2.試練其の1part1···最初の人生の終わり
ゆっくりとは言いつつも、これは遅すぎますね。あはは...すいません。謝る相手居ないかも知れないですけど
こうして、試練は始まった。
まず最初に課された試練の説明を世界の声に教えて頂いた時は、これ、絶対最初にやることじゃないですよね?と思わずぽかーんとしてしまった。
だって、最初の試練がイレギュラーとは言え今の段階では普通よりちょっと強いかなーってぐらいの私に遥か格上の上位神、それも存在する上位神だけでなく未だ上位神に至った者が居ない分野も合わせて全ての分野を上位神クラスまで高めろ、なんて言われたら、それはぽかーんとしても仕方がないと思うのですよ!
まあ、兎も角、こんな無理難題が最初の試練って言うんだから、先が思いやられるけど、やるしかない!
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時の流れというのは早いもので試練開始から二十年たった。私は、やっと一割、出来る様になったと、感慨深く考えたところで、ふと体がふらついて、あれ?と考える暇も無く私の意識はプツンと途切れた。
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目が醒めると、何故か実家の自室に居た。私は神様達のせいで、甘えることの出来る存在に会えなくなっていたから、何故実家に居るんだろうと思ったけど、そんなの気にしてる暇は無い。
すると勢い良く、お母さんが部屋に飛び込んできて、いきなり抱き着かれた。
見るとお母さんは泣いているようで、何で泣いてるの?と聞くまでも無く、私は自分の死期を悟っていた。こう言うところも解るのが何となく嫌だと感じたけど、もう時間が無い。
「お母さん、私のお母さんで居てくれて、ありがとう。イレギュラーの代償とはいえ、親より先に逝く親不孝で、馬鹿で才能しか取り柄が無い私を、憶えておいてくれると嬉しいな。.....わた、し...次も..お....かあさ、ん...の.....むす、めが..いい..な。」
こうして、私は、眠りにつき、それと同時に私の、地獄の様な転生と修行の旅へと、旅立っていった。
これから、ちょっとペース上げようと思います