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Let's God ~シキガミ・オンライン~  作者: 外海響絶(げかいきょうぜつ)
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戦闘と称号獲得

Let's God


 「グガァァァアア」

 龍の雄叫びが洞窟の中に響き渡る。あまりのボリュームの大きさに仮装スペースの偽物の体のはずなのに鼓膜が破れそうだ。

 両手で剣を強く握りしめ八つ首の龍を睨みつける。龍の頭の上にはモンスター名なのだろう。《ヤマタノオロチ》と表示されている。

 剣を大きく振り上げると俺はヤマタノオロチの方めがけて空中を切り裂く、すると空気が切れるような音と共に斬撃がヤマタノオロチに向かって飛んでいく。

 飛んで行った斬撃はヤマタノオロチに命中はしたが全く効いてはいないようだ。だがヤマタノオロチを怒らせることには成功したようで二十メートルほどの巨大で俺に体当たりをしようとしてくる。

 洞窟が広いお陰で二十メートルの巨体が動き回っても崩れる心配はないようだがあんな体当たりをまともに受けたらひとたまりもない。

 俺は急いで駆け出すとヤマタノオロチの直進コースから外れた。どうやら、勢いはあるが巨体のせいで小回りは効かないらしい。

 斬撃を与えては体当たりを避ける攻防を何度か繰り返しているとまた俺の前に新しいウィンドウが表示された。

 『称号 龍と戦いし者・神獣と戦いし者・弱腰の回避野郎を獲得しました』

 「何だよこれ、弱腰の回避野郎って避けなかったらやられるだろうが!」

 ウィンドウの表示に文句を言いながら俺は称号を確認していく。

 『龍と戦いし者 龍系モンスターとの戦闘を一定時間継続すると得られる称号

  龍系モンスターに対する通常攻撃とスキルの威力が大幅に上昇する』

 『神獣と戦いし者 神獣との戦闘を一定時間継続すると得られる称号

 神獣に対する通常攻撃とスキルの威力が大幅に上昇する』

 『弱腰の回避野郎 戦闘で回避のみを繰り返す弱虫に与えられる称号

 自身のスピードステータスが大幅に上昇し《エクストラスキル》 紙一重の回避を獲得する』

 どうやら戦闘を長時間継続していたことで称号が得られたようだ。どの称号も今の現状、ヤマタノオロチと戦っている最中には役に立つ物ばかりだ。

 ウィンドウからヤマタノオロチに視線を戻すとさっきまでの体当たりとは違って何やら口の中が光っている。

 「なんだ……あれ」

 次の瞬間、ヤマタノオロチの八つの口から光の光線が吐き出された。光線が当たった部分は地面が溶けてしまっている。

 反応が遅れた俺は回避がいつもより一歩遅くなってしまった。レベルが初期の俺なら耐えられるはずもないと光線の直撃を覚悟したが紙一重のところで俺は光線を回避した。

 さっきの紙一重の回避の効果なのだろうと思い《エクストラスキル》の欄を見ると今日一番の驚きが俺を襲った。

 『紙一重の回避 回避に補正と加速が発生する』

 一見すると何ともないようなスキルだがこれが今までで一番のチート性能を持っていた。

 補正と加速が発生するということは回避が遅れたり、回避時に体勢が崩れても補正が働いて体勢が整えられるということだ。

 本当であれば回避出来ていなかったはずの光線を回避出来たのはこのスキルのおかげなのだろう。

 光線を吐き出し終わるとヤマタノオロチの体の色が黒だったのが赤く染まり出した。どうやら光線を避けられたせいで激怒しているようだ。

 するとまたまたウィンドウが表示された。

 「称号 八つ首の怒りに触れし者を獲得しました」

 ウィンドウを操作して詳細を表示する。

 『八つ首の怒りに触れし者 ヤマタノオロチを激怒状態にすることで得られる称号

 スキル《龍神化》を手に入れる』

 またまた新スキルが現れた。すぐにでも詳細を確認したいがヤマタノオロチの体当たりが直進してくるのでそうもいかない。

 紙一重の回避のお陰で楽々と俺は攻撃を回避して行く。

 そのせいで調子に乗っていたのだろうか、俺は回避をする直線に光線によって溶けた地面に足を滑らせ転んでしまった。

 二十メートルの巨体の体当たりが直撃して俺は後方の壁へと突き飛ばされた。

 HPバーがみるみるうちに減少していく。

 「ここからってところだったのに俺の負けかよ」

 あまりの悔しさに涙が出てくる、堪えようとするが現実のものではないこの肉体はそれを許してはくれない。

 HPバーが残り一割になった瞬間、減少がいきなり止まりウィンドウが表示される。

 『HPが一割に達したので龍神化が発生します』

 すると突然体が光に包まれた。あまりの神々しさに目を手で覆い隠してしまう。

 光が消え目を開くとウィンドウには龍神化のスキル詳細が表示されていた。

 『龍神化 残りHPが一割を切るとステータスが大幅に上昇する他、翼が生えることにより飛行が可能となる、龍神専用スキルが可能使用になる』

 これでまだ戦える、そのことに対する喜びで自然と顔は笑顔になっていた。今の俺のステータスは称号やスキルにより有り得ないほど強化されている。これならばダメージもヤマタノオロチに通るだろう。

 もう一度剣を握り直すと剣先をヤマタノオロチへと向けた。

 「さあ、最終決戦と行こうぜ!」

 

 

《龍と戦いし者》

龍系モンスターに対する通常攻撃、スキルの威力大幅上昇

《神獣と戦いし者》

神獣に対する通常攻撃、スキルの威力大幅上昇

《弱腰の回避野郎》

スピードステータス大幅上昇&エクストラスキル[紙一重の回避]を獲得

《紙一重残り回避》

回避に補正と加速が発生する

《八つ首の怒りに触れし者》

スキル[龍神化]を獲得

《龍神化》

残りHP一割を切ると龍神化する。ステータス大幅上昇、龍神化することにより羽が生え飛行可能になる、龍神専用スキルが使える

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