表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

04‼

「な、なんだ⁉ これ大丈夫なのか⁉」


 スライムさんが馬の引く位置につき、俺が馭者席に座った瞬間、頭の中でスキルが起動とか言い出した。


 それと同時にスライムさんと俺、さらに馬車も光に包まれたぞ⁉


 さらに目の前に透明な板が出現し、スキルの内容が表示される。


【オリジナルスキル:馭者ぎょしゃ

 操車

 ⦅付属スキル⦆

 身体強化

 軽量化

 高速移動

 ⦅その他⦆


「馭者……これは………、すごいのか⁇」


 というか、パッと見は馭者か?と感じるラインナップと思えるのは俺だけか?いや、今はそれどころじゃない!


「と、とりあえずスライムさん!出発してくれ‼」


「ム~~‼」


 すると馬車はエラい勢いで走り出す!そして後ろからは「「キャ―――‼」」という声が聞こえたが、本人の命を守るためなので、頑張って耐えてほしい。




 ガラガラガラ‼と激しい音を立てながら爆走する馬車。しかし音に反して揺れが少ないような?


「スライムさん!大丈夫か?まだ走れるか?」


「ムム~ムム~♪」


「そ、そうか。じゃあ、もうしばらくの間たのむ。疲れたら言ってくれ」


「ム!」


 スライムさんの方は問題ないらしい。というか楽勝のようだ。


 あとは後ろの人達にいろいろ確認したいんだけど……。うん、スピードにビビってはいるようだけど、ちゃんと座って落ち着いてるな。


「ごめん!ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いま大丈夫⁉」


 こっちは外であっちは中だから声も大きくしないと通じそうにないんだよな。


「は、はい!何でございましょうか⁉」


「えっと、次はどっち…………、ていうか道わかる⁉」


「「……………………」」


「と、とりあえず分かれ道になるまで進みます!」


「「申し訳ありません…………‼」」


「え~と、スライムさん、ということで頼む!」


「ム!」



 さらにしばらくの間進んでいくと分かれ道になった。


 スライムさんも気づいてゆっくり止まってくれたが、この分かれ道、どうも左側の方が道幅が広く交通量が多い気がする。


 念のため、お嬢さん達に確認をとってみると、森の中なら大きな町などはないので広い道を進んで大丈夫らしい。なのでスライムさんにも説明すると「ム!」と了解してもらえた。


「あ、えと今更ですが俺、天原 翔と申します」


「まぁ、こちらこそ助けていただいたのに御礼が遅くなりまして申し訳ございません。改めまして先ほどはありがとうございました。わたくしは○○○公爵が長女、ルルティア=○○○と申します」


「わたくしはサラ=○○○、ルルティアお嬢様の侍女でございます」


「これは、ご丁寧にありがとうございます。」


 二人の女の子のうち、金髪でウェーブがかかったロングヘア―、すごく綺麗な面立ちで、かなりスタイルの良い女の子がルルティアさん。そして、黒髪でセミロングのストレート、少し冷たい雰囲気けどこちらも綺麗でスレンダーなサラさん。2人とも17~18歳くらい。……いかん、自分が40過ぎてるから女の子って言っちゃってるけど失礼だったな。女性だ。


「そうだ、今更なんですけど目的地ってどこです?」


「はい、公爵領の領都○○○でございます」


「あぁ、うん、○○○ですね。わかりました」


 嘘です。分かってません。ていうか行き先を聞いても分からなかったんだよな。失敗失敗。


 とりあえず、場所は分かっても道は分からんということで、森を出るまでは広い道なりで大丈夫だろうということになった。


 しかし………もうかなり暗くなってるんだよな………。


 時間は午後5時前、でも森の中だからかなり暗い。どうにか森だけでも出ておきたいんだよなぁ、あのワイルドカピバラさんと会わないためにも。


 その後、しばらく道なりに進み、いくつか分かれ道を過ぎると、いよいよ真っ暗になった。


 スライムさんも疲れはともかく見えないのは厳しいということなので、いったん止まり行程をどうするか相談をすることにした。


「う~ん、スライムさんとしては、ここまでにしたいようなんですけど」


「はい、夜道で明かりもなく馬車を進めるのはとても危険なことは承知しているのですが…………」


「ええ、わたくしもこのまま進むのは危険であることは承知してはいるのです。しかし逆にここで一夜を過ごすのも…………」


「あぁ、俺もここで夜を明かすのは不安なんだよなぁ、アイツらいるし…………」


「「そうです(わ)ねぇ…………」」


 正確な名前は分からないが、どうやらワイルドカピバラさんという危険な存在がいるということは一致しているようだ。


 しかし、なんかいい方法ないのか?異世界でスキルがあるのに…………


「そういえば、お二人のスキルでどうにかなりそうなものはありませんか?あ、失礼な質問だたら申し訳ありません」


「いえ、大丈夫ですわ。ただ、残念ながらわたくしも使えそうなスキルはございません…………」


「そうですね、わたしもこの状況で役に立つスキルはありませんね…………」


「そうですか…………。う~ん一応見てみるか。ステータス」


【オリジナルスキル:馭者】

 操車

 ⦅付属スキル⦆

 身体強化

 軽量化

 高速移動

 ⦅その他⦆



 このラインナップだけだと、むしろ武闘派なんだよな、馬車に乗らないと発動しないから意味ないっぽいけど…………。ん?この、⦅その他⦆ってなんだ?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ