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第一話 天使メル
この日は私、天使ソフィアの娘であるメルの小学校入学式でした。学校の体育館で式を終え、各クラスの教室まで親子で移動し、私達保護者は部屋の後ろから子供達の様子を見ていました。
「それでは皆さん、元気よく順番に挨拶をしてみましょう! まずは出席番号一番の天使メルさんから! ではではどうぞ!」
娘のクラスの担任となる先生が娘を呼ぶとメルは立ち上がった。
「はじめまして。わたしはてんしのあまつかめるです。よろしくおねがいします」
この時の私は自分を天使だと思い込んでいる娘がただただ可愛い! としか思っていませんでした。