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給食のおばちゃん。

作者: 環道遊星

僕はあまり給食は好きじゃない。

家で食べるときは、好きなおかずを好きなだけ食べれて、嫌いなのは食べなければいい。

ところが、給食は違う。

確かに残せばいいのかもしれないが、ちょっと調子に乗ってる奴らが食えよ。などと言ってくる。

そして一番うるさいのは...

「お残しは許しまへんでーー!!」と叫びながら入ってくるあの人。

いつの時代だよ。といつもつっこみたくなる。

週に一度はクラスに来て、ちゃんと野菜も食えだとかこれは体にいいんだとか言ってくる。

そう、言わずと知れた給食のおばちゃんである。

そして今日は給食のおばちゃんの日なのだ。

四時間目終了後、僕らは手を洗って席に着く。

給食が配られるのをおとなしく待っていると、ドアが勢いよく開いた。

「お残しは許しまへんでーー!!」

「唾が飛ぶから叫ばないで下さい。」

おばちゃんは一瞬にしてきょとんとしてしまった。

ナイス、先生!と心の中で叫ぶ。

そう、冷たい言葉を発したのはうちのクラスの担任である。

「...今日のメニューは焼きそば、サラダ、豚汁、リンゴだよ!残さず食べるんだよ!!」

おばちゃん立ち直ったな。

「叫ばないで下さい。」

相変わらずだな、先生。

先生もおばちゃんは嫌いらしい。

しかし...僕はリンゴは嫌いだし、この手のサラダも好きじゃない。

そしてこの焼きそば...なぜこんなに青のりが入ってる!?

そんなことを心の中で一つ一つつっこんでいると、いつの間にかみんなが食べ始めていることに気づく。

食べるか。

僕はおばちゃんが栄養に関して色々言っているのを適当に聞き流しながらなんとか完食した。

おばちゃんがなんか近づいて来た。

「あんた、意外とよく食べるのね。」

僕が苦笑いすると、おばちゃんは叫んだ。

「あんた、歯に青のりがついてるわよ!!」

「焼きそばに青のり入れまくったの誰だよ!!」

やばい、あまりの理不尽さについつっこんでしまった。

「唾が飛ぶから叫ばないでください、二人とも。」

「...すいません。」

僕まで怒られたよ、てかおばちゃんはなんで謝んないだよ。

それどころか僕のこと見て笑ってるよ、この人。

...ていうか、しらけた。

誰もしゃべらない。

僕らの方を見てるだけ。

僕は沈黙に耐えきれず、席に座った。

するとおばちゃんもそこらへんを見て回るようにうろうろし始めた。

鐘が鳴る。給食が終わる。

今日の僕の苦痛はこれで終わったようだ。



そう思ったのに。

なんで...なんで、

「なんでここにおばちゃんがいるんですか!」

「若いのに細かいことを気にするんじゃないよ!!」

給食後、今は昼休み。

僕らは健全にバスケットボールなんぞしていたのに...

おばちゃんが僕の手からボールを奪ってダンクシュートを放ったのだ。

正直言ってびっくりした。ていうかあの人は何がしたいんだろう。

「野菜シュート!!」

...意味が分からない。

どうしよう、本当に。つっこみどころが満載すぎて困る。

鐘が鳴る。昼休みが終わる。

これで本当に今日の僕の苦痛は終わったようだ。




なんて油断したのが馬鹿だった。

なんで...なんで、

「なんでおばちゃんが板書してんですか!」

「唾が飛ぶから叫ぶんじゃないよ!!」

「あなたも叫んでるでしょう!?」

本当にわけが分からない。

多分この後も僕の苦痛は続くのだろう。

勘弁してよ。

最後まで読んでもらえてうれしいです。

最後の締めがうまくいってない気がしますが...甘めに見て下さい。

完読して下さり、本当にありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 読ませていただきましたー ご自分で後書きに書かれているように終わり方が上手く締まっていないのと、特に山もなく落ちもなくといった感じがしました。 給食のおばちゃんとか先生とかが良いキャラを…
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