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異世界生活(調査)

副作用の効果を大きく変更しました。申し訳ありません。



今日はこの前生まれた疑問について調査しようと思う。



【能力を使いすぎると副作用は生まれるのかどうか】


これに関して調べていこうと思う。


ただ、この左目だけは除外させていただく。


常時発動しているこの目は副作用らしきものは一切感じないからだ。


まぁ、他人に気を許せなくなったのは、ある意味副作用とも言えるが。



さて、副作用があるのではないかと疑問を抱かせた【竜崎誠】について語ろう。



竜崎は元いた世界では大人しいやつだった。

俺と同様周りから暗い人だと思われていて、いつも本を読んでいた。


俺にとってはそれくらいしか知らないし、他のクラスメイトも同様にその程度しか彼を知らない。



だから彼は元々あんな行動をする人物だったのかもしれないが、それにしても劇的に変わりすぎていると思う。



さて彼に付いてはこれぐらいにして実験を始めよう。



俺は表向き《よく見える目》という能力を持っている様にしているが、実際この世界に来て与えられたのは《空を飛ぶ》能力だ。



今回はこの《空を飛ぶ》能力を使い実験しようと思う。



実験は訓練が終わり部屋に戻ってから始める。



部屋に戻ると1mだけ浮上し寝る前までその状態で過ごす。



毎回時間はバラバラだが、凡そ2時間ほど飛んでいる。


ただ、それを毎日していてもこれといった副作用は見受けられなかった。



次の実験は休みの日に行い、より長い時間飛行をした場合を調べてみた。


休みの日は図書室に向かっていたが、竜崎達に阻まれてしまっている為好都合とも言えた。


飛んでいる間は学校の教科書を読みながら暇を潰していた。



朝昼の食事の為に部屋を出る以外はずっと飛び続けた結果、副作用が確認された。



それは飛び続け、夕食の時間になり食堂に向かおうとした時だった。


飛ぶことを辞め、地面に降りた。やはり副作用らしき物は感じられない。

初めは俺の予想が外れたのだろうか?そんな考えが過ぎた。

予想が外れる方が良いのだが、では竜崎は何故あれほど性格が変わったのだろうか?強い能力による気持ちの昂りが原因なのか?


そんな事を考えていると足元にあった鞄に躓いてしまった。


コケはしなかったが、タタラを踏んだ事で、ある事に気付いた。


なんか鞄重くね?


足が引っ掛かったにも関わらずピクリともしなかった鞄に違和感があった。


そこで足元にある鞄を持ち上げてみる。するとズッシリとした異様な重さが両手に伝わってきた。


鞄が急に重くなったのか?


いや、そうなる理由がない。ならどうして?


そしてふと頭にあの疑問が浮かんだ。


【能力を使いすぎると副作用が生まれるのかどうか】



「……そうか、鞄が重たくなったんじゃない。俺が軽くなったんだ。」



サーっと血の気が引く様に感じた。体重計はない為、代わりにベットに身体を乗せてみる。体重によって生まれる沈みが何時もよりも小さい様に感じた。


いや、誤魔化すのはやめよう。明らかに小さくなっている。


つまり、現時点ではあるが竜崎と俺少なくとも2人の能力には副作用があるという事が分かった。


恐らく皆の能力にも有るのだろうが、今は事実だけを確認しよう。彼は性格が変わり俺は体重が変わった。


更に俺の場合体重が減る事で筋力もかなり落ちている様だ。見た目の変化が無い事が恐らく今まで気付かなかった理由だろう。


つまりこの副作用は時間経過で治る……はず。


ただ、伸びすぎたバネが戻らない様にこの副作用ももしかしたら…………


だらだらと汗が吹き出てきた。少し食事に行く時間を遅らせて観察してみることにした。


30分後変化なし。未だに重い鞄を持ちながら落ち着けと自分に言い聞かせるも不安がつのる。


1時間後 少し変化あり。鞄が軽くなった気がする。ただこれは俺がこの重さに慣れただけかも知れない。 不安により大声をあげたくなる衝動に駆られる。そんな時にメイドがドアを叩いてきたので心底びっくりした。どうも俺が来るのが遅い為呼びにきたらしい。

用事があり遅くなる旨を伝えると去って行った。


2時間後 変化あり。鞄が大分軽くなり恐らく元の重さになった様に感じた。不安からの解放によりへたり込んでしまったが、安堵の溜息が出た。




今回の結果、懸念の通り能力使用による副作用が存在する事がわかった。




ただ、今回は長時間能力を使っていたとは言え、体重がどれ程減ったかもわからないし、更にどう使えばどれ位の副作用が現れれるのかは未だ不明である。



しかしながら、副作用を恐れてこの能力を使わないと言う選択肢はあり得ない。


だから、これからは能力の副作用を抑える、または能力を補う様にすれば恐る必要はない。


幸い魔法はかなりの融通がきき、加えて俺は攻撃魔術以外なら割と得意だ。













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