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経過発表おおおおおお!!!!

タイトルは言ってみたかっただけです。


異世界に来てからとうとう一ヶ月経った。


ここに来てからの一ヶ月はある意味人生の中で一番充実しているとも言える時間だった。



今まで部活に参加もせず帰ってはゲームやアニメを見て時間を浪費し続けていた俺が、死にたくないという思いから小学校以来、全くしてこなかった運動をしている。



まぁ、運動と言うよりは訓練だとは思うが。



骨と皮だけと言うほどガリガリではないものの、周りより細身であったこの体は今では腹筋は割れる一歩手前程になり、足や腕の筋肉もスポーツ選手の様に筋肉が発達し始めていた。



こちらに来て手に入れた身体能力のおかげで、昔ならバテてしまう程の運動でも易々とこなせたのが要因だと思う。



筋肉が付いたおかげでほんの少し、身体能力も向上したが、劇的な変化はなく、何というかやっと身体の作りが、身体能力に追いついたって感じだ。



身体の変化もなく身体能力が上がった事や筋肉が付いたのに変化が少ない事、そして未だ一ヶ月しか経っていないのにここまでの筋肉が付いた事を含めると、時間が出来たら調べるべきなのかもしれない。




さてと、身体の事はこれくらいにして次は武術と魔術に関して話そう。





武術にて適性のあった弓と槍は今の所順調に伸びている様に思う。


弓は和弓の様な長距離から狙撃する大きな弓を使用し、

槍は西洋の騎士が使っていた様なとても重い槍ではなく、飾り気のないただ真っ直ぐな直槍を使用している。


この二つを使う理由はこの目の力と上手く合わせる事が出来るからだ。



弓に関してはこの目ならどれ程の距離でも見ようと思えば見る事が出来るし、槍は相手の動きを察知して避ける為にも重い槍は使用せずに、出来るだけ軽い槍にしようとした結果この二つを使っている。



次に魔術に関して話そう。


魔術は光と風に適性があった。

光の魔術は攻撃と言うよりは撹乱や逃走用の魔術に特化していて、風は移動系の魔術に特化した形で伸びている。



魔術は想像によって様々な形を作れるが、その作るに際しての想像は人により得手不得手があり、俺の場合は攻撃魔術をあまり使えこなせず、逆にそれ以外の要素が伸びている。




では、次に図書室の件について語ろう。



これに関しては色々と行き詰まっている。


図書室に行ったのは最初を含め4回であり、その内3回は王女達がいた。


王女達は俺が部屋に入ると最初に座っていた中央の席に既に座っていて、俺を見つけるとこちらに来いとジェスチャーで伝えてくる。


気付かないフリをしようとも思ったが、後でな何があるか分からないので逆らう事もできずに言われるがまま着席をしてしまう。


座ると後は最初と同じ様に会話が始まり本を一冊程度しか読めずに時間切れとなってしまっている。



こう言う事が3回もあった。



恐らく、彼女達にとってその日は図書室で過ごすと言うのがルーチンとしてあるのだろう。



俺は3回も彼女達に会っていたので、もう行きたくはなかったが、一冊でも多く読んで知識を得たかったのだ。




そうして、4回目の休日に図書室に向かったのだが、図書室自体に入る事ができなかったのだ。



理由はクラスメイトの妨害だった。



少し話は脱線するが、王女に心を射抜かれた男子女子の中には、熱狂的な王女への執着を持つ者達がいた。



そいつらは、王女をストーキングしたりと割と犯罪者まがいの事をしていた。



そんなある日、彼等はは見てしまった。

王女がいる図書室に俺が入っていくのを。


最初は偶然かも知れないと見逃されたが、二回三回と回数を重ねた事により彼等が言う『敵』として見なされる事になった。



ここでやっと話が戻り、4回目の休日に図書室に行こうとした俺を彼等は妨害した。


彼等の妨害は至ってシンプルで恫喝だった。



部屋から出た俺を待ち伏せていた彼等は俺を押さえつけ、地面に叩きつけた。



彼等のリーダー格である【竜崎誠】は自分の能力である《身体の一部をドラゴンの体に変える》を使い、腕をドラゴンの腕に変えて俺を締め付けながら


「彼女に近付くな」


と脅してきた。


流石にそんな状態では反論も何も出来ずに只々頷くしか出来なかった。


彼等は頷いた俺に納得したのか直ぐ帰って行った。


方向からして図書室に向かったのだろう。


身体をキツく締め付けられた為、服の下には赤く跡が残っていた。



その跡は少しづつ消え始めているが今でも残っている。



今でも思い出せば怒りが込み上げてくるが、1人ならまだしも何人も相手にするのは無理だと分かっているので、我慢する事しか出来ない。



休日に図書室に向かう事が完全に出来なくなり、本を読めず少々困っていて今はどうやったら本が読めるかを考えている。



さて、最後にこれについて語ろう。



俺のクラスメイトについてだ。



クラスメイトはいくつかのグループに別れて行動している。



《銃火器を作る》能力を持つ坂本学を中心にした通称【現実逃避組】




《伝説の武器のコピーを作る》能力を持つ如月賢人を筆頭にした通称【勇者組】




《人を癒す》能力を持つ神崎由紀を中心にした通称【引きこもり組】



先程も記した《身体の一部をドラゴンの体に変える》能力を持つ竜崎誠を筆頭にした通称【狂信者組】




そして最後にどこにも所属していない残りの者達【はぐれ組】



今はこの5つの組に分かれている。最後に関しては他の4つと意味合いが違うが、大体はこんな感じだ。



まず始めに【現実逃避組】について語ろう。


彼等は男子が大半で、此処に来た事を夢の出来事のように感じていて、言わばゲームの中にいると思っているのだ。



そのせいか何故か彼等は此処で死んでもまたやり直せるなどと考えている為、訓練においても割と危険な事をよくしでかす。


彼等のトップである坂本学はオタクであり、こういったシチュエーションを幾度も妄想したと豪語していた。


次に【勇者組】はその殆どが、あの王女に惚れた男子で構成されていて、本気で魔王を倒そうと日々努力している。



ただ、彼等は世界を平和にする為に戦おうとしている訳でまはなく、王女に良いところを見せる為に戦っている。



なので、偶に王女が訓練を見学しに来ると我先にと、良いところを見せようとして本気を出して相手を叩き潰そうとするので怪我をする事が多い。


彼等のトップである如月賢人は自分の能力をコピーではなく借りるといって自身の能力を偽っている。




次に【引きこもり組】について語ろう。


引きこもり組は先ほどの2組とは違い女子が大半を占める。


この組はこの異世界に連れられた恐怖に慄き部屋を出ないで閉じこもっている者達を指す。


訓練には出てはいるものの成果はあまり出ていない様に感じる。


しかしながら、彼女らの能力は主に後方支援の物が多く、それほど訓練しなくても良いのかもしれない。




さて次は【狂信者組】について語ろう。



彼等曰く、あの王女は神であり、自分達はその神の使いであると話している。



本気でそう思っているので、冗談だと思ってからかった者を袋叩きにしていた。



彼等のトップで溢れ竜崎誠は元はおとなしい性格で、あの能力を使い始めてからは妙に攻撃的になっている気がする。



まるで彼自身がドラゴンになっているかの様に………………もしかして、





もしかして能力を使い続けると副作用があるのか?


いやこの目を使い続けているが、そんな予兆はない。



ただ、異世界に来たとはいえあれ程性格が変わってしまうのも可笑しい。


この件も後で調べておこう。



少し脱線したが、最後の【はぐれ組】ほについて語ろう。



此処には俺も入っていて他に2人程いる。



1人は西村影也

彼は真面目に訓練をしているが、あまり王女にも魔王にも興味ない様だ。


もう1人は相川優奈

彼女も同じ様な感じでどちらにも興味はない様子に見えるが、どうやら王者に嫉妬しているようだ。

クラス1の美少女の立場を奪ったことに対して対抗心を抱いている様だ。


相川の方はともかく西村は俺の様に王女の危険性に気付いた者なのかもしれない。


だが、違う可能性もあるので、慎重に事を進めようと思う。


前までならすぐさま心を読んで確認できたが、この世界に来てからクラスメイトの心が読めにくくなっている。


いや、クラスメイトだけでなく此処で働いている騎士やメイドの心も見難い。



理由として考えられるのは、前の世界には存在しなかった魔力なんじゃないかと考えている。


確証もないし、確認のしようがないので深くは気にしないが。


さてとこれぐらいかな。



いくつかの進歩といくつかの疑問が生まれた一ヶ月だった。




披露式が、後二ヶ月しかない事も踏まえながらこれからも前に進んでいこうと思う。


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