表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すれ違い実行委員会  作者: ステルススター
第一章-すれ違い-
13/29

-part12-副会長

 フードを深く被って顔を隠し歩く男。と狐のお面を被って顔を隠し歩く女。

 今日がハロウィンとかだったら、怪しくなかったかもしれないが。残念ながらハロウィンはまだ、四ヶ月も先になる。


 「すいません。わがまま言ってしまって」


 「うん。急にどうした?」


 副会長は出来る女性だ。

 俺よりも絶対に賢いし、いつも会議の進行をしてもらっていて、俺よりも会長としての素質がある。なんで、佐藤先輩が彼女ではなく。俺を指名した理由が分からない。


 「・・・すぅーはぁー。すぅーはぁー」


 副会長は何度も呼吸を深く行った。

 ・・・なんで?


 「会長って・・・いや何でもないです」


 「え?そこで止める?」


 いつもの副会長ではなかった。

 明らかに何かに動揺している。


 「えっと。ですね・・・・ある情報を掴みまして」


 「・・・うん」


 絶対に話題を変えただろ。


 「ある男子生徒が、中学生に手を手を出していると」


 「なんだと。それは、やばい奴だな」


 中学生に手を出すとは、とんだ野郎だ。


 「名前は、坂上紘一と言う者でして」


 「ブッ!」

 

 「か、会長?!どうしました?」


 「ちょっと。そこの段差でつまずいて」


 「ここ、平坦な道なんですが」


 「足をが折れた」

 

 「大丈夫なんですか?」


 「あぁ。何とか治った」


 動揺し過ぎて、意味不明な言動になってしまっていた。


 「大丈夫だから。話を続けて欲しい」


 「分かりました。どうやら、坂上はその女子中学生を自宅に招き入れては・・・その。わいせつな行為を行っているそうでして」

 

 「やってない!!!!」


 とは、口に出来る訳ない。

 正体がバレてしまう。なら、俺ができることは。


 「それはあれだ。坂上の妹だ」


 「坂上の事知ってるですか?」


 「あぁ。少し交流関係があって」


 「そ、そうだったんですね」

 

 俺が出来る精一杯の方法で、誤解を解くことに成功した。


 「・・・それでは会長。私こっち方向なので、また。明日」


 「あ、うん。また、明日」


 急にいつもの副会長に戻った気がする。

 結局、なんだったのだろう?


 「・・・もしかして、紘一?」


 美穂と会った。


 「・・・なんでフード深く被ってるの?もしかして。闇の力に目覚めたとか?」

     *    *    *    *

 会長から離れた後、狐の仮面を外す。


 はぁ。緊張したぁー。

 

 怪しまれてしまっただろう。でも、聞かない訳にはいかなかった。

 紘一の部屋に女子が入って行くのを目撃したという報告を聞いて、いても立っても入れず、思わず()()()()()()()()()()()()

 結果。女子は妹さんだった。

 

 ・・・妹?紘一に妹なんていたっけ?

 

 記憶を思い起こすも、妹の存在など今回が初耳である。

 新たな疑問に、私。奈菜は頭を悩ます事になってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ