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時の神、一マス。  作者: 竹中雫
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その日は、突然

読んで頂ければ光栄です。

出来れば評価とレビューのほうをよろしくお願いします。

 春になり、桜の花が風に乗せられ、青い空に吸い込まれてゆく。今年の4月から、僕は中学校の最上級生になった。この2年間よくぞ頑張った。これからの中学生ラスト1年のことを考えると、色んな事が脳に浮かび上がってくる。生徒会、受験、責任感、緊張感。(何か、ネガティブだね。)やはり、最上級生といえば、受験が大事である。受験なんか受けたくなくけど、それでも高校にいきたい。でも僕は、、僕らは、大人の圧力から逃げたい。が、何かで気を紛らわすことしかできない。いくら大人の言葉からは逃げることが出来ても、重圧から逃れられないのだ。ゲームをして紛らわすひと、テレビみて紛らわすひと、漫画読んで紛らわすひと、音楽きいて紛らわすひとなど、さまざまだ。だが、僕の場合、外の景色の無限に続く青空のその先にある、何かを見つめている。何かを見つけるわけでもなく、どーなるわけでもないのだが、僕はこれが一番気持ちが落ち着く。

 空はいつでも色んな顔がある。元気な日は晴れの日。暗いときは曇りの日、悲しいときは雨の日。空を見ていて飽きることなどない。空を見つめながら登下校をして家に帰ると、親からのストレスに苦しむ。勉強しろだの宿題しろだの、あーだの、こーだの。神様様みたいにときをいじれればいいのに。そう思ったこらからだ。僕の人生に時計が見え始めたのはーー

 神様になって時をいじりたいといとつぶやいた日の夜、僕は不思議な夢を見た。周りには壁も床もなく、全体が明るい。そこには大きな像がたっていた。そこから低い声がおそらく僕に語りかけてきた。まるで、頭に直接話しかけてくるかのように。(君は時の流れを信じるかね。)突然の問いに訳がわからず(、、、はい。)と言った。その直後、無数のシャボン玉のようなものが突如あらわれた。シャボン玉のようなものの中には、僕が写っていた。それぞれのシャボン玉には、それぞれ違う僕が写っていたんだ。そして声は僕に(君には、素質があるの。)と言って、夢から覚めた。その後のことはよく覚えていない。時計を見るとすでに8;30だった。(ヤバッ!)すぐに制服に着替えて家を出る。晴れているわりにはなんだか少し暗い。だが、寝坊したせいで遅刻しそうになっているため、それどころじゃなかった。自転車を漕ぎつつも、信号無視はしない。校門が閉められる直前にギリギリで入ることができた。ホッとして今日の空を見ようと思って上を向いた。僕は目を見開かずにはいられなかった。全力でこいできて切れた息も、瞬間的になくなり、顔からは冷や汗が出るのをやめてくれない。顔はひきつって笑っているのが自分でも分かる。空には、デカイ、、、とてつもなく大きな時計が浮かんでいた。(なんっじゃこりゃーっ!)僕は脳内onlyでツッコミ、とりあえず深呼吸しようと思ったら、授業開始のチャイムがなっちゃった。不思議な時計よりも、僕のクラスの番人(学年主任)のほうが恐ろしくて、急いで教室へと向かうと、教卓に番人はいなかったため安心して、自分の座席に視線を向けると、番人は座っていなかったとさ、めでたしめでたし♪では、ありません。番人の代わりにごっつい担任さん、合田 剛が座っていたのだ。僕と先生の目が合う。とりあえず何かしゃべらないと、、、(お、おはよーーーございます先生。)すると、先生は立ち上がり(おはようございます、加藤くん。ところで、何でチャイムが鳴った後に来るんですか。無断欠席かと思って心配したぞ。)や、ヤバい。どーしよ、助けて、誰か。ぼっーとしていると、扉の方から嫌な殺気を感じた。このオーラは、番人!!扉の方に体を向け、深々と頭を下げた。(お、おは、おはよ、おはよーござい、ます。ばん、、、、古林先生。)(あぁ、おはよう。)女性とは思えないほどの低い声だ。(、、、ところで、君は言うべきことがあるだろう?)(遅くなってすいませんでしたー!)そう言うと、番人は、嬉しそうな顔をして、(まぁ、顔を上げろ。今日は気分がいいから、この教室の居残り掃除だけで許してやろう。)(あ、ありがとうございます、、。頑張ります。)クソっ!最悪だ。この番人ババアは遅刻したものを見つけると、すぐにペナルティーを与えてくるんだ。教室の居残り掃除なんて、甘い方だ。最悪の場合、放課後全教室を掃除させられる。だからついたあだ名が、番人。ヤバーイ、誰か。俺を助けてくれ~。そう願うと、周りの動きが止まった。人の動きだけじゃない、時計の針も、とまってしまっているのだ。そして、人の動きや時計の針が巻き戻しでもするように、逆に動き出した。僕も込みで。場所も全て、何もかもだった。そして、再び動き出したーー

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