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すれ違い実行委員会  作者: ステルススター
第二章-鉢合わせ-
24/29

-part22-やっぱりか

 「いえいえ。普通、先に同年代の方と挨拶しますよね。私こそ、いきなり割り込んで、すいませんでした」


 一通り、挨拶を交わした後、静紀は首を傾げながら質問してきた。


 「それで、みんなさんはどういった集まりなんですか?」

 

 「あー。さっきまで、俺の部屋でゲームをしてたんだよ。それで、もう遅い時間だし、二人を送って帰ってる途中なんだ」

 

 「そ、そうなんですか。気を付けて帰って下さいね。また、明日」


 静紀は、ランニングに戻っていった。

 

 「兄貴。日向さんと何があったの?」


 「へ?」


 美穂が、俺に詰め寄って質問してきた。

 

 「はぐらかされたけど、本当に何があったのか教えて」


 必死になっている美穂には悪いが、俺は口を割らなかった。


 「もう、いい。兄貴には頼らない。自分で調べる。ここまで、着たらもう送らないでいいから。じゃあね、奈菜いこ!」


 「え。美穂?・・・おっとっと。紘一、またね」

 

 「おい。待て・・・」

 

 待て。が聞こえなかったのか、それとも無視されたのか分からないが、二人は、俺を置いて行ってしまった。

      *      *     *     *

 「あー!ムカつく!!」


 紘一から離れた後、溜めこんでいたのを吐き出すように、美穂は何度も地面を蹴って怒りをあらわにしていた。

 

 「どうして、平凡なうちの兄貴が、あんな美人な人に好意を持って貰えるのよ!!」


 「落ち着て、美穂」

 

 なだめようにも、落ち着いてくれなかった。

 

 「奈菜の事はライバルだと思って挨拶して、私の事を後回しにしたんだよ!これが、落ち着けるはずなよ。私、本気で怒ったんだからね。徹底的に調べ上げてやる!!」


 意気込みを口にする美穂を横目に私は考える。

 やっぱりか。と。

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