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異世界生活Q&A


彼女達に質問できたのはそれぞれ一つのみ。


カンナ・ミツルギは日本人なのか?


専属メイドとは何か?


トーマス・アルカードとアイリス・アルカードの関係は?


まず一つ目の質問についてカンナ・ミツルギはミツルギという名前ではあるが日本人では無いという事。


祖先は日本人でありこの世界に呼ばれて来たという事。


祖先は勇者として魔王討伐に参加して大きな功績を挙げたという事。


そして彼女の祖先は日本に帰らず貴族としてこの世界に残ったという事。


以上の事柄を教えてくれた。おかげで、彼女の話から討伐を果たした勇者の待遇はトーマスから聞いた話と同じなのが分かった。



しかしながら、彼女が嘘をついている可能性は考えられるし、加えて彼女はあの王女の幼馴染であることを考えれば、話半分に聞くのが良いだろう。


さて、次の質問についてだ。


マリア・テレジアが言った専属メイド。前々から気になっていたので、これ幸いにと彼女自身に質問した。


彼女曰く、専属メイドとは生まれながらにしてメイドとして育てられ、幼少の頃からたった1人の主人に仕えるメイドとの事。


彼女は簡潔に質問に答えてくれたが、若干熱が篭った喋りをしていた。


彼女は専属メイドの仕事に誇りを持っているようだ。



では、最後の質問についてだ。


トーマス・アルカードとアイリス・アルカードの関係。


この問いに彼女は自分達は兄妹だと教えてくれた。



この世界で最初に出会い、自らを勇聖教の枢機卿と名乗り、俺達をこの世界に呼んだトーマス・アルカード。



彼の心が見えなかったのも彼女の兄妹だというなら納得できる。



こうして3つの質問が終えると彼女達との談笑が始まった。



気を使いながらの談笑はとてもストレスが溜まるものなのだと初めて知った。



そうして王女達との胃が痛くなるような図書室での時間を終えて俺は自室に戻った。


フラフラとした足取りでベットに倒れた。


ふんわりとしたベットの柔らかさに心が、安らぐのを感じながら目を瞑った。


次に意識を取り戻したのは夕方に差し掛かる頃だった。



寝た事によりゆとりを取り戻した俺は今日のことを振り返り、ある事に気付いた。



彼女達のせいで本を全く読めていない事を。



時間もかなり遅くなっていてもう図書室は開いていな時刻で、今日はもう読めそうにない。



時間を無駄にしてしまった事を嘆きつつも、次の機会に読めば良いかと楽観的な気持ちもあった。



そんな気持ちが良くなかったのかもしれない。






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