05‼
【オリジナルスキル:馭者】
操車
⦅付属スキル⦆
身体強化
軽量化
高速移動
⦅その他⦆
移動中、辺りが暗くなり動けなくなった。
何かないかとスキルを確認すると最後の行、⦅その他⦆が気になる。 ていうか、⦅その他⦆ってなんだ?こういうスキルがあるのか⁇と不思議に思い実行してみる。
「スキル、⦅その他⦆?………、違うのか。それ以外だと……」
スキルボードにある⦅その他⦆をタップ、すると一瞬色が変わったが、すぐに色が戻り、特に変化もなし。
う~ん?なんだろう、きっかけというか、取っ掛かりみたいな感じはするんだけど……。長押し?……違った。あとは押しながら「⦅その他⦆?」…あれ?点滅してる。あ、止まった。なんだ?押しながら何か言うのか?でも何を……。
試しに押しながら、
「光?…魔法?」
光だけだとフンワリし過ぎてる気がして、少し異世界風味を足してみた。そして、しばらく点滅していると……
『ピロリン♪
スキル:光魔法を取得しました』
「はぁ⁉」
「ムッ⁉」
「「えっ⁉」」
「あぁ、ごめん。なんでもないんだ。…………えっと、ステータス」
【オリジナルスキル:馭者】
操車
⦅付属スキル⦆
身体強化
軽量化
高速移動
⦅その他⦆
光魔法(New‼)
おい、リクエストしたらスキルが生えるのか?何でもアリなのか⁇ヤリたい放題か⁉
……よし、実験してみよう。再び⦅その他⦆を押しながら、
「う~ん、剣聖?」
実験ということで、ちょっと無茶気味なリクエストをしてみた。するとまた⦅その他⦆が点滅したが、すぐに、
『ピロリン♪
スキル:剣聖は却下されました』
うん、やっぱりハードルが高すぎたらしい。ただ、アナウンスで『剣聖は』って言った。つまりモノによるってことじゃないか?
他に良さげなスキルっていうと……
「あの、大丈夫ですか?」
「えっ?あ、はい大丈夫です!」
いかん、検証に夢中になり過ぎて状況を忘れてた。一応、手立てになりそうなものが見つかったし実験も兼ねて提案してみよう。
「あの、もしかしたら何とかなるかもしれないんですけど、試してみてもいいですか?」
「はい、大丈夫です。むしろお願いします」
「では、えっと…、ライト?」
「「「っ!」」」
どうすれば魔法が使えるのか分からなかったが、それっぽいのを唱えてみた。
すると見事に明るく光る玉が出る。周りが暗かったので、かなり眩しく感じるがコレは一番身近な家の蛍光灯くらいの明るさだろう。
「すごいです‼これで先にも進めます!」
とルルティアさんは喜んでいるが、さすがに蛍光灯レベルでの走行は不安過ぎる。周囲はそこそこ明るいが、少し離れた場所はすぐに薄暗くなっている。
なのでちょっと変更、いや別もの?にする。
「ヘッドライト」
「「「っ‼」」」
よし、成功。ある程度は指向性もあるし、これでかなり安全に進むことができるだろう。
「これなら、どうにか走れそうですね」
「は、はい。では申し訳ありませんが、よろしくお願いいたしますわ」
「よろしくお願いいたします」
「はい、承りました。それじゃ悪いけど、スライムさんも頼むな」
「ム!」
その後、ヘッドライトをもう一つ出してスライムさんが引く棒の左右に、あと少し上気味に向けてハイビーム仕様でセット。
どうせ対向車なんていないだろうし問題ないだろう。蛍光灯の方は置く場所もなかったので馬車の天井に。ちょっと眩しそうだったけど我慢してほしい。
「じゃ、スライムさん、出発だ!」
「ムッム~!」