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プロローグ

森のはずれに崖がある。


山の一部の地盤が陥落してできた急峻な崖だ。

むき出しの地層にまばらに草木が生えている程度で、上空から見下ろすことができたならば、たぶん緑の森の中でここだけが目立って見えることだろうがそんなことができる動物はそう多くはない。


街道からも少し離れたその場所を訪れる者はあまりいない。


切り立った凹凸の少ない滑らかな斜面だ。

そこに1つだけ、拳ほどの大きさの石が顔を出している。

石は長年風化と侵食によって少しずつ土中から露出してきた。


その日はひどい雨で、山肌にはいつもは無い何本かの細い川ができたほどだった。

崖にも多くの水が流れ、やがてあの拳ほどの石の周りも削られ、ついには崖を離れ地面に転がり落ちた。



石が転がり落ちた後の穴には濁った水が溜まり、そこに泥水の中を漂い、穴の天井に上がっては天地の別もなく穴の中を這い廻る黒い影が生まれた。

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