ご
現実の国名をそのまま捩ってます
夕食の間に話した内容から、ミライはユウとは違う国から来た可能性が高い事が判明した。夕食を終えたら、明日の森の探索とどの様な町があったかなどを話す事にした。
食事を終え、片付けが終わった後、ユウはお湯を火にかけて、二階に上がって折り畳まれた紙と本やノート、インクとペンを持って来た。席に着いて、二人はお茶を飲みながら話を始めた。
「上から世界的地図と、姉さんが持っていた本を持って来ましたから、これで、どこの国か調べられると思います。後、気がついた事とかノートに纏めていきましょう。」
机の上に地図を広げ、真新しいノートを開いた。ミライは、広げられた地図を見ていたら、形が違う事に気がついた。
「え、それ、どこの地図?」
「世界地図ですけど、どうかしました?」
大陸の形が自分が知っているのと違うのだ。国の名前を見てみた。知らない文字である。だが、何故か読めるのだ。だが、やはり知らない国の名前ばかりである。
「あのさ、この字は何処の国の言葉?いや、日出国と違う国なのはわかってるんだけど、漢字やアルファベットじゃないから、少なくとも日出語や西部語とかじゃないよね。」
「漢字?アルファ…?ああ、これはブラッサム国の言葉だよ。」
ユウは地図の一部を指差して、ここにある国と教えた。ミライは、駄目元で自分の知っている国の名を聞いた。
「あのさ、日出って国知ってる?西部国とか…」
ユウは横に首を振り知らないと答えた。そして、地図を見て、ミライが言った国を探したが載っていなかったのを確認した。
「これ、世界地図なんですが、記入漏れ?小国すぎて載っていないのかな?」
ユウは首を傾げながら本も確認する。載っていないようだ。
「多分違うと思う。」
ミライは小さく呟いた。ユウはその声を拾ったのか、どうしたのか、と声をかけた。
「こんな事起こりうるのか、わからないけど、地図が違うの。世界地図の形が…他にも、知っている国がない。文字も知らない文字、そして何故か知らない文字なのによめる。」
地図が一部だけで知らない国の名前、知らない文字だけなら、まだこの世界の何処かに自分の国があるのだと思える。世界地図なのに大陸の形が違うし、有名な国もない。何故かわかる言葉。これは、この世界は違うということだ。私が暮らしていた世界ではないのだ。
ユウに自分が導き出した答えを聞かせた。