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すれ違い実行委員会  作者: ステルススター
第一章-すれ違い-
14/29

-part13-指切りげんまん

 「ねぇ。どうして、フード深く被ってたの?」


 「特に理由はない。なんとなくフードを被っていただけで」


 「へー。偶々、制服の上にパーカー羽織ってフードを深く被ってたんだ」


 奈菜は、どうしてフードを深く被っていたのかをしつこく質問してきた。


 「もしかして・・・」


 「・・・・」 


 「謎の組織に命を狙われていて。顔がバレないようにしてるとか」


 「あるわけないだろ。そんあ事。てか、奈菜は昔からそういうの好きだよな。確か。幼稚園の頃、将来なりたい夢は、美人スパイだったけ?」


 俺が昔話をすると、奈菜は耳まで真っ赤にして、両手で叩いてきた。

 

 「や~め~て~。私の永遠に忘れておきたい黒歴史を話さないでぇ!!!!」


 「なんだっけなー。決め台詞。『私がいる限り―』」


 「ねぇ。本当にやめて。分かった。もう聞かないからさぁ」


 ・・・奈菜が少し泣きそになっている。

 ちょっと、からかい過ぎた。

 

 「ごめん。あまりにも面白かったから。つい」

 

 「ひどいよ。紘一はさ。偶に人の事を弄ぶ時があるよね」


 「そんなことは・・・」


 「もういい。許してあげる。私は心が広いからさ。その代わり、今週の土曜日。暇?」

 

 許された。・・・心が広い人なら、代わりの見返りなんて求めないじゃないか?


 「土曜日なにかあるのか?」


 「え・・・」


 奈菜が、驚いた顔をする。


 「なんで、驚いてるんだ?」


 「いや。断られると思ってたから。紘一って、二年生になってから、休日誘っても、何かしらの理由をつけて断るじゃん」


 「うん。理由を聞いてから、断るつもりだった」


 「断るのぉぉ!!」


 今週の土曜日は、中村のすれ違い実行があるからな。

 当然、その予定を話す正直に話すことは出来ないから、用事があるだとだけ、奈菜に伝えた。

 

 「期待させておいてぇぇ!!」

 

 「・・・でも、日曜日なら空いてるぞ」

 

 「へぇ?本当に?」


 さっきまで、涙目を浮かべていたのに、次は笑顔でこっちの様子をうかがっている。


 「あぁ。今のところは予定はないから」


 「それじゃあ。場所と時間はまた明日いうからさ。絶対に。絶対に日曜日予定入れたら駄目だよ。・・・ほら、小指出して」


 俺たちの他にも通行人がちらほらといた。

 流石に知らない人が見ているかもしれないここで。と、少しばかり抵抗していると。奈菜が俺の右手を手に取り、小指と小指を交じ合わせて歌う。


 「指切りげんまん。嘘ついたら、針千本、飲ーます。指切った!」

 

 歌い終えると、奈菜はすぐに手を離して、自分の後ろに隠すようにした。

 そんなに、俺と指切りしてるのを他人に見られるのが恥ずかしかったのか。

 ・・・すぐに手を離されて、ちょっぴり名残惜しいさを感じていた。

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