夜の街の日
夜の街を二人で歩いて行く、学園の寮へと向かって。人一人さえ見られず街灯の明かりと蠢く人形共だけで街の場景を作り上げている。
普段は人々の静穏な賑わいと精彩の光によって街の景色を作り出し輝きを見せるのだが今は違う、まるで死んでいる様だ。
夜にもなれば学園の講師達は引き上げ、人形の脅威から街の人々が護られる事は無くなる。一層危険が増す時間帯だから致し方が無い、誰も好き好んで夜に外出しようとは思わないだろう。
「……静かだね、まるで世界に僕達2人だけしかいなかった時みたいだ」
あの浮島で自分達が天使だった頃の記憶を覘かせたシフォンとエンゼルは天使の心と人間の心の統合を果たした。その引き継がれた記憶で今の状況を見て僕が思い浮かべた言葉だった。
「ちょっと、変な例えしないでよ! あの頃の私達はこんな薄気味悪い静けさなんてなかったよ。もっと心地の良い雰囲気だったんだから」
「あはは、ごめんごめん。それにしても、何処にでも沸いて出てくるね、この人形達は」
彼方此方で奇妙な動きを見せつつ蠢きながら、こちらの様子を窺っているのか、何体もの人形がゆっくりと近づいてくる。本当に気味が悪い、その一言に尽きる。
「近寄れるものなら近づいてみなよ」
エンゼルの言葉の挑発を理解してか偶然か、一体の人形がこちらに音も無く飛びつこうとしてきた。
だが、それも叶わず彼女の心の力を纏う副次効果による円蓋状の光の壁に衝突し、その瞬間に弾き飛ばされ消滅した。
――今思えば、僕だけが彼女の力に吹き飛ばされなかったのは彼女の心が僕を受け入れてくれてたからなのだろうか。
「さてと、エンゼルだけに格好は付けさせないよ。僕だって、もう力の使い方は理解できてる!」
僕は片腕を振りかざし周囲に重力を展開する。
「……潰れなよ」
頭上で手の平を広げ、拳を握りしめた。次の瞬間、周囲を取り巻いていた重力が空間を力強く押し潰し重圧で人形達を形無く圧殺し消滅させて見せた。
今ので周囲にいた人形達は全て片付ける事に成功したのだった。
「さすが、シフォン。もう、心の力はお手の物だね!」
「うん、もう自分自身に負担を掛かるような使い方にはならないよ」
今の一挙手一投足を見たエンゼルは、賞賛の声を上げシフォンを褒め称える。そして二人はそのまま寮へと向かって、また夜の街の中を歩き出したのだった。
「ねぇ、今回の件ってさ誰の仕業だろうね。」
「そうだなぁ――って、誰の? えっ、今回の事件は人為的な物じゃないって話じゃなかったっけ。」
神徒達だけで行われた会議の話では今回の件は、あまりに大それた事例なだけに人が行うのは不可能であり人為的な可能性はほぼ無いと言っても良い結論に至ったはずだ。
「あのさぁ、シフォン。曲がり形にも世界を創ったのは君と私だよ、自然現象であんな物出る様に創った記憶なんて無いでしょ? だったら人間――この世界の住人の仕業に決まってるじゃん。」
「でも、僕達が世界を創ってからかなりの時間が経ったよ。突然変異の可能性だってあるかも。」
僕の返答を聞いたエンゼルは半ば呆れ混じりといったの様子で、立ち止まりこちらに向き直った。
そして自身の手の平を僕の方へと見せつけた。
「いーい? よく見ててね、シフォン」
すると彼女の手の平から拳ほどの大きさの光が放出され、それは人型を形成し始め光でできた小びとが目の前で誕生した。
それは僕達の前に飛び出し「こっちだよ」と言わんばかりに腕と思わしき小さい手を振って道案内を始めたのだった。そして暗い街道を照らし進み出した。
「これと同じ原理よ、人形も心の力で産み出されて命令されてるって感じ。どういう訳か、これほど大量の人形たちを産み出してる人物がいるってのが腑に落ちないけどね。」
「こうしている間も人形達は生産されているのかもしれないのか……」
そこで会話は一旦切り上げて、可愛らしい光の小びとの道案内に付く二人だった。
◇
「さてと、着いたみたいだね。ご苦労様だよ、小びとくん!」
エンゼルが感謝を述べると光の小びとは最後にお辞儀をした後、粒子に変わり霧散して消えた。
寮に着いた二人は玄関先で一息付くや、すぐに食堂へと向かった。
「はぁ、お腹空いた。それにしても、今日は一度に沢山の出来事があったから疲れ――――」
僕はふと今日の出来事を全て思い返してみた。
神徒が集まった人形への対策会議。天使だった頃の自分の記憶の再認識。どれも日常とは掛け離れていて慣れない事ばかりだ、いつの間にか僕という存在は巻き込まれてしまったんだと思わされる。
だけど彼女が、君が、エンゼルがいてくれれば何もかも全てがどうでも良くなっていく感じがする。
「どうしたの急に黙り込んで? お腹空いたなら早く食べようよ。」
「ああ、ううん、ごめん。何でもない、そうだね食べよー! って――うわっ」
食堂の入り口で立ち止まってた僕等だったが、突然、後ろから僕の肩から首周りに誰かの腕が回し掛けられた。
「よっ! お二人さん、神徒会議お疲れ様だぜ。これから飯か、俺も一緒にいいか」
「……私もいるよ。」
後ろから登場した人物はフェンだった、それとその後ろにジェラがくっ付いてた。
「フェン、それにジェラさん! ふう、今日は疲れ果ててるせいか友達と会うのが何だか懐かしく感じるよ……。」
実際はそれだけでは無いと思った、天使の記憶が織り交ざっている頭の中では永遠とも思える長い年月の記憶が刻まれているせいで人間の記憶が薄れている感じがしている。
「なんだなんだぁ、そんなに大変だったのか神徒の会議ってのは?」
「あっ、いや、それだけじゃないんだけど――」
「こんばんは、二人とも。今から夕食を食べるんだ? いいよ、皆で食べた方が美味しさアップするしねー」
ちょうど四人掛けのテーブルが空いていたので、料理を選び全員で座った。
「聞いたぜ、シフォン。あの人形共を一斉にぶっ飛ばす為に、これから神徒同士で聖戦を組んで挑むんだってな」
「……問題の解決、その為の一時的な協力関係ね」
どうやら僕とエンゼルが浮島にいた間に、学園から寮まで全ての学園生に人形への対策として聖戦時における神徒の立ち回りが知らされたみたいだった。
「それにしても、お前ってばすげぇ奴になっちまったもんだ。最初は頼りないと思ったら、数日にゃクラスはAになるわ、心装具を使うわで、挙句の果てには第11のダアトの新しい神徒に選ばれちまうんだからな」
「……同じ新入生だったのに……凄い差ができちゃった。第6のティファレトの神徒のお陰?」
「あはは、僕自身信じられないよ。うん、きっとエンゼルのお陰かな」
エンゼルのお陰なのは事実だろう、彼女との出会いがあったからこそ今の僕がいる。
……ちなみに自分は天使だったなんて口が裂けても言えないなぁ。
「あれ、そういえば、お前なんか変わったか? 何か纏ってる雰囲気が違うような。」
「えっ!?」
さすが親友だ、僕の事をよく見ているって言いたい。天使の心と記憶が統合した事で精神の情況が表面上に現れて感じ取られたのだろうか――
「……第6のティファレトの神徒といつもより仲睦まじいような気がする」
「おー、そういう事か何かおかしいと思ったんだぜ。何かあったのかー、教えろよー。」
――なんてことはなかった。それはそうだ、普通はわかる訳無い。
どうしようか、二人になら説明しても良いと思うけど……。っと、躊躇っているとエンゼルが答えた。
「私とシフォンは晴れて恋人になったのだよー。永い時を経て、二人は運命の出会いをしてね!」
「あー、うん、実はそんな感じ。あはは……」
「ったははは、なんだそりゃ。俺にゃ色恋沙汰はよくわからねぇが、おめでとさん!」
「おめでとう……確かに運命的な二人。第6のティファレトの神徒、聞いた昔の噂と違って、変わった。」
二人の御祝いの言葉に、エンゼルはいつもより二割り増し明るい声で「やーやー、ありがとーありがとー」と手を振り水を得た魚の様に喜びを表現している。
「ったく、にしてもよ。人形共には煮え湯を飲まされっぱなしだぜ。被害は拡大してくし、俺なんか心装具を持ってねぇから闘えねぇし。」
「……私も護られてばかり。……一人じゃ安易に外にも出れない。」
どうやら二人は及ばない力に歯痒さを感じ取ってるのだろう、特にフェンは人情味が熱い分。被害に遭ってる人達を助けたいなんてことばかり考えてると思う。
でも、僕は二人が戦えなくて本当に良かったと思う。だって危険な目に遭うことが少なくなるから……。
「今は戦えなくても、ほら頑張って力つけてけば良いって前に言ってくれたじゃん。焦る事なんて無いよ!」
「っかー、シフォンに言われちまったか、ありがとうよ!俺もすぐに追いつくからな! なっ、ジェラ?」
「……うん、お荷物なんてもう十分。」
二人は僕なんかより本当に強い心を持っている、これなら大丈夫だ。きっと――
そんな安堵の気持ちで心を一杯にしていたが突然それは大きな揺れによって溢された。
突如として大きな振動が寮を、いや街全体を襲った。
「っわ、なんだ!?」
「すげぇ揺れだぜ、何が起きてるんだ!?」
「……外? ……街が、揺れてる?」
「ちょっと、まだご飯食べてるのに! これじゃ落ち着かないよー、いったい何なのよ!」
いや、エンゼル。そんな事を言ってる場合じゃないと思うのだけど……。
揺れが収まると今度は聴き慣れた音色が頭に鳴り響く――
「これは――聖戦の合図? 鐘の音だ! 何でだ、今は夜のはず。夜間に聖戦は起きないはずじゃ……」
だが、それはいつもの様に心に響くものではなかった。直接、聴覚で音を拾い耳から入ってきて頭の中で鳴り響く轟音だ。
「シフォン、外の様子を見に行くよ! ほら、一緒に着いてきて!」
「あっ、待ってエンゼル。」
すぐさまに食堂を抜け出したエンゼルを追いかけようと席から立ち上がり席から抜け出そうとした僕だったが、咄嗟にフェン達の事を思い出して振り向き一言だけ言い放った。
「フェン、ジェラ、危ないから寮内から出ないで。僕達が様子を見に行ってくるから!」
「あ、おい、シフォン! 危ないって、お前はどうなんだよ、おい待て、シフォン!」
僕はフェンの制止の言葉も聞き止らずにエンゼルを追いかけ寮の外へと出た。
「ど、どうしたのエンゼル、何があったの?」
僕は先に寮の玄関先に出て立ち止まっていたエンゼルに声を掛けた、すると彼女は指を街の中心の広場の方へと差し向けた。
「……ね、ねぇ、シフォン。あれ、何だと思う?」
その先にあったのは紛れも無く聖戦時に何処からともなく出現する塔だった。ただ一つだけ、いつもと違う違和感を肌で感じ取れた。それは”塔は確かにそこに存在している”、ただそれだけだった。
いつも曖昧で何処か遠く幻の様な物だった建物だったが今は違った。
「塔が、現れた? 今は聖戦の始まりなのか……?」
理解できない、その事だけで頭が埋め尽くされる。仮に今、聖戦が行われたのであれば街に天使の祝福なる物が降りかかり建物や人工物には心の力が影響されないはずだ。
その事を思い、僕は近くにあった街灯を目掛けて力を行使した。
すると呆気なく街灯の鉄柱は拉げてしまった。
「聖域になってない、どういうことだ。あれは聖戦時における塔じゃないのか?」
「ねぇ、私達で飛んで行って様子を見てみようよ」
「様子って、そんな何があるかわからない事だらけの今は危険だよ!」
「大丈夫だよ、私と君ならどんな事が起きても! それに護ってくれるでしょ? ほら、行くよ!」
「そうだけど……あっ、ちょっと待って!」
後続とばかりに何があったか外に様子を見に来た生徒達の集団が寮の玄関先から現れてきた。
それを横目に僕達は翼を顕現し、空を飛び塔へと向かった。
風を切り夜風が肌を撫ぜる、夜の時間も相まって少し肌寒い。段々と塔に近づいて行くにつれて、その塔の高さと巨大さに僕等は圧倒される。
「シフォン、このまま塔の頂上まで見に行こうよ」
「わかった、見に行くだけだからね。気をつけてい――――」
僕が注意を呼び掛けようとした時だった。僕たちより遥か上空、塔の頂上付近から漆黒に輝く光がちらついた。同時に、それはエンゼルに目掛けて飛来してきた。
「漆黒の光……? ……違う、あれは心の力でできた光の槍だ! 避けて、エンゼル!!!」
「えっ!?――――きゃっ!!!」
直撃を受けたと思ったが、彼女の心の壁により直撃は避けれた。だが、その槍は速度は落ちず止まる事を知らない。まるで彼女を貫くまで止まらぬかのように。
彼女の心、壁を削りながら突き刺さり貫こうとしている、槍と壁の衝突による衝撃が大気を振るわせ振動し伝わってくる。
「まずい、今助けるよ!」
反射的に僕は飛来してきた漆黒に輝く光の槍目掛けて重力に拠る圧壊を試みた。が、それはまるで僕の心の力を受け付けないように影響を受けなかった。
「何でだ!? 糞っ、仕方が無い。ごめん、エンゼル!」
僕は先に謝罪した。槍をどうにかするのを諦め、彼女に向けて力を行使する。地面に向けて重力を強めることで槍の射程から避けさせる算段だ。
僕は手に力を込めて振り下ろし、彼女を思い切り地表に向けて叩き付けるように重力の力を放った。
「きゃああああ――――」
重力によりその場から墜とされ上手い具合に槍の射程から逸らすことに成功したが、僕の力によって方向感覚がわからなくなり墜落しそうになっている。
僕は即座に彼女の元へ飛んで行き、両腕で抱きとめた。
「大丈夫だったか、エンゼル!?」
「もー、乱暴なんだからあああ」
どうやら彼女は無事だった。僕の胸を軽く叩きながら文句を垂れる位に元気だ、良かった。
「エンゼル、ここは一旦調査を止めよう。また明日学園で神徒達と一緒に何か対策を練ろう」
「そうね、どうやらこの塔は私達がズルをして登るのを許してはくれないみたい。今度来る時は入り口から入りましょう」
さっきみたいな事が次から次へと起きれば消耗してしまい、墜落してしまう可能性が出てくる以上は僕達はここで調べることを断念した。
◇
寮へと戻ってきた僕達は最初にフェンとジェラに軽く外の様子を説明した。聖戦時における塔が出現したと。
その後、僕達は別れて自室へと戻り休息を取る事にした。
「ふう、あの塔は一体何だったんだろう。願い事を叶えてくれる塔? でも、聖戦では無い様に見える。駄目だ、考えてもわからないよ!」
僕はベッドの上で転がりながら考えを張り巡らせ、あの塔が何であるかを無駄に考えていた。
突然、部屋の扉が叩かれる音が聞こえた。来客だ、誰だろうとベッドから起き上がり応対する。
「こんばんはシフォンさん、C棟の○○室の者です。今、学園から緊急の連絡網で明日は学園で全生徒を集めての集会が行われるので召集との事です。伝えましたよ、それじゃおやすみなさい。」
「は、はい、ありがとうございます。おやすみなさい。」
その生徒は忙しない様子でまた隣室へと移動し部屋の扉を叩き、そこの入室者に説明を始めていた。僕は部屋に戻り、再びベッドへと横たわった。
「学園で全生徒が召集か……。もう、そんな大事になったんだな。」
塔が現れた以上は、聖戦として神徒全員であれに挑むのことになるはずだ。
ふと、エンゼルとあの塔に空を飛び近づき頂上へ目指そうとした時の事を思い返してみた。エンゼルに向けられ飛んできた心の力で創られた光の槍だ。あれは僕達が頂上へ近寄ること良しとしないとの意味の攻撃だろう、誰かが塔にすでにいるのか?
何か大きな見落としをしている気がする。
そもそも、あの塔は誰が何の為に創ったんだ。聖戦を行い現れた塔を駆け上がり天使が住まう浮島で世界へ願いを創造える? あり得ない。
何故なら、あの浮島は僕とエンゼルが嘗て住んでいただけでそんな力は微塵も残されていない。
それとも塔、自身に願いを叶える力が備わっているのだろうか? 天使の浮島まではただの伝説の尾ひれなのかな。
「あー、もうわからない!」
「シフォン、たぶん私と同じ事考えてるでしょ? 聖戦、塔、願いごとのお話。」
「えっ、ちょっ、うわっ――エンゼル!?」
「やほっ、来ちゃった」
いつの間にか部屋の中に侵入してきてベッドの横で顔を覗かせてるエンゼルがいた。どうやら、考え事に集中しすぎて気がつかなかったようだ。
ベッドから抜け出して彼女にベッドを譲り、僕は椅子に腰掛けた。
「君も思うでしょ、聖戦の本当の意味は何なのか。塔で本当に願い事が叶えられるのか……」
「うん、少なくとも天使が関係している事じゃない、あの塔は人間達が何かの為に創った物だ。そうなると何処までが眉唾物なのか定かじゃないね」
二人の間に静寂が訪れる、一緒くたに考えてみたものの何も答えは出ない。
こうなる以上は、もう自分の目で見て確認するしかない。そう思った。
「明日だ――」
「えっ?」
「恐らく、明日は神徒達全員で塔に上るだろう、そこで全てがわかるはずだ。」
「そうだね、それに明日は全生徒集めて集会もするみたいだし何か情報みたいなのもわかるかも」
全ては明日からだ、もう今日は遅い。話はここまでにして置こう。
「エンゼル、今日はもう遅いから明日にしよう。折角来てくれたんだけど明日に備えて寝ようか」
「うん、そうだね。それじゃ寝よっか」
すると彼女は部屋の扉に向かわず、何故か僕のベッドの中へと布団を被りさらに潜り込んだ。
「えーっと……エンゼル?」
「どうしたの明日に備えて寝るんじゃなかったの?」
「いや、君が部屋に戻らないと寝れないーって……」
「えー、いやだー。もー、私がいると寝られないって狼にでもなるつもり? 休むどこか体力使っちゃうね、あはは。」
エンゼルは頬を染めて悦に入って笑っている。
駄目だ、話が通じない。しかも、よく見ると彼女は部屋着だ、この展開はすでに決まっていた事だったんだな……。まぁ、でも君と恋人となった今、一緒に寝ても然程問題でもないか。
「わかったよ、エンゼル。一緒に寝ようか、君とまた一緒にいられるのは嬉しいからね」
「そうそう、素直が一番それじゃ寝ようー!」
こうして僕とエンゼルは深き眠りに付いた。もうすぐだ、この現状をどうにかできるのも、あの塔の意味を知る事も、全てが明日になればわかるはず。




