冷たいスポーツドリンク
海岸線を歩く二人に太陽の日差しは容赦なく照りつける。
アウトドア派の二人だが流石にこの暑さにはまいってしまうので、少しでも涼しいデートをしようと海辺へきたのだ。
日差しは確かに強いがよく吹いている海風が暑さを和らげてくれていた。
ひとしきり歩いたあと
「喉乾いたでしょ?飲み物買ってくるからちょっと待ってて」
と彼はいいながら歩いている途中で見つけた自動販売機へ向かっていった。
彼を待つ間することもない私は真っ直ぐに海を見つめていた。
ふと気がつくと頬に冷たい感触が伝わっていた。
びっくりした私は驚きながら後ろを見ると、冷たい飲み物を持った彼が満足そうな笑顔を浮かべていた。
「汗をかいたからスポーツドリンクにしたよ」
そういって無邪気な笑顔のまま飲み物を渡してきた。
驚かされた私は不満はありつつも一応、お礼を言いながら飲み物を受け取った。
隣で無邪気に飲み物を飲む彼を見ると怒る気にもなれず、むしろほほえましく思う私はスポーツドリンクを飲んで喉の乾きと心が満たされていった。