よん
伏線張るの難しいです。
下の階からの良い匂いで目を覚ましたミライは辺りを見回した。
「……ここどこだっけ…?」
暫くはボーとしていたが、頭が冴えてきたのか、漸くどこに居るか思い出した様だ。
「そうだ、ユウ君に部屋借りてるんだった。あれ?」
ミライは机の上に伏せてある写真立てを見つけた。机に歩いて行き、写真立てを起こした。そこには黒髪の少女と深い海を思わせる青い髪の少年が写っている。黒髪の少女は少年よりも年上で、今のミライと同じ位だろうか。ミライが写真を見ているとコンコンとノックの音がし、「起きてますか?」とユウが声をかけてきた。ミライは起きていると返事をして写真立てを元に戻すとユウが中に入って来た。
「少しは休めました?お腹空いてますよね。ご飯食べましょうか。」
と、二人は部屋から出て一階へ降りた。
二人は席に着き食事を摂る。かちゃかちゃと食器の音が響く。ユウは、そういえばと切り出した。
「ミライさんの服ってここら辺じゃあまり見ない服ですね。」
「この服、学校の制服だよ。珍しい?」
ミライは普段から着ているので珍しいくは感じなかったが、ユウは違うみたいだ。
「はい、ここら辺では、教会や少し大きい町が開いている学校で基礎学習を学ぶんです。格好も普段着ですから制服とかないですね。」
「へー、私服なのか、学校も小学校や中学校とかないんだね。」
いつも制服だから私服の学校も良いな。と話すと、ユウが、小学校、中学校ってなんですか?と、質問をする。
「そうだね。ユウ君が言ってた通り学校だよ。小学校、中学校、高校、大学などがあってね。小学校や中学校は事情がない限り必ず教育を受ける場所だね。そうだ、そっちの基礎学習を受ける場所って考えてよ。高校からは、勉強するかは本人が選択できる。大抵、高校まで勉強しに行くよ。大学は専門的な事とかを学びたい人とかが行くんだ。」
ミライは説明した。
「そうなんですか。あれ?」
ユウは疑問を感じた。
「ミライさんは、小学校とかがある町から来たんですよね。」
「そう、教会とかでは学ばないよ。あれ?」
ミライも疑問に思った。ユウは続けて、自分の国とミライが話した内容をまとめた。
「この国は基礎学習が終わったら、勉強がしたい者は王都にある学院に行くんです。学院の生徒はミライさんみたいな服を来ている人がいるんです。ミライさんの住んでいた所は、基礎学習が終わったら高校、大学に行くんですよね。」
「そうだね。そういえば、教会では勉強しないな。私のいた国は。」
ミライは思い出しながら答える。
「僕、ミライさんの服を見て、学院の服かと思っていたんです。だから、王都から着たのかと。王都には小学校や中学校があるのかと思ってたんです。学院は有名でも基礎学習の学校の名前とかは知らないので…高校、大学と聞いて可笑しいって気が付きました。」
この国には高校や大学はない。とユウは言った。そして、考えられる事はこの国ではない所から来た可能性が高い。