-part5-尾行
休日。
普通の学生なら、友達と遊ぶか、アルバイトをする。などであろう。
「はぁ。なんで休日にこんな事をしてるんだろう」
ある男子を尾行していた。
俺はこの男子に好意を持って・・・のはずがない。すれ違い実行委員会の活動である。
男子の名は、中村 啓輝。
同じ学園の一年生。情報によれば、複数の異性と交際中。
う、うらやましいって、違う。なんて奴だ。
少しすると、待ち合わせ場所なのか、中村は立ち止まって、スマホをいじり始めた。なので、俺も誰かを待っているような雰囲気でスマホをいじる。
・・・佐藤先輩が会長をやっていた時はこんな事にはならなかった。
俺が会長になってから一気に、委員会から人が去ってしまい。現在、委員会に残っている者のほとんどが、目的があって残った者だ。
圧倒的に人手が足りない状況。だから、こうして会長自ら、動くことが多くなってきた。
「ごめん。待たしちゃった?」
「いや、俺もさっき来たんだ」
女子と合流する中村。恐らく、中村と同じクラスの女子であろう。これも要調査が必要。
ちなみにだが、15分前から待ち合わせ場所にいた。出来る男だと、俺の中村へ対する好感度が上がった。