけど、神薙さんは俺に
お礼を言いにきただけなの?」
「いえ、学園の指示で異端分子の可能性が
あるので、捕縛しろと指示がありまして!」
「………………?……ってなに言ってるんだこの子は~」
笑顔で話す神薙さんに八雲はびっくりし
戦闘態勢を取る。
「あわわわ、ち、違うです。私は戦いに
来たわけではありません。」
「捕縛っていただろー」
「ほ、捕縛じゃない…………賭博よ賭博!!
私とギャンブルしましょヽ(o・∀・)ノ」
「いや、お前の負けだから、掛け金0だから、
かわいい顔でなにいってるの」
「だ、だって思い付かなかったんだもん」
「か・わ・い・い~じゃねーよ」
なんだ、え、ちょっとバカなの?
(無駄にかわいいから質わり~)
「ちょっと聞いてる。」
「あ、ハイハイ大丈夫で~す。」
「あなたバカにしてるの」
「あ、うん」
「なんですって~」
「あいた~( ノД`)…」
神薙に疲れてテキトウに対応してたら、
ビンタされた。なんか俺いつもボロボロ